外部設計(ガイブセッケイ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

外部設計(ガイブセッケイ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

がいぶせっけい (ガイブセッケイ)

英語表記

External Design (エクスターナルデザイン)

用語解説

外部設計とは、システム開発における設計工程のひとつで、主にシステムの利用者や、システムが連携する他のシステムから見たシステムの仕様を定める作業のことである。内部設計の前に行われる。

外部設計の主な目的は、システムの要件定義で定められた内容を、具体的なシステムの形として表現し、関係者間で合意を得ることである。これによって、開発チームは共通の認識を持ち、手戻りを減らすことができる。また、利用者や他のシステムとのインターフェースを明確にすることで、利用者の満足度向上や、システム間の連携を円滑にすることが可能となる。

外部設計で決定される内容は多岐にわたるが、代表的なものとしては、画面設計、帳票設計、入出力インターフェース設計、データ連携設計、セキュリティ設計、操作性設計などがある。

画面設計では、システムの画面レイアウトや操作方法、表示される情報などを定義する。利用者がシステムをどのように操作し、どのような情報を得られるかを具体的に示すことで、利用者の使いやすさを考慮した設計を行う。ワイヤーフレームやプロトタイプを作成し、利用者の意見を取り入れながら設計を進めることが多い。

帳票設計では、システムから出力される帳票のレイアウトや内容を定義する。帳票は、業務報告や分析など、様々な用途で使用されるため、見やすく、分かりやすい設計が求められる。

入出力インターフェース設計では、システムが他のシステムやデバイスとどのようにデータをやり取りするかを定義する。インターフェースの種類(API、ファイルなど)、データの形式、通信プロトコルなどを明確にすることで、システム間の連携を円滑にする。

データ連携設計では、システム間で共有されるデータの流れや形式を定義する。データの整合性を保ち、システム間の矛盾を防ぐために、データの定義やマッピングを詳細に記述する。

セキュリティ設計では、システムを不正アクセスや情報漏洩から守るための対策を定義する。認証方式、アクセス制御、暗号化などを検討し、システムの安全性を確保する。

操作性設計では、システムの操作性、応答性、信頼性などを定義する。利用者がストレスなくシステムを利用できるように、操作手順を簡素化したり、応答時間を短縮したり、エラーメッセージを分かりやすくしたりする。

外部設計の成果物は、設計書としてまとめられ、関係者間で共有される。設計書には、画面イメージ、帳票レイアウト、インターフェース仕様などが含まれる。設計書は、開発チームがシステムを構築するための指針となり、テストチームがテストケースを作成するための基礎となる。

外部設計を行う上で重要なことは、利用者の視点を重視することである。利用者がシステムをどのように利用するかを想像し、使いやすく、分かりやすい設計を心がける必要がある。また、他のシステムとの連携を考慮し、データの整合性を保つことも重要である。

外部設計は、システムの品質を左右する重要な工程である。丁寧な外部設計を行うことで、利用者の満足度を高め、開発コストを削減し、システムの成功に貢献することができる。システムエンジニアを目指す者は、外部設計の重要性を理解し、そのスキルを習得することが求められる。