クロストーク(クロストーク)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
クロストーク(クロストーク)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
クロストーク (クロストーク)
英語表記
Crosstalk (クロストーク)
用語解説
クロストークとは、電気信号や電磁波が、意図しない別の伝送路に漏れ出し、干渉を引き起こす現象のことである。主に通信ケーブルや電子回路において問題となる。クロストークが発生すると、信号の品質が低下し、データ伝送エラーや誤動作の原因となるため、適切な対策が必要となる。
クロストークは、大きく分けて近端クロストーク(Near-End Crosstalk:NEXT)と遠端クロストーク(Far-End Crosstalk:FEXT)の2種類が存在する。NEXTは、信号の送信端に近い場所で、干渉信号が受信端に入り込む現象を指す。一方、FEXTは、信号の送信端から遠い場所で、干渉信号が受信端に入り込む現象を指す。
NEXTは、信号の送信元に近い場所で発生するため、干渉信号の減衰が少なく、影響が大きい。特に、高速なデータ伝送を行う際には、NEXTによる影響が顕著になる。FEXTは、信号の伝送距離が長くなるほど、干渉信号が減衰するため、NEXTに比べて影響は小さい傾向にある。しかし、伝送距離が非常に長い場合や、伝送路の特性によっては、無視できない影響を及ぼすこともある。
クロストークが発生する原因は、主に以下の3つである。
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結合容量: 複数の伝送路が近接している場合、伝送路間に静電容量が生じる。この結合容量を通じて、信号が別の伝送路に漏れ出す。
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相互インダクタンス: 複数の伝送路が近接している場合、伝送路間に相互インダクタンスが生じる。一方の伝送路を流れる電流が変化すると、その磁界の変化が別の伝送路に誘導電流を発生させ、信号が漏れ出す。
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インピーダンス不整合: 伝送路のインピーダンスが整合していない場合、信号が反射し、その反射波が別の伝送路に干渉する。
クロストークを抑制するための対策は、以下の通りである。
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シールド: 伝送路をシールドすることで、外部からの電磁波の侵入を防ぎ、クロストークの発生を抑制する。シールドには、金属箔や金属メッシュなどが用いられる。
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ツイストペアケーブル: 2本の導線を撚り合わせることで、外部からの電磁波の影響を打ち消し合い、クロストークの発生を抑制する。LANケーブルなどで広く利用されている。
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適切な配線設計: 伝送路間の距離を十分に確保したり、直角に交差させたりすることで、結合容量や相互インダクタンスを低減し、クロストークの発生を抑制する。
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インピーダンス整合: 伝送路のインピーダンスを整合させることで、信号の反射を抑制し、クロストークの発生を抑制する。終端抵抗などを用いてインピーダンス整合を行う。
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差動伝送: 2本の導線を用いて、互いに逆位相の信号を伝送する方式。ノイズが同相で加わった場合、受信側でノイズを打ち消すことができるため、クロストークの影響を受けにくい。
クロストークは、高速なデータ伝送を行うシステムにおいては、特に重要な課題となる。クロストークの対策を怠ると、データ伝送エラーが発生し、システムの性能が低下する可能性がある。そのため、システム設計の段階から、クロストークを考慮した設計を行うことが重要である。また、クロストークの発生状況を測定し、必要に応じて対策を講じることが、安定したシステム運用につながる。