【PHP8.x】hash_copy関数の使い方

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hash_copy関数は、既存のハッシュコンテキストを複製する関数です。PHPのハッシュ関数は、hash_init()関数で特定のハッシュアルゴリズムを用いて初期化され、hash_update()関数を使ってデータを少しずつ追加しながらハッシュ値を計算していくことができます。この計算の途中経過の状態は「ハッシュコンテキスト」と呼ばれるオブジェクトとして管理されます。

hash_copy()関数は、このハッシュコンテキストの現在の状態を完全にコピーし、全く新しいハッシュコンテキストオブジェクトとして返します。これにより、ある時点までのハッシュ計算の状態を「保存」し、その保存された状態からさらに異なるデータを追加して、複数の異なるハッシュ値を効率的に生成することが可能になります。例えば、ある共通のデータの後に異なる部分が続く複数のハッシュ値を計算したい場合、共通部分の計算が完了した時点でhash_copy()関数を使ってコンテキストを複製し、それぞれのコピーに対して異なるデータを追加することで、共通部分の計算を何度も行う手間を省くことができます。

引数には複製したい元のHashContextオブジェクトを指定します。そして、戻り値として、元のコンテキストと同じハッシュアルゴリズムと、同じ内部状態(すでに処理されたデータの状態)を持つ新しいHashContextオブジェクトが返されます。この関数は、複雑なハッシュ計算のワークフローにおいて、柔軟性と計算効率を向上させるために活用されます。

基本的な使い方

構文(syntax)

<?php
$originalContext = hash_init('md5');
$copiedContext = hash_copy($originalContext);
?>

引数(parameters)

HashContext $context

  • HashContext $context: コピー元のハッシュコンテキストリソースを指定します。

戻り値(return)

HashContext

hash_copy 関数は、指定されたハッシュコンテキストのコピーを返します。このコピーは、元のコンテキストとは独立しており、別々のハッシュ処理に使用できます。

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