【ITニュース解説】No “resume” in Codex CLI, so I built one: quickly “continue” with `codex-history-list`

2025年09月03日に「Dev.to」が公開したITニュース「No “resume” in Codex CLI, so I built one: quickly “continue” with `codex-history-list`」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

Codex CLIにはセッションを再開する機能がない。そこで、過去のセッションログを一覧表示し、再開を容易にするツール「codex-history-list」が開発された。このツールは、セッションログのパスを簡単に取得し、Codex CLIの実験的なresume機能を使ってセッションを再開できるようにする。公式なresume機能が実装されるまでの暫定的な解決策だ。

ITニュース解説

AIコーディングエージェントであるCodex CLIは、ターミナル上で動作する便利なツールだが、セッションを中断した場合に、以前の状態から再開する公式な機能はまだ実装されていない。セッションが予期せず中断されたり、後で作業を再開したい場合に、最初からやり直す必要があるため、ユーザにとっては不便な状況だ。

しかし、Codex CLIは各セッションのログをJSONL形式で~/.codex/sessionsディレクトリに保存している。このログを読み込んでセッションを再開できれば、中断からの復帰が容易になる。

Codex CLIには、設定ファイル(~/.codex/config.toml)があり、-c key=valueオプションを使うことで設定を一時的に上書きできる。設定ファイルにはexperimental_resumeという実験的なキーが存在する。このキーにJSONLファイルのパスを指定してCodex CLIを起動すると、擬似的にセッションを再開できる可能性がある(ただし、あくまで実験的な機能のため、注意が必要だ)。

そこで、セッションログを簡単に見つけて再開できるように、codex-history-listというツールが開発された。これは、~/.codex/sessionsディレクトリを再帰的にスキャンし、JSONLファイルを解析して、重要な情報をテーブル形式で表示するCLIツールだ。

表示される情報は以下の通り。

  • cwd: セッションの実行ディレクトリ
  • ask: 最初のユーザプロンプト
  • time: タイムスタンプ
  • path: JSONLファイルのフルパス

codex-history-listを使うことで、再開したいセッションのログファイルを簡単に見つけ、そのパスをコピーできる。

ツールの使い方は以下の通り。

  1. codex-history-listをインストールする(npmには公開されていないため、ローカルで使用する)。

    1git clone https://github.com/shinshin86/codex-history-list.git
    2cd codex-history-list
    3npm i
    4npm run build
  2. codex-history-listを実行して、セッションのリストを表示する。

    1node dist/cli.js

    オプションで、表示件数を制限したり、日付やディレクトリでフィルタリングしたり、JSON形式で出力したりできる。

  3. 再開したいセッションのログファイルのパスをコピーし、Codex CLIを起動する際に-c experimental_resume="/path/to/session.jsonl"オプションを指定する。

    1codex -c experimental_resume="/Users/you/.codex/sessions/2025/08/31/rollout-2025-08-31T17-06-00-...jsonl"

    これで、以前のセッションのコンテキストを読み込んだ状態でCodex CLIが起動する。

このツールは、Codex CLIに公式なセッション再開機能が実装されるまでの、一時的な解決策として役立つ。Codex CLI本体のインストールは、npm i -g @openai/codex または brew install codex で行う。

まとめると、Codex CLIには公式なセッション再開機能がないため、codex-history-listを使ってログファイルを簡単に見つけ、実験的なexperimental_resumeキーを使ってセッションを擬似的に再開する、というアプローチだ。codex-history-listは、macOS環境でのローカル利用を想定したオープンソースのツールであり、npmには公開されていない。

Codex CLIのリポジトリ(Issues/Discussions)をチェックすることで、公式なセッション再開機能の開発状況を把握できる。