【PHP8.x】date_isodate_set関数の使い方
date_isodate_set関数は、PHPで日付と時刻を扱うDateTime
オブジェクトの日付を、国際標準であるISO 8601規格に準拠した週番号に基づいて設定する関数です。この関数を使用すると、特定の年における特定の週の何曜日かという情報を指定することで、正確な日付を計算し、DateTime
オブジェクトに適用できます。
具体的には、第一引数に変更対象のDateTime
オブジェクトまたはDateTimeImmutable
オブジェクトを指定します。次に、第二引数で対象の年を整数で渡し、第三引数でその年における週番号を整数で指定します。例えば、1年の最初の週は「1」となります。オプションである第四引数には、週の何曜日かを1から7の整数で指定します。デフォルト値は1であり、これは月曜日を表します。7は日曜日です。
この関数は、与えられた年、週番号、および曜日情報に基づいて、DateTime
オブジェクトの内部状態を変更します。例えば、「2023年の第50週の火曜日」といった日付をプログラムで表現したい場合に非常に便利です。成功した場合、この関数は日付が更新されたDateTime
オブジェクトを返します。指定された引数が日付として無効である場合など、処理に失敗した際にはfalse
が返されるか、あるいはException
がスローされることがありますので、エラーハンドリングも考慮に入れる必要があります。システムエンジニアを目指す方にとって、日付計算の柔軟性を高める重要なツールの一つです。
基本的な使い方
構文(syntax)
<?php
$dateTime = new DateTime();
$dateTime->setISODate(2023, 10, 3);
?>
引数(parameters)
DateTime $object, int $year, int $week, int $day_of_week = 1
- object: DateTime: ISO 8601 日付を設定する
DateTime
オブジェクト - year: int: ISO 8601 年を指定する整数
- week: int: ISO 8601 週番号を指定する整数
- day_of_week: int = 1: ISO 8601 週の曜日を指定する整数 (1 = 月曜日、7 = 日曜日)。デフォルトは 1 (月曜日)。
戻り値(return)
戻り値なし
戻り値はありません
サンプルコード
PHPでISO日付を設定する
<?php
// DateTimeオブジェクトを初期化します。
$date = new DateTime();
// date_isodate_set関数を使用して、ISO 8601形式で日付を設定します。
// 引数: (DateTimeオブジェクト, 年, 週番号, 曜日)
// 曜日は1が月曜日、7が日曜日です。省略すると月曜日になります。
// 例として、2023年の第10週の木曜日(週の4日目)を設定します。
date_isodate_set($date, 2023, 10, 4);
// 設定された日付とISO週番号を出力して確認します。
echo "設定された日付: " . $date->format('Y-m-d (l, W週)') . "\n";
// 別の例: 2024年の第1週の月曜日を設定します。
// day_of_week引数を省略すると、デフォルトで月曜日が設定されます。
$date2 = new DateTime();
date_isodate_set($date2, 2024, 1);
echo "別の設定された日付 (2024年第1週月曜日): " . $date2->format('Y-m-d (l, W週)') . "\n";
?>
date_isodate_set
関数は、PHPのDateTimeオブジェクトに対し、ISO 8601形式に基づいた年、週番号、曜日を設定する関数です。第一引数にはDateTimeオブジェクトを渡します。第二引数には年(整数)、第三引数には週番号(整数)を指定します。第四引数には曜日(整数)を指定できます。曜日は1が月曜日、7が日曜日を表し、省略した場合は1(月曜日)が設定されます。
サンプルコードでは、まずDateTimeオブジェクトを $date
として初期化しています。次に、date_isodate_set($date, 2023, 10, 4)
を実行し、$date
オブジェクトに2023年の第10週の木曜日を設定しています。$date->format('Y-m-d (l, W週)')
によって、設定された日付が「YYYY-MM-DD (曜日, 週番号週)」の形式で出力されます。
別の例として、date_isodate_set($date2, 2024, 1)
を実行し、$date2
オブジェクトに2024年の第1週の月曜日を設定しています。ここでは曜日の引数を省略しているため、デフォルトで月曜日が設定されます。同様に、$date2->format('Y-m-d (l, W週)')
によって、設定された日付が出力されます。date_isodate_set
関数は、DateTimeオブジェクトの内容を直接変更するため、戻り値はありません。
date_isodate_set
関数は、引数で渡されたDateTime
オブジェクトを直接変更し、新しいオブジェクトを返しません。そのため、関数呼び出しの結果を別の変数に代入しようとしても意味がなく、設定したいDateTime
オブジェクトそのものを渡す点に注意が必要です。また、ISO 8601形式の週番号は一般的な暦年と定義が異なる場合があり、特に年末年始において週の年がずれることがありますので、意図通りの日付になるか確認が必要です。曜日は1が月曜日、7が日曜日と固定されており、この数値体系を覚えておく必要があります。存在しない週番号や範囲外の曜日を指定した場合、PHPは日付を内部で調整することがあり、予期せぬ日付になる可能性があるため、入力値の検証をお勧めします。