【ITニュース解説】Azure IoT OperationsとUbuntu Core、Ubuntu 20.04 LTSのEOLまで半年

この記事では、主に2つの重要なトピック、Azure IoT Operationsの一般提供開始とUbuntu 20.04 LTSのサポート終了について解説する。

まず、Azure IoT Operationsについて。これは、Microsoftが提供するクラウドプラットフォームAzure上で動作する、産業用IoT（Internet of Things）向けのサービスだ。IoTとは、様々なモノをインターネットに接続し、データを収集・分析することで、効率化や新たな価値を生み出す技術のこと。例えば、工場の機械に取り付けられたセンサーから稼働状況をリアルタイムで収集し、故障予測や最適化を行う、といった使い方が考えられる。

従来のIoTソリューションは、デバイスからクラウドへのデータ転送や、デバイス管理、セキュリティなど、構築・運用に複雑な要素が多かった。Azure IoT Operationsは、これらの複雑さを軽減し、IoTソリューションの導入を容易にすることを目的としている。

具体的には、以下の機能を提供する。

• OT（Operational Technology）環境との統合: 工場やプラントなどの現場で使われている制御システム（PLCなど）との連携を容易にする。これにより、既存の設備投資を活かしつつ、IoTの恩恵を受けられる。
• データ処理の最適化: デバイスに近い場所（エッジ）でデータを処理することで、クラウドへのデータ転送量を減らし、リアルタイム性を向上させる。例えば、異常検知などの処理をエッジで行うことで、迅速な対応が可能になる。
• セキュリティの強化: デバイスやデータに対するセキュリティ対策を組み込み、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを低減する。
• デバイス管理の簡素化: 多数のIoTデバイスの一元的な管理を可能にし、デバイスの追加、設定変更、アップデートなどを効率的に行うことができる。

Azure IoT Operationsの一般提供開始（GA）は、これらの機能が安定的に利用できるようになったことを意味する。つまり、企業は安心してAzure IoT Operationsを導入し、自社のIoTソリューションを構築・運用できるようになった。

次に、Ubuntu 20.04 LTSのサポート終了について。Ubuntuは、Canonical社が開発・提供するLinuxディストリビューションの一つで、オープンソースのOSだ。LTS（Long Term Support）とは、長期サポート版のことで、通常のUbuntuよりも長い期間（5年間）にわたって、セキュリティアップデートやバグ修正などのサポートが提供される。

Ubuntu 20.04 LTSは、2020年4月にリリースされたバージョンで、記事公開時点であと半年で5年を迎える。つまり、Standard Support（標準サポート）が終了するということだ。Standard Supportが終了すると、セキュリティアップデートやバグ修正などの提供が停止されるため、そのまま使い続けるとセキュリティリスクが高まる。

そのため、Ubuntu 20.04 LTSを利用している場合は、サポートが継続される別のバージョン（例えば、Ubuntu 22.04 LTSやUbuntu 24.04 LTS）へのアップグレードを検討する必要がある。アップグレードは、OSのバージョンを新しいものに更新する作業で、システム全体の動作に影響を与える可能性があるため、事前に十分な計画とテストを行うことが重要だ。

システムエンジニアを目指す初心者にとって、Azure IoT OperationsとUbuntu 20.04 LTSのサポート終了は、それぞれ異なる視点から重要な情報だ。

Azure IoT Operationsについては、IoT技術の進展と、クラウドプラットフォームを活用したソリューションの可能性を知る良い機会となる。IoTは今後ますます重要になる技術であり、Azure IoT Operationsのようなサービスを理解することは、システムエンジニアとしてのキャリアを考える上で役立つだろう。

Ubuntu 20.04 LTSのサポート終了については、OSのライフサイクルと、セキュリティアップデートの重要性を理解する上で重要だ。システムエンジニアは、システムの安定稼働を維持するために、常に最新のセキュリティ情報を把握し、適切な対策を講じる必要がある。OSのアップグレードは、そのための重要な手段の一つだ。

この記事を読むことで、Azure IoT OperationsとUbuntu 20.04 LTSのサポート終了という2つのトピックについて、概要を理解し、今後の学習やキャリアプランに役立てることができるだろう。