インターネット(インターネット)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

インターネット(インターネット)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

インターネット (インターネット)

英語表記

Internet (インターネット)

用語解説

インターネットとは、世界中のコンピュータネットワークが相互に接続された、巨大なネットワークのことである。特定の管理主体が存在せず、誰でも自由に参加できる点が特徴だ。元々はアメリカ国防総省の研究プロジェクトであるARPANETが起源であり、1960年代後半に開発が始まった。その後、TCP/IPという通信プロトコルが開発され、異なる種類のコンピュータ同士でも通信できるようになったことで、急速に普及した。

インターネットの仕組みは、複数の階層に分かれている。物理的な層では、光ファイバーケーブル、電話回線、無線通信などの様々な通信回線が利用されている。これらの回線を通じて、コンピュータ同士がデータを送受信する。

次に、ネットワーク層では、IPアドレスという識別子を使って、データを目的地まで届ける。IPアドレスは、コンピュータに割り当てられた住所のようなもので、これを使ってインターネット上のどこにデータが送られるべきかを判断する。データは、小さなパケットと呼ばれる単位に分割され、それぞれに宛先IPアドレスが付与されてネットワーク上を移動する。ルーターと呼ばれる機器が、このパケットの経路を決定し、最適な経路で目的地まで届ける役割を担う。

さらに、トランスポート層では、TCPやUDPといったプロトコルが使われる。TCPは、信頼性の高い通信を提供するプロトコルで、データの順序や欠損を保証する。ウェブサイトの閲覧や電子メールの送受信など、重要なデータのやり取りに使われることが多い。一方、UDPは、TCPに比べて高速な通信を提供するプロトコルで、データの順序や欠損は保証されない。ビデオ会議やオンラインゲームなど、リアルタイム性が重要な場合に利用される。

アプリケーション層では、HTTP、SMTP、DNSなどのプロトコルが使われる。HTTPは、ウェブブラウザとウェブサーバーの間でデータをやり取りするためのプロトコルだ。ウェブページの表示やデータのダウンロードなどに使われる。SMTPは、電子メールを送信するためのプロトコルだ。メールサーバー間で電子メールを転送する際に使われる。DNSは、ドメイン名とIPアドレスを対応付けるためのシステムだ。例えば、www.example.comというドメイン名をIPアドレス192.0.2.1に変換する。

インターネットを利用するためには、ISP(インターネットサービスプロバイダ)と呼ばれる事業者との契約が必要だ。ISPは、インターネットへの接続を提供し、IPアドレスを割り当てる。家庭や企業では、ルーターを使って複数のデバイスをインターネットに接続することが一般的だ。ルーターは、ISPから割り当てられたIPアドレスを共有し、各デバイスにプライベートIPアドレスを割り当てる。

インターネットは、現代社会において不可欠なインフラとなっている。ウェブサイトの閲覧、電子メールの送受信、オンラインショッピング、ソーシャルメディアの利用など、様々なサービスがインターネットを通じて提供されている。また、ビジネスにおいても、インターネットは、情報収集、コミュニケーション、マーケティングなど、様々な用途で活用されている。

システムエンジニアを目指す場合、インターネットの仕組みを理解することは非常に重要だ。ネットワークの基礎知識、TCP/IPプロトコル、HTTPプロトコル、DNSなどについて学ぶことで、ウェブアプリケーションの開発、ネットワークシステムの構築、セキュリティ対策など、様々な分野で活躍できるようになる。特に、クラウドコンピューティングの普及により、インターネットを基盤としたシステム構築がますます重要になっているため、インターネットに関する知識は必須と言える。

インターネットのセキュリティも重要な課題である。不正アクセス、マルウェア感染、DoS攻撃など、様々な脅威が存在する。これらの脅威からシステムを守るためには、ファイアウォール、IDS/IPS、WAFなどのセキュリティ対策を講じる必要がある。また、脆弱性診断やペネトレーションテストを実施し、システムの弱点を早期に発見することも重要だ。

インターネットは常に進化し続けている。新しい技術やサービスが次々と登場し、私たちの生活やビジネスに大きな影響を与えている。システムエンジニアは、常に最新の情報を収集し、新しい技術を習得することで、社会のニーズに応えることができる。例えば、IPv6の導入、IoTデバイスの普及、5Gの展開など、今後のインターネットの動向を注視し、積極的に学習することが重要だ。