イメージファイル(イメージファイル)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
イメージファイル(イメージファイル)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
イメージファイル (イメージファイル)
英語表記
image file (イメージファイル)
用語解説
イメージファイルとは、コンピュータ内のデータやプログラムを、ディスクやメモリなどの記憶媒体に保存する際に、その内容をまるごとコピーして一つのファイルにまとめたものだ。簡単に言うと、記憶媒体の内容を「写真」のように保存する形式と言える。
イメージファイルの主な目的は、バックアップ、配布、仮想環境の構築などだ。例えば、オペレーティングシステム(OS)をインストールした直後の状態をイメージファイルとして保存しておけば、万が一システムが故障した場合でも、イメージファイルから復元することで、迅速に元の状態に戻せる。また、ソフトウェアの配布においても、イメージファイルを利用することで、OSや環境の違いに左右されずに、同じように動作させることができる。
イメージファイルを作成する方法はいくつかある。専用のソフトウェアを使用する方法が一般的だが、OSに標準で搭載されている機能を利用できる場合もある。例えば、Windowsには「システムイメージの作成」機能、macOSには「ディスクユーティリティ」といったツールがあり、これらを利用してイメージファイルを作成できる。Linuxでは、ddコマンドなどのコマンドラインツールがよく使われる。
イメージファイルには様々な種類がある。代表的なものとしては、ISOイメージ、IMGイメージ、VMDKイメージ、VHDイメージなどがある。
ISOイメージは、主にCDやDVDといった光学ディスクの内容をイメージファイル化したもので、拡張子は「.iso」となる。OSのインストールメディアや、ソフトウェアの配布によく利用される。ISOイメージは、専用のソフトウェアを使って仮想ドライブにマウントすることで、光学ディスクと同じように扱うことができる。また、CD/DVDライティングソフトを使えば、ISOイメージから実際の光学ディスクを作成することも可能だ。
IMGイメージは、ディスクイメージの一般的な形式で、拡張子は「.img」となることが多い。フロッピーディスクやハードディスクなどの内容をイメージファイル化する際に利用される。ISOイメージと似ているが、より汎用的に利用される傾向がある。
VMDKイメージは、VMwareという仮想化ソフトウェアで使用される仮想ディスクイメージの形式で、拡張子は「.vmdk」となる。VMware PlayerやVMware Workstationなどのソフトウェアで、仮想マシンを作成する際に利用される。VMDKイメージには、仮想マシンのOSやアプリケーション、データなどがすべて含まれているため、別の環境に仮想マシンを移行する際にも便利だ。
VHDイメージは、Microsoftの仮想化ソフトウェアであるHyper-Vで使用される仮想ディスクイメージの形式で、拡張子は「.vhd」または「.vhdx」となる。VMDKイメージと同様に、仮想マシンのOSやアプリケーション、データなどがすべて含まれている。
イメージファイルを利用する際には、いくつかの注意点がある。まず、イメージファイルは、元のデータの内容をすべて含んでいるため、ファイルサイズが大きくなる傾向がある。そのため、保存先のストレージ容量に注意する必要がある。また、イメージファイルを作成・復元する際には、ある程度の時間が必要となる。特に、ディスク全体のイメージを作成する場合は、時間がかかることを覚悟しておく必要がある。さらに、イメージファイルの作成に使用したソフトウェアと、復元に使用するソフトウェアが異なると、正常に復元できない場合がある。そのため、イメージファイルの作成時と復元時には、同じソフトウェアを使用することを推奨する。
イメージファイルは、システムのバックアップや配布、仮想環境の構築など、様々な場面で役立つ。システムエンジニアを目指す上で、イメージファイルの概念と種類、作成方法、利用時の注意点などを理解しておくことは非常に重要だ。