【PHP8.x】fdatasync関数の使い方

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fdatasync関数は、開かれたファイルポインタによって参照されるファイルディスクリプタのすべての修正されたファイルデータを、物理ストレージデバイスに確実に書き込む関数です。この関数は、ファイルの内容がオペレーティングシステムのメモリ上だけでなく、実際のディスク上に確実に保存されることを保証するために利用されます。

特に、データベースシステムやトランザクション処理を行うアプリケーションなど、データの一貫性と永続性が非常に重要な場面で、予期せぬシステムクラッシュや停電が発生した場合でも、すでに書き込まれたデータが失われないようにするために使用されます。通常、ファイルへの書き込み操作はまずOSのキャッシュに記録されますが、この関数を呼び出すことで、キャッシュから実際のストレージへデータが同期され、永続化されます。

PHPにおけるfdatasync関数は、fsync関数と機能が似ていますが、重要な違いがあります。fdatasyncは、ファイルの内容データのみをディスクに書き込み、ファイルのメタデータ(例えばファイルの最終更新時刻やサイズなど)は同期しません。これにより、メタデータの同期が不要な場合には、fsyncよりもわずかに高速に動作する可能性があります。

この関数は、posix拡張モジュールがPHPにインストールされ、有効になっている環境でのみ利用可能です。使用する際は、有効なファイルポインタを引数として渡し、関数がtrueを返せば成功、falseを返せば失敗と判断できます。ファイル操作の信頼性とデータの保全性を高める上で非常に有用な関数です。

基本的な使い方

構文(syntax)

<?php
$file_handle = fopen('data.txt', 'w');
if ($file_handle !== false) {
    fwrite($file_handle, 'This is some data.');
    $is_synced = fdatasync($file_handle);
    fclose($file_handle);
}
?>

引数(parameters)

resource $stream

  • resource $stream: ファイルポインタを指定するリソース

戻り値(return)

bool

指定されたファイルディスクリプタのデータ同期が成功した場合は true を、失敗した場合は false を返します。

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