【ITニュース解説】reMarkable’s Paper Pro Move is a pocketable version of its e-paper tablet
2025年09月03日に「Engadget」が公開したITニュース「reMarkable’s Paper Pro Move is a pocketable version of its e-paper tablet」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
reMarkableが小型の電子ペーパータブレット「Paper Pro Move」を発表。7.3インチの画面で、携帯性を重視。従来モデルより小型化されたが、RAMとストレージは同等。ソフトウェアも改良し、ジェスチャー操作や検索機能が向上。手書き文字の認識精度は個人差あり。価格は449ドルから。
ITニュース解説
reMarkableが新しい電子ペーパータブレット「Paper Pro Move」を発表した。これは、既存のreMarkableタブレットよりも小型で、持ち運びやすさを重視したモデルだ。
従来のreMarkable製品は、サイズが大きいため、外出先での使用には不向きだった。Paper Pro Moveは、7.3インチのディスプレイを搭載し、記者のメモ帳ほどのサイズで、片手で持って作業できることを想定して設計されている。
reMarkableの製品は、現代のコンピューティングにおけるさまざまな distractions (気が散るもの) を排除し、集中して作業できる環境を提供するという理念に基づいている。電子ペーパーディスプレイ上で文書の閲覧、注釈付け、編集が可能で、スタイラスやキーボードを使って書き込むこともできる。
Paper Pro Moveは、以前のモデル(reMarkable 2、Paper Pro)と比較して、特に外出先での使用に重点を置いている。開発チームは、ハードウェアの感触を追求するために、記者のメモ帳を参考に、多くの試作を重ねたという。
外見は、以前発売されたPaper Proの小型版のように見えるかもしれないが、ハードウェアとソフトウェアの両方を再設計することで、小型化を実現している。Paper Pro Moveのサイズは、高さ7.6インチ、幅4.3インチ。ディスプレイは7.3インチで、Paper Proと同じCanvas Colorディスプレイを採用している。
内部スペックとしては、プロセッサは1.7GHzデュアルコアCortex A55(Paper Proは1.8GHzクアッドコアCortex A53)を搭載。RAMは2GB、ストレージは64GBと、Paper Proと同等だ。バッテリー容量は5,030mAhから2,344mAhに減少したが、バッテリー持続時間は2週間とされている。Paper Proと同様に、紙の束のような感触を出すためのエッジ加工や、電源ボタン、USB-Cポートの位置も同じだ。
ソフトウェア面では、小型化に合わせて、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための変更が加えられている。例えば、ツールバーをドラッグ&ドロップで移動させ、縦向き、横向き両方のモードで配置を調整できるようになった。また、画面が小さくなった分、ジェスチャーナビゲーションの効率化も図られている。
従来のreMarkable製品は、スタイラスでの書き込みだけでなく、キーボードとの組み合わせで、より効果的なライティングマシンとして活用できる。しかし、Paper Pro Moveでは、オンスクリーンキーボードのみが利用可能で、小型のType Folio(reMarkable専用キーボード)の発売予定はない。Bluetoothキーボードとの接続もサポートされていない。
Paper Pro Moveの書き込み領域は、一般的なメモ帳よりも狭い。reMarkableは、ユーザーが横向きで使用することを想定しており、横長の書き込みラインを確保しつつ、ツールバーの配置を調整することで、使いやすさを向上させている。
ただし、横向きで使用する場合、利き手でない方の手でデバイスを支えるのが難しくなるという課題もある。
reMarkableは、Paper Pro MoveのOCR(光学文字認識)機能が、小型化によってさらに役立つと考えている。手書き文字をテキストに変換するアルゴリズムは改善されているものの、手書きの癖によっては、誤変換が発生する可能性もある。
Paper Pro Moveには、手書き文字の検索機能も搭載されている。システムが手書き文字をインデックス化し、必要な情報を素早く検索できる。
reMarkableは、Paper Pro Moveの発表に合わせて、デバイス間のコンテンツ共有をより簡単にするための計画も明らかにしている。Slackなどのプラットフォームへのファイル送信をワンクリックで実行できるようにしたり、Quick Share機能を使って、オンラインでファイルを共有したり、共同作業したりできるような機能の開発を進めている。
Paper Pro Moveは、既存のreMarkable製品よりも持ち運びやすく、手軽に使える点が魅力だ。価格は449ドルで、標準のMarker(スタイラスペン)が付属する。Marker Plus(消しゴム機能付き)へのアップグレードも可能。デバイスを保護するための専用folio(カバー)も、複数のオプションが用意されている。