【PHP8.x】date_date_set関数の使い方

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date_date_set関数は、日付と時刻の情報を保持するオブジェクトに対して、指定された年、月、日の値を用いて日付部分を設定する関数です。この関数は、すでに存在する日付オブジェクトの日付要素を特定の新しい日付に更新したい場合に利用されます。

通常、この関数は、まず変更したい日付と時刻のオブジェクトを第一引数に取ります。続いて、新しい年、月、日をそれぞれ数値として追加の引数に指定します。例えば、ある日付オブジェクトが「2023年10月26日 15時30分」を表しているとして、この関数に「2024年1月1日」を新しい日付として指定すると、オブジェクトは「2024年1月1日 15時30分」に更新されます。このように、日付部分のみが変更され、時刻の情報は元のオブジェクトのものが維持されるのが特徴です。

関数が正常に実行された場合、更新された日付と時刻のオブジェクトが返り値として提供されます。もし何らかの理由で日付の設定に失敗した場合、例えば無効な日付(存在しない月や日など)が指定された場合などには、通常、エラーを示す値(例えば、false)が返されることが一般的です。システムエンジニアを目指す方にとって、日付や時刻を扱う処理は非常に多く、このような日付の一部を効率的に変更する関数は、正確なデータ操作のために不可欠なツールとなります。

基本的な使い方

構文(syntax)

date_date_set(DateTime $object, int $year, int $month, int $day): DateTime;

引数(parameters)

DateTime $object, int $year, int $month, int $day

PHP:

  • DateTime $object: 日付を設定する DateTime オブジェクト
  • int $year: 設定する年 (西暦)
  • int $month: 設定する月 (1〜12)
  • int $day: 設定する日 (1〜31)

戻り値(return)

DateTime|false

成功した場合、指定された年、月、日に更新された DateTime オブジェクトを返します。失敗した場合は false を返します。

サンプルコード

PHP date_date_set で日付を設定する

<?php

/**
 * date_date_set 関数の使用例を示す関数。
 * この関数はDateTimeオブジェクトの日付部分(年、月、日)を設定します。
 * 有効な日付と無効な日付の両方のケースを示し、戻り値の型 `DateTime|false` に対応します。
 */
function exampleDateDateSet(): void
{
    echo "--- 有効な日付の設定例 ---\n";
    // 1. 現在の日付と時刻でDateTimeオブジェクトを初期化
    $dateTimeSuccess = new DateTime();
    echo "初期の日付: " . $dateTimeSuccess->format('Y-m-d H:i:s') . "\n";

    // 2. date_date_set を使って日付部分を2025年1月1日に設定
    $yearSuccess = 2025;
    $monthSuccess = 1;
    $daySuccess = 1;
    // 成功するとDateTimeオブジェクト自体が返され、失敗するとfalseが返されます。
    $resultSuccess = date_date_set($dateTimeSuccess, $yearSuccess, $monthSuccess, $daySuccess);

    // 3. 設定が成功したか確認し、結果を出力
    if ($resultSuccess instanceof DateTime) {
        echo "日付設定後の日付: " . $dateTimeSuccess->format('Y-m-d H:i:s') . "\n";
        echo "(時刻部分は変更されていません)\n";
    } else {
        // 通常、有効な日付ではこのブロックには入りません
        echo "日付設定に失敗しました。\n";
        echo "DateTimeオブジェクトは変更されていません: " . $dateTimeSuccess->format('Y-m-d H:i:s') . "\n";
    }

    echo "\n--- 無効な日付の設定例 ---\n";
    // 1. 別のDateTimeオブジェクトを初期化
    $dateTimeFailure = new DateTime();
    echo "初期の日付: " . $dateTimeFailure->format('Y-m-d H:i:s') . "\n";

    // 2. date_date_set を使って無効な日付部分を設定 (例: 2月30日)
    $yearFailure = 2024; // 閏年でも2月30日は存在しません
    $monthFailure = 2;
    $dayFailure = 30;
    $resultFailure = date_date_set($dateTimeFailure, $yearFailure, $monthFailure, $dayFailure);

    // 3. 設定が成功したか確認し、結果を出力
    if ($resultFailure instanceof DateTime) {
        // 無効な日付を指定した場合、通常このブロックには入りません
        echo "日付設定後の日付: " . $dateTimeFailure->format('Y-m-d H:i:s') . "\n";
    } else {
        // 無効な日付のため、設定は失敗しfalseが返されます。
        // DateTimeオブジェクトは変更されずに元の値のままです。
        echo "無効な日付 (" . $yearFailure . "年" . $monthFailure . "月" . $dayFailure . "日) のため、日付設定に失敗しました。\n";
        echo "DateTimeオブジェクトは変更されていません: " . $dateTimeFailure->format('Y-m-d H:i:s') . "\n";
    }
}

// 関数の実行
exampleDateDateSet();

date_date_set関数は、PHPで日付と時刻を扱うDateTimeオブジェクトに対して、その日付部分(年、月、日)を設定するための関数です。第一引数には日付を設定したいDateTimeオブジェクトを渡し、第二引数に年、第三引数に月、第四引数に日を整数で指定します。

この関数が正常に処理されると、日付が更新されたDateTimeオブジェクト自身が返されます。この際、時刻部分は変更されず、日付部分のみが指定された値に更新されます。しかし、例えば「2月30日」のように存在しない無効な日付を指定した場合、この関数は失敗し、戻り値としてfalseを返します。設定が失敗した場合は、元のDateTimeオブジェクトは変更されずにそのままの状態を保ちます。

提供されたサンプルコードでは、まず有効な日付(2025年1月1日)を設定し、DateTimeオブジェクトが正しく更新される様子を示しています。次に、無効な日付(2月30日)を設定する例を通じて、関数がfalseを返し、元のDateTimeオブジェクトが変更されないという挙動を具体的に確認できます。これにより、この関数の使い方と安全なエラーハンドリングの方法を学ぶことができます。

date_date_set関数は、DateTimeオブジェクトの日付部分を設定します。戻り値がDateTime|falseであるため、必ず設定の成否を確認してください。無効な日付を指定するとfalseが返され、元のオブジェクトは変更されません。また、この関数は渡されたDateTimeオブジェクト自体を直接変更します。時刻部分は維持されますが、オブジェクトの予期せぬ変更を避けるため、利用前にクローンを検討しましょう。

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