【ITニュース解説】Immerse Yourself in Code with Exercism

2025年09月04日に「Dev.to」が公開したITニュース「Immerse Yourself in Code with Exercism」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

Exercismは、77以上の言語を学べる無料プログラミング学習サイトだ。実践的な課題と専門家によるコードレビューで、論理やベストプラクティスを習得し、ポートフォリオを築ける。深く学びたい初心者に役立つ。

出典: Immerse Yourself in Code with Exercism | Dev.to公開日:

ITニュース解説

プログラミングの学習を始めたばかりの多くの人が、共通の壁に突き当たることがある。それは、プログラミング言語の基本的な文法や構文は理解したものの、実際にゼロから何かを作ろうとすると手が止まってしまうという問題だ。また、なんとか書き上げた自分のコードが、果たして「良いコード」なのか、もっと効率的で洗練された書き方があるのではないか、という疑問を抱えながらも、誰に聞けば良いのか分からず独学の限界を感じることもあるだろう。このような、チュートリアル学習から実践的なスキル習得への移行期に存在するギャップを埋めるために設計されたのが、オンライン学習プラットフォーム「Exercism」である。

Exercismは、単に知識をインプットするだけでなく、実際にコードを書き、そのコードに対する専門的なフィードバックを得るというアウトプット中心の学習サイクルを通じて、プログラミングスキルを深く、そして実践的に身につけることを目的としている。世界中の学習者が利用しており、77以上もの多様なプログラミング言語に対応している。最大の特徴は、これら全ての学習コンテンツと後述するメンターシップが、永久に完全無料で提供されている点にある。学習意欲さえあれば、誰でも質の高いプログラミング教育にアクセスできる環境が用意されているのだ。

Exercismでの学習は、「学習トラック」と呼ばれる、言語ごとに用意されたカリキュラムに沿って進められる。各トラックは、基本的な概念から始まり、徐々に応用的で複雑なテーマへと進むように構成された多数の練習問題、すなわち「エクササイズ」で構成されている。これらのエクササイズは、単なる文法確認のための穴埋め問題ではない。実際のソフトウェア開発で遭遇するような、具体的で小さな課題を解決する形式を取っている。例えば、「与えられた文字列を逆順にする」といった単純なものから、「特定のルールに従ってチェスの駒の動きを判定する」といった、より論理的な思考を要するものまで多岐にわたる。これらの課題に自力で取り組む過程で、知識を応用する力、つまり問題解決能力が自然と養われていく。

そして、Exercismを他の学習サイトと一線を画すものにしているのが、経験豊富なボランティアメンターによるコードレビューの仕組みだ。エクササイズを解き終えてコードを提出すると、希望者はメンターからのフィードバックをリクエストできる。メンターは、コードが正しく動作するかどうかという点だけでなく、プロフェッショナルな視点から多角的なレビューを行ってくれる。例えば、「この変数名はもっと分かりやすい名前にした方が良い」「この部分は関数として切り出すことで、コードの再利用性が高まる」「より効率的なアルゴリズムが存在する」といった、独学では決して得られないような具体的な改善案を提示してくれるのだ。この対話的なフィードバックのやり取りは、システム開発の現場で行われる「コードレビュー」の文化を疑似体験する絶好の機会となる。チームで開発を行うシステムエンジニアにとって、他人が書いたコードを理解し、また自分のコードを他人に分かりやすく説明し、フィードバックを真摯に受け入れて改善する能力は、技術力そのものと同じくらい重要である。Exercismは、この極めて重要なソフトスキルを、学習の初期段階から自然に育むことができる環境を提供している。

Exercismを活用することで、初心者は多くのメリットを得ることができる。第一に、インプットした知識をアウトプットする習慣がつくことで、「知っている」から「使える」への確実なステップアップが図れる。第二に、解決したエクササイズのコード群は、そのまま自身のスキルを証明する実践的なポートフォリオとなる。これは、将来システムエンジニアとして就職や転職を目指す際に、自身の能力を具体的に示す強力な武器になるだろう。そして何よりも、質の高いフィードバックを通じて、現場で通用する「読みやすく、保守性の高いコード」を書くための考え方、いわゆるベストプラクティスを体得できる。これは、長期的なキャリアを築く上での強固な土台となるだろう。プログラミング学習の次のステップに進みたい、チュートリアルを終えて何をすれば良いか分からないと感じているならば、この実践的な学びの場に飛び込んでみることを強く推奨する。目的を持ったコーディングを通じて、真のプログラミング能力を身につける旅がここから始まる。

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