サブネッティング (サブネッティング) とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

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サブネッティング (サブネッティング) の読み方

日本語表記

サブネット化 (サブネットカ)

英語表記

subnetting (サブネッティング)

サブネッティング (サブネッティング) の意味や用語解説

サブネッティングとは、IPアドレスを効率的に利用するための技術のことだ。ネットワークを設計・運用する上で非常に重要な概念となる。 IPアドレスは、インターネットに接続された機器を識別するための住所のようなものだ。IPアドレスには、ネットワークアドレス部とホストアドレス部という2つの部分がある。ネットワークアドレス部は、ネットワークを識別するためのもので、ホストアドレス部は、そのネットワーク内の個々の機器を識別するためのものだ。 サブネッティングは、このネットワークアドレス部をさらに分割することで、1つのネットワークを複数の小さなネットワーク(サブネット)に分割する技術だ。これにより、IPアドレスの利用効率を高めたり、ネットワークの管理を容易にしたりすることができる。 例えば、1つの大きなオフィスに1つのネットワークアドレスが割り当てられている場合を考えてみよう。もしオフィス内の部署ごとにネットワークを分けたい場合、サブネッティングを使えば、1つのネットワークアドレスを複数のサブネットに分割し、部署ごとに異なるサブネットを割り当てることができる。 サブネッティングを行うには、サブネットマスクというものを使用する。サブネットマスクは、IPアドレスのうち、どの部分がネットワークアドレス部で、どの部分がホストアドレス部であるかを識別するためのものだ。サブネットマスクは、連続した1のビットと、それに続く連続した0のビットで構成される。1のビットはネットワークアドレス部を示し、0のビットはホストアドレス部を示す。 サブネットマスクを変更することで、ネットワークアドレス部とホストアドレス部の境界を調整し、サブネットのサイズを決定することができる。サブネットマスクを長くすると、ネットワークアドレス部は長くなり、ホストアドレス部は短くなる。これは、サブネットの数は増えるが、各サブネットで使用できるIPアドレスの数が減ることを意味する。逆に、サブネットマスクを短くすると、サブネットの数は減るが、各サブネットで使用できるIPアドレスの数は増える。 サブネッティングを行う際には、いくつかの注意点がある。まず、各サブネットには、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスという、特殊なIPアドレスが割り当てられる。ネットワークアドレスは、そのサブネット自体を識別するためのもので、サブネット内の最初のIPアドレスが使用される。ブロードキャストアドレスは、そのサブネット内のすべての機器に同時にデータを送信するためのもので、サブネット内の最後のIPアドレスが使用される。これらのアドレスは、ホストに割り当てることはできない。 また、サブネット間で通信を行うためには、ルーターが必要となる。ルーターは、異なるネットワーク間でデータを転送する役割を担う機器だ。サブネット間で通信を行う場合、データはルーターを経由して、目的のサブネットに転送される。 サブネッティングは、ネットワークの設計・運用において不可欠な技術であり、IPアドレスの効率的な利用やネットワークの管理を容易にする。サブネットマスクを理解し、適切なサブネット設計を行うことが、安定したネットワーク運用につながる。CIDR表記を用いることで、サブネットマスクを簡潔に表現することも一般的だ。例えば、`/24`という表記は、サブネットマスクが`255.255.255.0`であることを示す。 さらに、VLSM (Variable Length Subnet Masking) という技術を用いると、サブネットごとに異なるサブネットマスクを使用することができる。これにより、より柔軟なネットワーク設計が可能になる。例えば、あるサブネットには多くのIPアドレスが必要で、別のサブネットには少数のIPアドレスで済む場合、VLSMを用いることで、それぞれのサブネットに最適なサイズのサブネットを割り当てることができる。 サブネッティングは、最初は難しく感じるかもしれないが、ネットワークエンジニアとして活躍するためには、避けて通れない重要な知識だ。様々な資料や書籍を参考に、理解を深めてほしい。

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