【ITニュース解説】VFMで学会論文を書いてVivliostyleで組んで投稿する[前編]
2025年01月28日に「Gihyo.jp」が公開したITニュース「VFMで学会論文を書いてVivliostyleで組んで投稿する[前編]」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
論文のレイアウトをCSSで再現する方法を解説。VFM(Vivliostyle Flavored Markdown)で論文を書き、Vivliostyleで組版して投稿する手順を紹介。前編では、CSSによるレイアウト調整の基礎を解説し、具体的な記述例を提示する。初心者でも、CSSで論文らしい見た目を実現できる。
ITニュース解説
この記事では、VFM(Vivliostyle Formatting Model)を使って学会論文のような複雑なレイアウトをCSSで実現する方法を解説する。システムエンジニアを目指す初心者に向けて、論文の構造とCSSの関係、Vivliostyleの役割、そして具体的なCSSの記述方法をわかりやすく説明する。
まず、論文の構造について理解しよう。論文は通常、タイトル、著者名、アブストラクト(概要)、本文、参考文献といった要素で構成されている。これらの要素はそれぞれ異なるスタイルで表示されることが一般的だ。例えば、タイトルは大きく中央揃えで表示され、本文は段組みで表示される、といった具合だ。
CSS(Cascading Style Sheets)は、HTMLで記述されたウェブページの見た目を制御するための言語だ。CSSを使うことで、文字の大きさや色、配置、背景色など、さまざまなスタイルを細かく指定できる。今回の記事では、論文の各要素に対して、CSSを使って適切なスタイルを適用する方法を学ぶ。
Vivliostyleは、ウェブブラウザ上で高品質な組版を実現するためのツールだ。Vivliostyleは、CSSを使ってレイアウトを記述し、それをPDFとして出力することができる。つまり、Vivliostyleを使うことで、ウェブ技術を使って論文を作成し、それを印刷に適した形式で出力できるのだ。
論文のレイアウトをCSSで記述する上で重要な概念が、CSSのボックスモデルだ。ボックスモデルは、HTMLの各要素を四角い箱として捉え、その箱の大きさと配置を制御する。ボックスモデルには、コンテンツ領域、パディング(コンテンツと境界線の間の余白)、ボーダー(境界線)、マージン(要素間の余白)の4つの要素がある。これらの要素をCSSで調整することで、要素間の距離や配置を細かく制御できる。
次に、論文における段組みレイアウトについて説明する。段組みレイアウトは、本文を複数の段に分けて表示することで、読みやすさを向上させる効果がある。CSSでは、column-countプロパティを使うことで、要素を簡単に段組みにできる。例えば、column-count: 2;と記述すると、要素が2段組みで表示される。また、column-gapプロパティを使うことで、段間の間隔を調整できる。
さらに、論文では、章や節の見出しを適切に配置することも重要だ。CSSでは、margin-topやmargin-bottomプロパティを使って、見出しの前後の余白を調整できる。また、text-alignプロパティを使って、見出しの配置(左揃え、中央揃え、右揃え)を指定できる。
この記事では、これらのCSSのプロパティを組み合わせて、論文でよく見られるレイアウトをCSSで実現する方法を具体的に解説する。例えば、タイトルのフォントサイズを大きくしたり、アブストラクトの背景色を変えたり、参考文献のリストを適切にフォーマットしたりする方法を紹介する。
具体的には、まずHTMLで論文の構造を記述する。例えば、<h1>タグでタイトルを、<p>タグで本文を、<ul>タグで参考文献リストを記述する。次に、CSSでこれらの要素にスタイルを適用する。例えば、h1 { font-size: 24px; text-align: center; }と記述すると、<h1>タグで囲まれたタイトルが24ピクセルの大きさで中央揃えで表示される。
Vivliostyleを使うことで、これらのCSSの記述に基づいて、論文を高品質なPDFとして出力できる。Vivliostyleは、複雑な組版ルールを自動的に処理し、印刷に適した形式でPDFを生成してくれる。
この記事を読むことで、あなたはVFMとVivliostyleを使って、学会論文のような複雑なレイアウトをCSSで実現する方法を理解できるようになる。これは、システムエンジニアとしてウェブ技術を応用する上で非常に役立つ知識となるだろう。なぜなら、ウェブサイトのデザインだけでなく、ドキュメントの作成や自動生成にもウェブ技術を活用できることを示しているからだ。