【ITニュース解説】Amazon EC2とは? 「AMI」「インスタンスタイプ」など基礎知識を分かりやすく解説
2025年09月05日に「@IT」が公開したITニュース「Amazon EC2とは? 「AMI」「インスタンスタイプ」など基礎知識を分かりやすく解説」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
Amazon EC2は、AWSの仮想サーバサービス。インスタンスと呼ばれる単位でサーバを管理し、AWSコンソールから簡単に作成できる。VPC内のサブネットに構築可能で、必要な時に必要な分だけサーバを利用できるのが特徴。
ITニュース解説
Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)は、Amazon Web Services(AWS)が提供するクラウドコンピューティングサービスの一つで、仮想サーバを必要な時に必要なだけ利用できるサービスだ。システムエンジニアを目指す上で、サーバの構築や運用は非常に重要なスキルとなるため、EC2の理解は不可欠と言える。
EC2の最も基本的な概念は「インスタンス」だ。インスタンスは、仮想サーバそのものを指し、CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークといったコンピューティングリソースが割り当てられている。従来の物理サーバを構築する代わりに、EC2インスタンスを利用することで、物理的な制約から解放され、柔軟なシステム構築が可能になる。
EC2インスタンスを作成する際には、まず「AMI(Amazon Machine Image)」を選択する必要がある。AMIは、インスタンスのOSやソフトウェア構成を定義したテンプレートだ。AMIには、Amazonが提供する公式なものから、コミュニティで作成されたもの、さらには自分でカスタマイズしたものまで、様々な種類が存在する。例えば、Linuxディストリビューション(Amazon Linux, Ubuntu, CentOSなど)やWindows ServerといったOSを選択できるだけでなく、特定のソフトウェア(Webサーバ、データベースサーバなど)があらかじめインストールされたAMIも利用できる。
AMIを選択したら、次に「インスタンスタイプ」を選択する。インスタンスタイプは、インスタンスに割り当てるCPU、メモリ、ネットワーク性能などのリソース量を定義するものだ。インスタンスタイプは、用途に応じて様々な種類が用意されている。例えば、CPUを集中的に使用する処理にはCPU最適化インスタンス、メモリを大量に使用する処理にはメモリ最適化インスタンス、GPUを必要とする処理にはGPUインスタンスといったように、ワークロードに最適なインスタンスタイプを選択することで、コスト効率の高いシステム構築が可能になる。
EC2インスタンスは、AWSの「マネジメントコンソール」と呼ばれるWebインターフェースから簡単に作成できる。マネジメントコンソールにログインし、EC2の画面からAMIとインスタンスタイプを選択し、必要な設定を行うだけで、数クリックでインスタンスが起動する。
EC2インスタンスは、VPC(Virtual Private Cloud)という仮想ネットワーク環境の中に作成される。VPCは、AWS上に構築するプライベートなネットワーク空間であり、EC2インスタンスをセキュアに運用するために重要な役割を果たす。VPC内には、サブネットというネットワークの区分けがあり、EC2インスタンスは特定のサブネットに配置される。サブネットは、インターネットからアクセス可能なパブリックサブネットと、インターネットからアクセスできないプライベートサブネットに分けることができる。
EC2インスタンスを作成した後も、様々な設定や管理を行うことができる。例えば、セキュリティグループというファイアウォールを設定することで、インスタンスへのアクセスを制御することができる。また、Elastic IPアドレスという固定IPアドレスをインスタンスに割り当てることで、インスタンスが停止・再起動した場合でも、IPアドレスが変わらないようにすることができる。
EC2は、従量課金制で利用できるため、初期費用を抑えてシステムを構築できる。また、必要な時に必要なだけリソースをスケールアップ・スケールダウンできるため、柔軟なシステム運用が可能になる。
EC2を理解することは、クラウドコンピューティングの基礎を理解することにつながる。システムエンジニアを目指す上で、EC2の基本的な概念と操作方法を習得することは、非常に重要なステップとなるだろう。