【PHP8.x】session_save_path関数の使い方

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session_save_path関数は、PHPアプリケーションで利用されるセッションデータを、ファイルとして保存するディレクトリのパスを設定または取得する関数です。セッションデータとは、ユーザーがウェブサイトを閲覧する間に保持される一時的な情報(例えば、ログイン状態やショッピングカートの内容など)を指します。

この関数を引数なしで呼び出すと、現在PHPがセッションデータの保存先として設定しているディレクトリのパスが文字列として返されます。これにより、現在のセッション設定を確認することができます。

文字列型の引数を指定してsession_save_path($path)のように呼び出すと、セッションデータの新しい保存先をその指定されたパスに変更することができます。この設定が正常に完了した場合はtrueが返され、指定されたパスが無効であるなど、何らかの理由で設定に失敗した場合はfalseが返されます。新しい保存パスとして指定するディレクトリは、ウェブサーバーのプロセスが書き込み権限を持っている必要があります。

この関数を使用する上で特に重要な点は、必ずsession_start()関数が呼び出される前に実行する必要があるということです。session_start()が一度実行され、セッションが開始された後では、この関数を呼び出してもセッションの保存パスは変更されませんのでご注意ください。デフォルトのセッション保存パスは、PHPの設定ファイル(php.ini)のsession.save_pathディレクティブによって定義されていますが、この関数を使うことで実行時に動的に変更することが可能です。セキュリティの観点から、ウェブサーバーから直接アクセスできない安全なディレクトリをセッションデータの保存パスとして設定することが強く推奨されます。

基本的な使い方

構文(syntax)

session_save_path('/path/to/your/custom/session/directory');

引数(parameters)

?string $path = null

  • ?string $path = null: セッションデータを保存するディレクトリのパスを指定します。null を指定すると、現在のセッション保存パスが返されます。

戻り値(return)

string|false

指定されたセッション保存ディレクトリのパスを文字列で返します。指定に失敗した場合は false を返します。

サンプルコード

php session_save_path で保存パスを設定・取得する

<?php

/**
 * セッション保存パスを設定・取得するサンプルコード
 */

// 現在のセッション保存パスを取得
$current_path = session_save_path();

echo "現在のセッション保存パス: " . ($current_path ? $current_path : "デフォルト") . PHP_EOL;

// 新しいセッション保存パスを設定
$new_path = '/tmp/sessions';

// セッション保存パスを変更
$result = session_save_path($new_path);

if ($result === $new_path) {
    echo "セッション保存パスを " . $new_path . " に設定しました。" . PHP_EOL;
} else {
    echo "セッション保存パスの設定に失敗しました。" . PHP_EOL;
}

// 設定後のセッション保存パスを確認
$updated_path = session_save_path();

echo "設定後のセッション保存パス: " . $updated_path . PHP_EOL;

このPHPのサンプルコードは、session_save_path()関数を使って、セッションファイルの保存場所を設定・取得する方法を示しています。

まず、session_save_path()関数を引数なしで呼び出すことで、現在のセッション保存パスを取得できます。取得したパスは文字列で返され、もしデフォルト設定の場合はfalseに相当する値が返ります。サンプルコードでは、三項演算子を使って、取得したパスが存在する場合はそのパスを、存在しない場合は「デフォルト」という文字列を表示しています。

次に、session_save_path()関数に文字列型の引数 $path を指定して呼び出すことで、セッション保存パスを変更できます。引数には、セッションファイルを保存したいディレクトリのパスを指定します。設定に成功すると、設定したパスが文字列で返されます。設定に失敗した場合はfalseが返されます。サンプルコードでは、設定の成否を判定し、結果に応じてメッセージを表示しています。

最後に、再度session_save_path()関数を引数なしで呼び出し、設定後のセッション保存パスを確認しています。session_save_path()関数は、セッションファイルの保存場所を制御する上で重要な役割を果たします。セッション情報を安全に管理するために、適切な保存場所を設定するようにしましょう。

session_save_path()関数は、セッションファイルの保存場所を設定・取得するために使用します。引数を省略すると、現在の設定値を取得します。引数 $path にパスを指定すると、セッションファイルの保存場所を変更できます。パスの変更は、セッション開始前に実行する必要があります。セッション開始後に変更しても効果はありません。設定したパスが存在し、PHPが書き込み可能な状態であることを確認してください。書き込み権限がない場合、セッションが正常に動作しません。戻り値は、設定に成功した場合は設定したパス、失敗した場合はfalseを返します。パスの設定が反映されない場合は、ファイルシステム上の権限設定や、他の設定ファイル(php.iniなど)の設定が優先されている可能性を確認してください。

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