【PHP8.x】hebrev関数の使い方

hebrev関数の使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

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基本的な使い方

hebrev関数は、ヘブライ語の文字列を、コンピュータが内部で扱う論理的な順序から、画面に表示するための視覚的な順序へ変換する処理を実行する関数です。ヘブライ語は右から左へと記述される言語ですが、テキストデータは通常、入力された順序(論理順)で格納されます。一部の古い表示システムなどでは、この論理順のままでは文字列を正しく表示できないため、表示される見た目の順序(視覚順)にあらかじめ変換する必要があります。この関数は、その変換処理を担います。第一引数には、変換対象となるヘブライ語の文字列を指定します。オプションの第二引数として、1行あたりの最大文字数を整数で指定することも可能です。この値を指定すると、関数は指定された文字数で文字列を区切り、間に改行文字を挿入します。これにより、長い文章を整形して表示する際に便利です。実行が成功すると、視覚的な順序に変換された新しい文字列が返されます。主にレガシーシステムとの互換性維持や、特定のテキストベースのプロトコルでヘブライ語を扱う際に使用されます。

構文(syntax)

1<?php
2
3$hebrew_string = "...\n...";
4$max_chars_per_line = 10;
5
6$visual_string = hebrev($hebrew_string, $max_chars_per_line);
7
8?>

引数(parameters)

string $string, int $max_chars_per_line = 0

  • string $string: ヘブライ語に変換する対象の文字列
  • int $max_chars_per_line = 0: 1行あたりの最大文字数を指定する整数。0の場合は改行しません

戻り値(return)

string

入力された文字列をヘブライ語の右から左への記述順序に変換した新しい文字列を返します。

サンプルコード

PHP hebrev関数でヘブライ語を視覚順序に変換する

1<?php
2
3/**
4 * hebrev関数は、論理順序で記述されたヘブライ語テキストを、
5 * 視覚順序に変換するためのPHP組み込み関数です。
6 * これにより、右から左へ記述するヘブライ語がウェブブラウザなどで正しく表示されます。
7 */
8
9// 変換対象となる、論理順序のヘブライ語テキストを定義します。
10// これは「שלום עולם」 (Shalom Olam - ハローワールド) という意味です。
11// 通常、PHPの文字列リテラルとして記述されたヘブライ語は論理順序と見なされます。
12$logicalHebrewString = "שלום עולם";
13
14echo "元の論理順序ヘブライ語テキスト: " . $logicalHebrewString . PHP_EOL;
15echo "--------------------------------------------------" . PHP_EOL;
16
17// hebrev関数を使用して、論理順序のテキストを視覚順序に変換します。
18// 第二引数 ($max_chars_per_line) を省略した場合 (または0を指定した場合)、
19// テキストは視覚順序に変換されますが、自動的な行の折り返しは行われません。
20$visualHebrewStringDefault = hebrev($logicalHebrewString);
21echo "視覚順序ヘブライ語テキスト (行折り返しなし): " . $visualHebrewStringDefault . PHP_EOL;
22echo "--------------------------------------------------" . PHP_EOL;
23
24// 第二引数に正の整数を指定すると、指定した文字数ごとに改行が挿入されます。
25// ただし、これは単語の区切りを考慮しないため、意図しない場所で改行される可能性があります。
26$maxCharsPerLine = 3;
27$visualHebrewStringWithLineBreak = hebrev($logicalHebrewString, $maxCharsPerLine);
28echo "視覚順序ヘブライ語テキスト (各行 " . $maxCharsPerLine . " 文字で折り返し):" . PHP_EOL;
29echo $visualHebrewStringWithLineBreak . PHP_EOL;
30echo "--------------------------------------------------" . PHP_EOL;
31
32?>

hebrev関数は、PHP 8で提供される組み込み関数で、ヘブライ語テキストの表示順序を変換するために使用されます。ヘブライ語は右から左に記述される言語のため、コンピュータ内部での論理的な文字順序と、実際に画面に表示される視覚的な文字順序が異なる場合があります。この関数は、論理順序で記述されたヘブライ語テキストを、ウェブブラウザなどで正しく表示される視覚順序に変換する役割を担います。

第一引数 $string には、変換したい論理順序のヘブライ語テキストを文字列として指定します。例えば「שלום עולם」(ハローワールド)のようなヘブライ語の文字を含む文字列です。

第二引数 $max_chars_per_line はオプションで、整数値を指定します。この引数を 0 にするか省略した場合、関数はテキストを視覚順序に変換しますが、自動的な行の折り返しは行いません。正の整数を指定すると、変換されたテキストがその文字数ごとに改行されます。ただし、これは単語の区切りを考慮せずに改行を挿入するため、単語の途中で改行される可能性があることに注意が必要です。

この関数は、変換された視覚順序のヘブライ語テキストを文字列として返します。サンプルコードでは、まず元の論理順序のヘブライ語テキストを表示し、次に hebrev関数を使用して、行折り返しなしの場合と、指定した文字数で折り返しを行った場合の変換結果を示しています。これにより、ヘブライ語がウェブ環境で適切に表示されるよう調整されます。

hebrev関数は、論理順序のヘブライ語テキストを視覚順序に変換し、右から左へ記述するテキストのウェブ表示を適切にする際に利用します。

この関数はISO-8859-8などのシングルバイト文字セットを想定している可能性が高く、UTF-8文字列に直接適用すると文字化けや予期せぬ結果を引き起こす恐れがあります。利用時は、対象文字列のエンコーディング互換性を必ず確認し、必要に応じて適切な変換を行ってください。

また、第二引数での強制的な行折り返しは単語の区切りを無視するため、表示が不自然になる可能性があるため注意が必要です。現代のウェブ開発ではCSSのdirection: rtl;プロパティでのRTL表示制御が一般的です。

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