インスタンスメソッド(インスタンスメソッド)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

インスタンスメソッド(インスタンスメソッド)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

インスタンスメソッド (インスタンスメソッド)

英語表記

instance method (インスタンスメソッド)

用語解説

インスタンスメソッドは、オブジェクト指向プログラミングにおける重要な概念の一つだ。クラスを設計図、インスタンスをその設計図に基づいて作られた実体と考えると、インスタンスメソッドは、その実体(インスタンス)に対して操作を行うためのものと言える。

インスタンスメソッドを理解するためには、まずクラスとインスタンスの関係を把握する必要がある。クラスは、オブジェクトの設計図であり、そのオブジェクトが持つべき属性(データ)と、振る舞い(メソッド)を定義する。一方、インスタンスは、クラスを元に実際に生成されたオブジェクトのことだ。たとえば、「犬」というクラスがあった場合、「ポチ」や「コロ」といった個々の犬がインスタンスとなる。

インスタンスメソッドは、特定のインスタンスに紐付いており、そのインスタンスの状態(属性の値)にアクセスしたり、状態を変更したりすることができる。つまり、インスタンスメソッドは、そのインスタンス固有の操作を行うために存在する。

インスタンスメソッドを定義する際には、通常、selfという引数を必ず指定する。このselfは、メソッドが呼び出されたインスタンス自身を指す。selfを使うことで、メソッド内でインスタンスの属性にアクセスしたり、別のインスタンスメソッドを呼び出したりすることが可能になる。

例えば、犬クラスに「吠える」というインスタンスメソッドがあった場合、selfを使って犬の名前を表示したり、吠える回数を増やしたりすることができる。self.nameで犬の名前を参照し、self.bark_count += 1で吠える回数を更新する、といった具合だ。

インスタンスメソッドの呼び出しは、インスタンス名にドット(.)を付けて、メソッド名を指定することで行う。例えば、pochi.bark()のように記述する。この時、pochiというインスタンスのbark()メソッドが呼び出され、pochiの状態に基づいて「吠える」という処理が実行される。

インスタンスメソッドと対比される概念として、クラスメソッドとスタティックメソッドがある。クラスメソッドは、クラス自体に紐付いており、インスタンスの状態に依存しない処理を行う。クラスメソッドは、clsという引数を受け取り、クラス自体を参照することができる。スタティックメソッドは、クラスにもインスタンスにも紐付いておらず、単に関数として定義される。クラスやインスタンスの状態にアクセスする必要がない場合に利用される。

インスタンスメソッドは、オブジェクト指向プログラミングにおけるオブジェクトの振る舞いを定義するための基本的な要素であり、インスタンスの状態を操作するための重要な手段だ。selfを理解し、インスタンスの状態をどのように操作するかを理解することで、より効果的なオブジェクト指向プログラミングが可能になる。オブジェクト指向の原則であるカプセル化を促進し、コードの再利用性や保守性を高める上でも、インスタンスメソッドの理解は不可欠だ。インスタンスメソッドを適切に設計することで、各オブジェクトが自身の状態を管理し、他のオブジェクトとの連携を円滑に行うことができるようになる。

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