【ITニュース解説】AIにコードを任せる時代、エンジニアの価値はどこにある？Assuredが実践する「事業を創る」プロダクト開発術

AIの進化によって、エンジニアの仕事は大きく変化している。これまではコードを書くことが主な役割だったエンジニアも、今後は「なぜ作るのか」「何を作るのか」といった、より上流の工程に関わることが重要になってくる。この記事では、株式会社アシュアードの内山陽介氏が、自社の開発事例を交えながら、これからの時代に求められる「プロダクトエンジニア」という考え方について解説している。

従来のエンジニアは、与えられた仕様に基づいてコードを書き、システムを構築することが主な仕事だった。しかし、AIの進化によって、単純なコーディング作業はAIに代替される可能性が高まっている。そのため、エンジニアは単にコードを書くだけでなく、顧客の課題を理解し、それを解決するための最適なプロダクトを企画・設計する能力が求められるようになる。

プロダクトエンジニアとは、単にコードを書くだけでなく、プロダクトの企画段階から関わり、その開発全体を主導するエンジニアのことだ。プロダクトの目的やターゲットユーザーを理解し、技術的な側面から実現可能性を検討する。そして、開発チームと協力してプロダクトを設計・開発し、リリース後の改善まで責任を持つ。

アシュアードでは、このプロダクトエンジニアという考え方を重視し、事業を創るという視点を持ってプロダクト開発に取り組んでいる。具体的には、顧客の課題を深く理解するために、顧客とのコミュニケーションを密に行い、ワークショップなどを通じて課題を共有する。そして、課題解決のために最適な技術を選定し、迅速にプロトタイプを開発して検証を繰り返す。

アシュアードの事例として、ある製造業の企業向けに開発した、設備の故障予測システムの事例が紹介されている。この企業では、設備の故障によって生産ラインが停止することが頻繁に発生し、大きな損失につながっていた。そこで、アシュアードは設備の稼働データを収集・分析し、AIを用いて故障を予測するシステムを開発した。

このシステム開発において、アシュアードのエンジニアは、単にAIモデルを構築するだけでなく、顧客の現場に入り込み、設備の稼働状況や故障の原因などを詳細に調査した。そして、顧客のニーズに合わせて、故障予測の精度だけでなく、予測結果のわかりやすさや使いやすさにもこだわってシステムを設計した。その結果、システムの導入によって、設備の故障による生産ラインの停止時間を大幅に削減することができ、顧客の事業に大きく貢献することができた。

このように、プロダクトエンジニアは、技術的な知識だけでなく、ビジネス的な視点やコミュニケーション能力も必要とされる。顧客の課題を理解し、それを解決するための最適なプロダクトを企画・設計し、開発チームをまとめ上げて実現していく能力が求められる。

AI時代のエンジニアは、単にコードを書くだけでなく、より創造的な仕事に関わることが求められるようになる。プロダクトエンジニアとして、顧客の課題を解決し、新しい価値を生み出すことが、これからのエンジニアの役割となるだろう。そのためには、技術的な知識だけでなく、ビジネス的な視点やコミュニケーション能力を磨き、常に新しい技術や知識を学ぶ姿勢が重要となる。

この記事は、AI時代におけるエンジニアの役割の変化と、これからの時代に求められるプロダクトエンジニアという考え方について解説している。システムエンジニアを目指す初心者は、この記事を通じて、これからのエンジニアに求められる能力やスキルについて理解を深め、自身のキャリアプランを考える上で役立ててほしい。具体的には、技術的な知識だけでなく、顧客とのコミュニケーション能力や、ビジネス的な視点を養うことを意識すると良いだろう。また、常に新しい技術や知識を学ぶ姿勢を持ち続けることが重要だ。