共有プリンタ (キョウユウプリンタ) とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

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共有プリンタ (キョウユウプリンタ) の読み方

日本語表記

共有プリンタ (キョウユウプリンタ)

英語表記

shared printer (シェアードプリンター)

共有プリンタ (キョウユウプリンタ) の意味や用語解説

共有プリンタとは、ネットワークに接続された複数のコンピュータから利用できるプリンタのことだ。個人用のプリンタとは異なり、オフィスや学校など、複数のユーザーが同じプリンタを共有して利用する環境でよく用いられる。 共有プリンタの仕組みは比較的単純だ。まず、ネットワーク上のいずれかのコンピュータ(プリントサーバと呼ばれることが多い)にプリンタが接続される。このコンピュータがプリンタの制御を行い、ネットワーク上の他のコンピュータからの印刷要求を受け付ける。ユーザーは自分のコンピュータから印刷指示を出すと、そのデータはネットワークを通じてプリントサーバに送られ、プリントサーバがプリンタに印刷を実行させる。 共有プリンタを利用するメリットはいくつかある。まず、コスト削減効果だ。複数人で1台のプリンタを共有することで、プリンタの購入台数を減らすことができる。また、プリンタの維持費(インク代、用紙代など)も共有することで、一人当たりの負担を軽減できる。次に、管理の効率化だ。プリンタの設置場所や設定を一元管理できるため、管理者の負担を軽減できる。例えば、プリンタドライバの更新やトラブルシューティングなどを一箇所で行うことができる。さらに、スペースの有効活用にも繋がる。個人用のプリンタを各ユーザーが持つ必要がなくなるため、オフィススペースを有効に活用できる。 共有プリンタを構築するためには、いくつかの方法がある。最も一般的なのは、WindowsやmacOSなどのオペレーティングシステムに内蔵されている共有機能を利用する方法だ。この場合、プリンタを接続したコンピュータでプリンタの共有設定を有効にし、ネットワーク上の他のコンピュータからそのプリンタにアクセスできるように設定する。中小規模のネットワークであれば、この方法で十分な場合が多い。 より大規模なネットワークや、高度な機能が必要な場合は、プリントサーバ専用のハードウェアやソフトウェアを利用する方法もある。プリントサーバ専用のハードウェアは、プリンタの管理に特化したコンピュータであり、高い処理能力や安定性を持つ。ソフトウェア型のプリントサーバは、汎用的なサーバOS上で動作し、より柔軟な設定や管理が可能だ。 共有プリンタの導入にあたっては、いくつかの注意点がある。まず、セキュリティ対策だ。共有プリンタはネットワークに接続されているため、不正アクセスや情報漏洩のリスクがある。プリンタのアクセス制限や暗号化などの対策を講じることが重要だ。次に、印刷ジョブの管理だ。複数のユーザーが同時に印刷を行うと、印刷ジョブが混み合い、印刷に時間がかかることがある。印刷ジョブの優先順位付けや、印刷可能時間を制限するなどの対策を講じることが有効だ。また、プリンタドライバの互換性も重要だ。異なるオペレーティングシステムやアプリケーションから印刷する場合、プリンタドライバの互換性が問題になることがある。事前に十分な検証を行い、互換性のあるプリンタドライバを選択する必要がある。さらに、プリンタの設置場所も考慮する必要がある。多くのユーザーが利用しやすい場所に設置し、騒音や排熱などの問題がないように配慮することが重要だ。 共有プリンタは、現代のオフィス環境において不可欠な存在だ。適切に導入・運用することで、コスト削減、管理効率化、スペースの有効活用など、多くのメリットを享受できる。システムエンジニアを目指す上で、共有プリンタの仕組みや注意点を理解しておくことは非常に重要だ。

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