【PHP8.x】openssl_pkey_free関数の使い方

openssl_pkey_free関数の使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年09月29日

基本的な使い方

openssl_pkey_free関数は、OpenSSLで使用される秘密鍵または公開鍵のリソースを解放する関数です。PHPのOpenSSL拡張機能を通じて、暗号化処理を行う際に生成された鍵リソースは、不要になった時点で明示的に解放する必要があります。この関数を使用することで、システムのリソース（主にメモリ）を効率的に管理し、メモリリークを防ぐことができます。鍵リソースは、openssl_pkey_new関数やopenssl_pkey_get_private関数などによって生成されます。openssl_pkey_free関数に渡す引数は、解放したい鍵リソースそのものです。関数が正常に実行された場合、鍵リソースは解放され、関連するメモリ領域が再利用可能になります。もし鍵リソースが解放に失敗した場合でも、エラーは発生しません。しかし、解放に失敗する状況は通常、無効なリソースが渡された場合に起こり得ます。鍵リソースの解放は、スクリプトの終了時にPHPによって自動的に行われますが、特に長期間実行されるスクリプトや、大量の鍵を扱う場合には、明示的に解放することで、リソース管理をより確実に行うことが推奨されます。openssl_pkey_free関数は、OpenSSL拡張機能を利用した安全なアプリケーション開発において、重要な役割を果たします。

構文(syntax)


1openssl_pkey_free(OpenSSLAsymmetricKey $key): void

引数(parameters)

OpenSSLAsymmetricKey $key

OpenSSLAsymmetricKey $key: 解放する非対称鍵リソースを指定する OpenSSLAsymmetricKey オブジェクト

戻り値(return)

void

openssl_pkey_free 関数は、指定された秘密鍵リソースを解放します。この関数は何も値を返しません。

サンプルコード

openssl_pkey_free() の使用を理解する


1<?php
2
3declare(strict_types=1);
4
5/**
6 * openssl_pkey_free() の使用法を示すサンプル関数。
7 *
8 * この関数は、キーリソースをメモリから解放するために使用されていました。
9 * PHP 8.0.0以降、この関数は非推奨となり、呼び出しても何の効果もありません。
10 * キーオブジェクトはスコープを抜けると自動的にガベージコレクタによって
11 * 解放されるため、現代のPHPコードで明示的に呼び出す必要はありません。
12 */
13function demonstrate_openssl_pkey_free_usage(): void
14{
15    // 1. 新しい秘密鍵を生成するための設定
16    $config = [
17        "private_key_bits" => 2048,
18        "private_key_type" => OPENSSL_KEYTYPE_RSA,
19    ];
20
21    // 2. 新しい秘密鍵を生成する
22    // 成功すると OpenSSLAsymmetricKey オブジェクトが返される
23    $privateKey = openssl_pkey_new($config);
24
25    if ($privateKey === false) {
26        echo "秘密鍵の生成に失敗しました。" . PHP_EOL;
27        return;
28    }
29
30    echo "秘密鍵リソース (OpenSSLAsymmetricKey オブジェクト) が生成されました。" . PHP_EOL;
31
32    // 3. キーリソースを解放する
33    // PHP 8以降、この呼び出しは不要であり、何もしません。
34    // 下位互換性のためにのみ存在します。
35    openssl_pkey_free($privateKey);
36
37    echo "openssl_pkey_free() が呼び出されました (PHP 8以降は効果なし)。" . PHP_EOL;
38    echo "この関数が終了する時点で、キーオブジェクトは自動的にメモリから解放されます。" . PHP_EOL;
39}
40
41// サンプル関数を実行
42demonstrate_openssl_pkey_free_usage();

openssl_pkey_free関数は、OpenSSLAsymmetricKeyオブジェクト（秘密鍵または公開鍵のリソース）をメモリから解放するために使用されていましたが、PHP 8.0.0以降では非推奨となり、呼び出しても効果はありません。

この関数は、PHP 7以前のバージョンで、キーリソースを明示的に解放する必要があった時代に使用されていました。PHP 8以降では、キーオブジェクトはスコープを抜けると自動的にガベージコレクタによって解放されるため、openssl_pkey_freeを明示的に呼び出す必要はなくなりました。

サンプルコードでは、openssl_pkey_new関数で秘密鍵を生成し、openssl_pkey_free関数を呼び出していますが、PHP 8以降はこの呼び出しは不要です。コードは下位互換性を保つために記述されていますが、実際には何も処理を行いません。

引数には、解放したいOpenSSLAsymmetricKeyオブジェクト $key を指定します。PHP 8以降、この引数は無視されます。戻り値は常にvoid（値を返さない）です。現代のPHP開発においては、この関数の使用を避けるべきです。

PHP 8以降、openssl_pkey_free() は非推奨となり、呼び出しても効果がありません。以前のバージョンでは、この関数でOpenSSLAsymmetricKeyオブジェクトが使用していたメモリを手動で解放する必要がありました。しかし、現在のPHPではガベージコレクタが自動的にメモリを管理するため、明示的な解放は不要です。

サンプルコードでは、下位互換性のために openssl_pkey_free() を呼び出していますが、これはPHP 8以降では単なる飾りです。キーオブジェクトは、関数が終了しスコープから外れる際に自動的に解放されます。誤って使用してもエラーにはなりませんが、コードから削除しても問題ありません。