【ITニュース解説】Getting Started with MongoDB Query API

2025年09月04日に「Reddit /r/programming」が公開したITニュース「Getting Started with MongoDB Query API」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

MongoDBはデータを保存するデータベースの一種だ。この記事では、そのデータを操作するための「クエリAPI」の基本的な使い方を解説する。システムエンジニアを目指す初心者が、MongoDBの操作を学び始めるのに最適な入門ガイドとなっている。

ITニュース解説

システムエンジニアを目指す上で、データベースの知識は不可欠だ。特に現代のWebサービス開発では、リレーショナルデータベース(RDB)だけでなく、MongoDBのようなNoSQLデータベースも広く利用されている。今回取り上げる「Getting Started with MongoDB Query API」というニュース記事は、まさにそのMongoDBを使い始める上で核となる「クエリAPI」について解説するものだ。

MongoDBは、従来のRDBがデータを「テーブル」として管理するのに対し、「ドキュメント」という単位でデータを管理する。このドキュメントは、JSON(JavaScript Object Notation)という形式に非常によく似たBSON(Binary JSON)という形式で構成され、データが柔軟な構造を持つことを許容する。これにより、あらかじめ厳密なデータ設計をすることなく開発を進められる「スキーマレス」な特性が大きな魅力となっている。Webアプリケーションやモバイルアプリなど、データ構造が頻繁に変わる可能性のあるプロジェクトでMongoDBが選ばれる理由の一つがここにある。

さて、データベースを利用する最大の目的は、そこに蓄えられたデータを効率的に探し出し、取得し、あるいは更新・削除することにある。この一連の操作を行うための命令群が「クエリAPI」だ。RDBにおけるSQL(Structured Query Language)に相当するもので、MongoDBのクエリAPIは、RDBのSQLとは異なる独自の構文を持つ。しかし、その概念はRDBのそれと共通する部分も多いため、初心者が理解しやすいように順を追って説明する。

まず、データの追加だ。MongoDBで新しいドキュメントをコレクション(RDBのテーブルに相当する概念)に保存するには、insertOneinsertManyといった操作を用いる。例えば、ユーザー情報を保存したい場合、{ name: "田中", age: 30, city: "東京" }のようなJSONライクなドキュメントを直接データベースに渡すことで、簡単にデータを追加できる。これにより、従来のRDBのように厳密なスキーマ定義に縛られず、アプリケーションの要件に応じて柔軟にデータ形式を変更できる点が開発者にとって大きなメリットとなる。

次に、データの検索だ。これはクエリAPIの中で最も頻繁に利用される操作の一つで、findfindOneという操作が用いられる。特定の条件に合致するドキュメントを探し出す際に、find({ age: { $gt: 25 } })のように記述する。これは「age(年齢)が25より大きい(Greater Than)ドキュメントを全て検索せよ」という意味になる。MongoDBのクエリでは、$gt(より大きい)、$lt(より小さい)、$eq(等しい)などの比較演算子や、$and(論理積)、$or(論理和)といった論理演算子を組み合わせて、複雑な条件指定を行うことができる。また、検索結果から特定のフィールド(RDBの列に相当)のみを取得する「プロジェクション」という機能もあり、find({}, { name: 1, _id: 0 })のように記述することで、nameフィールドだけを取得し、デフォルトで含まれる_idフィールドを除外するといった操作も可能だ。これにより、必要なデータのみを効率的に取得し、ネットワーク負荷を軽減できる。

さらに、既存のデータを変更する「更新」操作もある。これはupdateOneupdateManyが担当する。例えば、特定のユーザーの住所を変更したい場合、updateOne({ name: "田中" }, { $set: { city: "大阪" } })と記述する。「nameが田中のドキュメントを探し、そのcityフィールドを大阪に設定せよ」という意味だ。$setは特定のフィールドの値を更新するための演算子で、他にも数値を増減させる$incなど、さまざまな更新演算子が用意されている。この柔軟な更新メカニズムも、MongoDBの利点の一つだ。

最後に、不要になったデータをデータベースから消去する「削除」操作だ。これはdeleteOnedeleteManyを用いる。deleteOne({ name: "田中" })と記述すれば、「nameが田中のドキュメントを一つ削除せよ」という命令になる。これらの基本的なCRUD(Create, Read, Update, Delete)操作を理解することが、MongoDB Query APIを習得する上で最も重要だ。

MongoDBのクエリAPIは、JavaScriptのオブジェクトと非常によく似た構文を採用しているため、JavaScriptを扱うWeb開発者にとっては特に直感的で学習コストが低いという利点がある。また、多くのプログラミング言語向けにドライバ(APIを呼び出すためのライブラリ)が提供されており、PythonやJava、Node.jsなどのアプリケーションから簡単にMongoDBを操作できる。

システムエンジニアを目指す初心者にとって、MongoDB Query APIを学ぶことは、NoSQLデータベースの基本的な考え方と実践的な操作スキルを身につける絶好の機会だ。実際に手を動かし、簡単なデータモデルを作成し、前述したinsertfindupdatedeleteといった基本的な操作を試してみることが、理解を深める一番の近道となるだろう。公式ドキュメントやオンラインのチュートリアルを活用し、ぜひMongoDBの世界に触れてみてほしい。この経験は、将来の多様なシステム開発においてきっと役立つはずだ。

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