【PHP8.x】json_last_error関数の使い方
json_last_error関数の使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。
基本的な使い方
json_last_error関数は、直近のJSONエンコードまたはデコード操作で発生したエラーコードを取得する関数です。JSON関連の処理(json_encodeやjson_decodeなど)を実行した後、この関数を呼び出すことで、エラーが発生したかどうか、そしてどのようなエラーが発生したのかを確認できます。エラーコードは整数値で表現され、JSON_ERROR_* という形式の定義済み定数と対応しています。例えば、JSON_ERROR_NONE はエラーが発生しなかったことを示し、JSON_ERROR_SYNTAX は構文エラーが発生したことを示します。
この関数は引数を必要としません。戻り値は整数値で、直近のJSON処理で発生したエラーコードです。もしエラーが発生していなければ JSON_ERROR_NONE が返されます。システムエンジニアを目指す初心者の方は、JSONデータを扱う際に、この関数を利用してエラーハンドリングを行うことを推奨します。JSONのエンコードやデコードがうまくいかない場合、json_last_error関数でエラーコードを確認し、そのエラーコードに対応する原因を調査することで、問題を解決することができます。例えば、JSON形式が正しくない場合に JSON_ERROR_SYNTAX が返されるので、JSONデータを見直すきっかけになります。このように、json_last_error関数は、JSON処理におけるデバッグ作業を効率的に行うための重要なツールとなります。
構文(syntax)
1json_last_error(): int
引数(parameters)
引数なし
引数はありません
戻り値(return)
int
直近の json_encode() または json_decode() 関数実行時のエラーコードを整数で返します。エラーが発生していない場合は JSON_ERROR_NONE (値は 0) が返されます。
サンプルコード
json_last_errorでJSONエラーコードを取得する
1<?php 2 3// JSON エンコード/デコード処理で発生した最後のエラーコードを取得するサンプル 4$json_string = '{ "name": "John", "age": 30, "city": "New York" }'; 5 6// JSON 文字列をデコード 7$data = json_decode($json_string); 8 9// エラーが発生した場合 10if (json_last_error() !== JSON_ERROR_NONE) { 11 // エラーコードを取得 12 $error_code = json_last_error(); 13 14 // エラーメッセージを取得 (PHP 5.5 以降) 15 $error_message = json_last_error_msg(); 16 17 echo "JSON デコードエラーが発生しました。\n"; 18 echo "エラーコード: " . $error_code . "\n"; 19 echo "エラーメッセージ: " . $error_message . "\n"; 20} else { 21 echo "JSON デコード成功!\n"; 22 print_r($data); 23} 24 25// 無効なJSON文字列をデコードしてみる 26$invalid_json_string = "{ 'name': 'John' }"; // シングルクォートはJSONとして無効 27 28$invalid_data = json_decode($invalid_json_string); 29 30if (json_last_error() !== JSON_ERROR_NONE) { 31 $error_code = json_last_error(); 32 $error_message = json_last_error_msg(); 33 34 echo "\n無効なJSON文字列のデコードエラーが発生しました。\n"; 35 echo "エラーコード: " . $error_code . "\n"; 36 echo "エラーメッセージ: " . $error_message . "\n"; 37} 38 39?>
PHP 8.4 の json_last_error() 関数は、直近の JSON エンコードまたはデコード処理で発生したエラーコードを整数値で返します。引数は不要で、エラーが発生しなかった場合は JSON_ERROR_NONE を返します。
このサンプルコードでは、まず有効な JSON 文字列を json_decode() 関数でデコードしています。json_last_error() 関数を使って、デコード処理でエラーが発生したかどうかを確認します。もしエラーが発生した場合は、エラーコードとエラーメッセージ(PHP 5.5 以降で使用可能な json_last_error_msg() 関数を使用)を表示します。エラーが発生しなかった場合は、デコードされたデータを print_r() 関数で表示します。
次に、無効な JSON 文字列(シングルクォートを使用)をデコードする例を示しています。意図的にエラーを発生させ、json_last_error() 関数がエラーコードを正しく返すことを確認します。この例では、JSON の構文規則に違反しているため、エラーが発生し、対応するエラーコードとメッセージが表示されます。
json_last_error() 関数を使用することで、JSON データの処理におけるエラーを検出し、適切なエラーハンドリングを行うことができます。システムエンジニアを目指す上で、データの整合性を保つために重要な関数です。
json_last_error()関数は、直近のjson_encode()またはjson_decode()で発生したエラーコードを返します。エラーが発生しなかった場合はJSON_ERROR_NONEが返されます。
JSONのデコード処理後には、必ずjson_last_error()でエラーの有無を確認することが重要です。エラーが発生した場合、json_last_error_msg()(PHP 5.5以降)で詳細なエラーメッセージを取得できます。サンプルコードでは、エラー発生時の処理を適切に行い、エラーコードとメッセージを表示しています。
JSON文字列の形式には注意が必要です。特に、キーと文字列の値はダブルクォートで囲む必要があります。シングルクォートはJSONとして無効です。また、JSONの構文エラーが発生しやすいので、エラーハンドリングを確実に行うようにしましょう。
PHPでJSONエラーコードとメッセージを取得する
1<?php 2 3declare(strict_types=1); 4 5/** 6 * JSON文字列をデコードし、エラーが発生した場合にエラーコードとメッセージを表示します。 7 * 8 * @param string $jsonString デコード対象のJSON文字列 9 */ 10function checkJsonError(string $jsonString): void 11{ 12 echo "--- デコード試行: \"{$jsonString}\" ---" . PHP_EOL; 13 14 // JSON文字列をPHPのオブジェクトにデコード 15 $decodedData = json_decode($jsonString); 16 17 // json_last_error() は、最後に発生したJSONエラーのコード(int)を返します。 18 // エラーがなければ JSON_ERROR_NONE (値は 0) を返します。 19 $errorCode = json_last_error(); 20 21 if ($errorCode !== JSON_ERROR_NONE) { 22 // json_last_error_msg() は、最後のエラーに対応する人間が読める 23 // 文字列メッセージ(string)を返します。 24 $errorMessage = json_last_error_msg(); 25 26 echo "デコード失敗" . PHP_EOL; 27 echo "エラーコード: {$errorCode}" . PHP_EOL; 28 echo "エラーメッセージ: {$errorMessage}" . PHP_EOL; 29 } else { 30 echo "デコード成功" . PHP_EOL; 31 print_r($decodedData); 32 } 33 echo PHP_EOL; 34} 35 36// わざと構文エラー(末尾にカンマ)を発生させる不正なJSON文字列 37$invalidJson = '{"name": "Taro", "age": 30,}'; 38checkJsonError($invalidJson); 39 40// 正しいJSON文字列 41$validJson = '{"name": "Hanako", "age": 25}'; 42checkJsonError($validJson); 43
PHPのjson_last_error関数は、直前に行われたJSON関連の処理でエラーが発生したかどうかを確認するために使用されます。この関数は引数を一つも取りません。戻り値は整数(int)で、エラーの種類を示すコードを返します。もしエラーが発生していなければ、JSON_ERROR_NONEという定数(値は0)が戻り値として返されます。
サンプルコードでは、json_decode関数でJSON文字列をデコードした後に、json_last_error関数を使ってエラーコードを取得しています。取得したエラーコードがJSON_ERROR_NONEでない場合、エラーが発生したと判断し、さらにjson_last_error_msg関数を用いて人間が読めるエラーメッセージを取得・表示しています。これにより、不正なJSON形式の文字列が入力された際に、何が問題だったのかを具体的に把握し、適切なエラーハンドリングを行うことができます。正しいJSON文字列であれば、デコードは成功し、結果が表示されます。このように、JSONデータを扱う際には、エラーチェックを組み込むことが重要です。
json_last_error()とjson_last_error_msg()は、json_decode()などのJSON関連関数が最後に発生させたエラーに関する情報を取得するために使用します。これらの関数は、JSON処理後に必ず呼び出してエラーがないか確認することが重要です。エラーチェックを怠ると、予期せぬ動作やデータ破損の原因となります。特に、外部からのJSONデータを受け取る場合は、必ずエラーハンドリングを行いましょう。json_last_error()はエラーコードを数値で返し、json_last_error_msg()は人間が読めるエラーメッセージを返します。エラーコードはJSON_ERROR_NONEと比較することで、エラーの有無を判定できます。