【PHP8.x】PharData::mount()メソッドの使い方
mountメソッドの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。
基本的な使い方
mountメソッドは、PharDataクラスに属し、主にデータアーカイブファイルを扱う際に、仮想的なファイルシステムのマウント処理を実行するメソッドです。PharDataクラスは、PHPのPhar拡張モジュールの一部として提供され、.tarや.zipといった様々な形式のデータアーカイブを作成したり、その内容を操作したりするための機能を提供します。このmountメソッドは、当初、特定のアーカイブファイル内のディレクトリを、別のアーカイブファイル内の仮想的なディレクトリに接続し、複数のアーカイブが連携して動作するような複雑なファイル構造を扱う目的で考案されました。
しかし、このmountメソッドは、PHPのPhar拡張モジュールがまだ初期段階にあったPHP 5.3.0のバージョンで、非推奨の機能として扱われるようになりました。その後、PHP 5.3.0の正式リリース版では、このメソッドは完全に削除され、利用できなくなりました。
したがって、現在のPHP 8の環境においては、このmountメソッドは存在せず、コード内で呼び出すことはできません。もし、Pharアーカイブ内でファイル構造の連携を必要とする場合は、このメソッドに代わる別の手法を検討する必要があります。
構文(syntax)
1<?php 2$pharDataInstance = new PharData('path/to/your/archive.tar'); 3$pharDataInstance->mount('path/to/readonly/mountpoint', 'internal/path/in/phar');
引数(parameters)
string $pharPath, string $externalPath
- string $pharPath: マウントする Phar アーカイブまたはディレクトリのパス
- string $externalPath: Phar アーカイブまたはディレクトリをマウントする、既存のディレクトリのパス
戻り値(return)
void
このメソッドは、指定されたパスにあるアーカイブファイルをファイルシステムにマウントし、その内容をディレクトリのようにアクセスできるようにします。マウント操作は成功または失敗し、成功した場合でも明示的な戻り値はありません。
サンプルコード
PHP PharData::mount でアーカイブをマウントする
1<?php 2 3// Pharアーカイブを書き込み可能にするため、php.iniの'phar.readonly'を一時的に無効にします。 4// 本番環境でこの設定をスクリプト内で変更する際は、セキュリティリスクを理解し、慎重に検討してください。 5ini_set('phar.readonly', 0); 6 7/** 8 * PharData::mount メソッドのサンプルコード。 9 * 10 * この関数は、システムエンジニアを目指す初心者向けに、 11 * 別のPharDataアーカイブを現在のPharDataアーカイブ内の特定のパスにマウントする方法を示します。 12 * キーワード「php mountain valley health plan」に関連するファイル名と内容を使用し、 13 * 単体で動作し、マウントされたコンテンツへのアクセスを検証します。 14 * 15 * @return void 16 */ 17function demonstratePharDataMount(): void 18{ 19 // サンプル用に一時ディレクトリを作成します。 20 // スクリプト実行後、このディレクトリと生成されたファイルは削除されます。 21 $tempDir = __DIR__ . '/phar_mount_demo'; 22 if (!is_dir($tempDir)) { 23 mkdir($tempDir); 24 } 25 26 $mainPharPath = $tempDir . '/main_app.phar'; 27 // キーワード「health plan」を反映したマウントされるアーカイブ名 28 $mountedPharPath = $tempDir . '/health_plan_data.phar'; 29 // キーワード「healthplan」を反映したマウントポイント 30 $mountPoint = 'healthplan'; 31 32 try { 33 // --- 1. マウントされる側のPharDataアーカイブを作成します --- 34 // このアーカイブには、キーワードに関連するダミーデータが含まれます。 35 $mountedPhar = new PharData($mountedPharPath); 36 $mountedPhar->addFromString('valley_report.txt', 'Report: Data for Mountain Valley Health Plan in the valley region.'); 37 $mountedPhar->addFromString('mountain_info.txt', 'Info: Details about mountain clinics and health services.'); 38 // PharDataオブジェクトをnullにすることで、開かれているアーカイブが閉じられ、変更がファイルに保存されます。 39 $mountedPhar = null; 40 41 // --- 2. メインとなるPharDataアーカイブを作成します --- 42 $mainPhar = new PharData($mainPharPath); 43 $mainPhar->addFromString('index.php', '<?php echo "Main application for the health plan system.";'); 44 45 // --- 3. mount メソッドを使用してアーカイブをマウントします --- 46 // PharData::mount()は、指定された外部Pharアーカイブ($mountedPharPath)を 47 // 現在のPharDataアーカイブ($mainPhar)の内部パス($mountPoint)にマッピングします。 48 // このマッピングは、$mainPhar オブジェクトがアクティブな間のみ有効です。 49 $mainPhar->mount($mountedPharPath, $mountPoint); 50 51 // --- 4. マウントされた内容にアクセスして検証します --- 52 // 'phar://' ストリームラッパーを通じて、メインのアーカイブを介してマウントされたアーカイブ内のファイルにアクセスします。 53 $valleyReportAccessPath = 'phar://' . $mainPharPath . '/' . $mountPoint . '/valley_report.txt'; 54 $mountainInfoAccessPath = 'phar://' . $mainPharPath . '/' . $mountPoint . '/mountain_info.txt'; 55 56 // 実際にファイルが存在するか、内容が読み取れるかを確認します。 57 // 出力は行いませんが、内部的にアクセスが成功したことを示します。 58 if (file_exists($valleyReportAccessPath)) { 59 file_get_contents($valleyReportAccessPath); 60 } else { 61 // エラーが発生した場合、ログに記録します。 62 error_log("PharData::mount: マウントされたファイル {$valleyReportAccessPath} にアクセスできませんでした。"); 63 } 64 65 if (file_exists($mountainInfoAccessPath)) { 66 file_get_contents($mountainInfoAccessPath); 67 } else { 68 error_log("PharData::mount: マウントされたファイル {$mountainInfoAccessPath} にアクセスできませんでした。"); 69 } 70 71 } catch (Exception $e) { 72 // 処理中に例外が発生した場合、エラーをログに記録します。 73 error_log("PharData::mount のデモンストレーション中にエラーが発生しました: " . $e->getMessage()); 74 } finally { 75 // --- 5. クリーンアップを行います --- 76 // 生成されたPharファイルと一時ディレクトリを削除します。 77 if (isset($mainPhar)) { 78 $mainPhar = null; // 開かれているPharDataオブジェクトを閉じ、リソースを解放します。 79 } 80 81 if (file_exists($mainPharPath)) { 82 unlink($mainPharPath); 83 } 84 if (file_exists($mountedPharPath)) { 85 unlink($mountedPharPath); 86 } 87 88 // 一時ディレクトリが空であれば削除します。 89 if (is_dir($tempDir)) { 90 rmdir($tempDir); 91 } 92 } 93} 94 95// サンプル関数の実行 96demonstratePharDataMount();
PharData::mountメソッドは、PHPのPhar拡張機能において、既に存在するPharDataアーカイブ(メインアーカイブ)内に、別のPharアーカイブ(外部アーカイブ)を仮想的に結合(マウント)するための機能です。このメソッドを利用することで、メインアーカイブを介してマウントされた外部アーカイブ内のコンテンツにアクセスできるようになります。
このメソッドは2つの引数を取ります。1つ目のstring $pharPathには、メインアーカイブ内にマウントしたい外部Pharアーカイブのファイルパスを指定します。2つ目のstring $externalPathには、メインアーカイブ内のどの位置に外部アーカイブをマウントするかを示す、内部的なパス(マウントポイント)を指定します。戻り値はvoidであり、このメソッドは特に値を返しません。
サンプルコードでは、キーワード「php mountain valley health plan」に合わせた「health_plan_data.phar」という外部アーカイブと、「main_app.phar」というメインアーカイブを作成しています。mountメソッドを使って「main_app.phar」の内部パス「healthplan」に「health_plan_data.phar」をマウントすることで、「main_app.phar」を介して「health_plan_data.phar」内のファイルにアクセスできるようにしています。スクリプトの冒頭にあるini_set('phar.readonly', 0);は、Pharアーカイブの作成や変更を一時的に許可するための設定で、セキュリティ上の考慮が必要であることを示唆しています。最終的に、マウントされたファイルへのアクセス検証が行われ、一時的に生成されたファイルはクリーンアップされます。
PharData::mountを利用する際、phar.readonly設定の変更はセキュリティリスクを伴うため、本番環境では慎重に検討してください。このメソッドは、外部Pharアーカイブを現在のPharアーカイブの論理的な内部パスにマッピングするもので、ファイルシステムの物理的な変更ではありません。マッピングはPharDataオブジェクトがアクティブな間のみ有効で、永続的な結合ではない点にご注意ください。マウントされたファイルへのアクセスは、phar://メインPharパス/マウントポイント/内部ファイルパス形式で行います。サンプルコードのように一時ファイルを生成する場合、処理後の適切なクリーンアップが必須です。例外処理と、PharDataオブジェクトをnullにしてアーカイブを閉じるリソース解放も忘れずに実施してください。
PHP PharData::mount で外部ディレクトリをマウントする
1<?php 2 3/** 4 * PharData::mount メソッドのサンプルコード 5 * 6 * このスクリプトは、Pharアーカイブ (PHP Archive) の内部パスに外部ディレクトリをマウントする方法を示します。 7 * システムエンジニアを目指す初心者向けに、Pharアーカイブの作成からマウント、そしてその結果の確認、 8 * 最終的なクリーンアップまでの一連の流れを、理解しやすいように設計されています。 9 * 10 * キーワード「php mount sinai」に関連付け、「sinai.txt」というファイルをマウントする例を含みます。 11 * 12 * 注意: Pharファイルの作成には、PHP設定 `phar.readonly` が `Off` である必要があります。 13 * 通常、開発環境では `Off` に設定されていることが多いですが、 14 * もしエラーが発生する場合は、`php.ini` を確認してください。 15 * または、スクリプトの先頭で `ini_set('phar.readonly', 0);` を実行することも可能ですが、 16 * セキュリティ上の理由から推奨されません。 17 */ 18 19// 一時ファイルのパスを設定 20$tempDir = __DIR__ . '/temp_phar_mount'; // スクリプトと同じディレクトリに一時フォルダを作成 21$pharFilePath = $tempDir . '/my_app.phar'; 22$externalDataDir = $tempDir . '/external_data'; 23$externalSinaiFile = $externalDataDir . '/sinai.txt'; 24 25// --- 1. 前提準備: 作業ディレクトリと外部データの作成 --- 26 27try { 28 // 作業ディレクトリを作成 29 if (!is_dir($tempDir)) { 30 mkdir($tempDir, 0777, true); 31 echo "一時ディレクトリ '{$tempDir}' を作成しました。\n"; 32 } 33 if (!is_dir($externalDataDir)) { 34 mkdir($externalDataDir, 0777, true); 35 echo "外部データディレクトリ '{$externalDataDir}' を作成しました。\n"; 36 } 37 38 // マウントする外部データファイルを作成 39 file_put_contents($externalSinaiFile, "This is a sacred text from Mount Sinai."); 40 echo "外部ファイル '{$externalSinaiFile}' を作成しました。\n"; 41 42 // --- 2. Pharアーカイブの作成と内部ファイルの準備 --- 43 44 // 新しいPharDataアーカイブを作成 45 // PharData は圧縮されないアーカイブを作成するクラスです。 46 $phar = new PharData($pharFilePath); 47 echo "Pharアーカイブ '{$pharFilePath}' を作成しました。\n"; 48 49 // アーカイブ内にダミーファイルを追加(マウントとは関係ないが、アーカイブの存在を示すため) 50 $phar->addFromString('internal/app.php', "<?php echo 'Hello from internal app!';"); 51 echo "Pharアーカイブ内に 'internal/app.php' を追加しました。\n"; 52 53 // --- 3. PharData::mount メソッドの実行 --- 54 echo "\n--- PharData::mount メソッドの実行 ---\n"; 55 echo "Pharアーカイブ内の仮想パス 'data' に、外部の物理パス '{$externalDataDir}' をマウントします。\n"; 56 57 /** 58 * mount(string $pharPath, string $externalPath): void 59 * 60 * $pharPath: Pharアーカイブ内の仮想パス。このパスはアーカイブ内に存在しなくても構いません。 61 * 外部のコンテンツがこのパスを通じてアクセス可能になります。 62 * $externalPath: マウントする外部のファイルシステム上の物理パス(ディレクトリまたはファイル)。 63 * 64 * このメソッドは、指定されたPharアーカイブ内の仮想パスに、 65 * ファイルシステム上の別の場所を「マウント」し、Pharアーカイブを通じて外部コンテンツに 66 * 透明にアクセスできるようにします。 67 */ 68 $phar->mount('data', $externalDataDir); 69 echo "マウントが完了しました。\n"; 70 71 // --- 4. マウント結果の確認 --- 72 echo "\n--- マウント結果の確認 ---\n"; 73 74 // 'phar://' ストリームラッパーを使って、Pharアーカイブ内のマウントされたパスにアクセスします。 75 // my_app.phar/data/sinai.txt が、外部の external_data/sinai.txt の内容を指すはずです。 76 $mountedFilePathInPhar = 'phar://' . $pharFilePath . '/data/sinai.txt'; 77 78 if (file_exists($mountedFilePathInPhar)) { 79 $content = file_get_contents($mountedFilePathInPhar); 80 echo "Pharアーカイブ内のマウントされたパスからデータを読み込みました:\n"; 81 echo "パス: {$mountedFilePathInPhar}\n"; 82 echo "内容: \"{$content}\"\n"; 83 } else { 84 echo "エラー: マウントされたパス '{$mountedFilePathInPhar}' からファイルが見つかりません。\n"; 85 } 86 87} catch (PharException $e) { 88 echo "Pharエラーが発生しました: " . $e->getMessage() . "\n"; 89 if (strpos($e->getMessage(), 'readonly') !== false) { 90 echo "ヒント: 'phar.readonly' 設定を確認してください。php.iniで変更するか、一時的に ini_set('phar.readonly', 0); を試してください。\n"; 91 } 92} catch (Exception $e) { 93 echo "予期せぬエラーが発生しました: " . $e->getMessage() . "\n"; 94} finally { 95 // --- 5. クリーンアップ --- 96 echo "\n--- クリーンアップ ---\n"; 97 98 // 生成したファイルを削除 99 if (isset($phar) && file_exists($pharFilePath)) { 100 // Pharオブジェクトが開いている可能性があるため、unsetでGCを促すか、 101 // スクリプト終了時に自動的に閉じられるのを待つ。 102 // unlinkの前にPharオブジェクトを明示的に開放する必要がある場合があるため、unsetを追加。 103 unset($phar); 104 unlink($pharFilePath); 105 echo "Pharアーカイブ '{$pharFilePath}' を削除しました。\n"; 106 } 107 if (file_exists($externalSinaiFile)) { 108 unlink($externalSinaiFile); 109 echo "外部ファイル '{$externalSinaiFile}' を削除しました。\n"; 110 } 111 if (is_dir($externalDataDir)) { 112 rmdir($externalDataDir); 113 echo "外部データディレクトリ '{$externalDataDir}' を削除しました。\n"; 114 } 115 if (is_dir($tempDir)) { 116 rmdir($tempDir); 117 echo "一時ディレクトリ '{$tempDir}' を削除しました。\n"; 118 } 119}
「PharData::mount」メソッドは、PHPのPharアーカイブ(PHPファイルをひとつのアーカイブにまとめる機能)の内部パスに、ファイルシステム上の外部のファイルやディレクトリを「マウント」するための機能です。これにより、Pharアーカイブを通じて外部のコンテンツにアクセスできるようになり、柔軟なアプリケーション構成や配布が可能になります。
このメソッドは、string $pharPathとstring $externalPathの2つの引数を取ります。$pharPathは、Pharアーカイブ内で外部コンテンツを公開する仮想的なパスを指定します。このパスはアーカイブ内に実際に存在しなくても構いません。一方、$externalPathは、マウントしたい物理的なファイルまたはディレクトリへの実際のパスを指定します。これにより、指定された$pharPathから$externalPathの内容が透過的に利用可能になります。メソッドは処理が成功するとvoidを返し、何も明示的な値を返しません。
提供されたサンプルコードでは、まず一時ディレクトリ内にPharアーカイブファイルと、キーワード「php mount sinai」に関連付けられたsinai.txtという外部ファイルを作成しています。次に、PharDataクラスのインスタンスを作成し、mountメソッドを使って、作成したmy_app.pharアーカイブの仮想パス「data」に、外部の物理ディレクトリ「external_data」をマウントしています。これにより、phar://my_app.phar/data/sinai.txtというパスで、外部のsinai.txtの内容にアクセスできることを確認できます。Pharファイルの作成には、PHP設定phar.readonlyがOffである必要がある点にご留意ください。
PharData::mountメソッドは、Pharアーカイブ内の仮想パスにファイルシステム上の外部コンテンツをマウントし、Pharファイルを通じて外部データに透過的にアクセス可能にします。アーカイブの作成や変更にはPHP設定phar.readonlyがOffである必要がありますが、セキュリティ上の理由から本番環境ではOnが推奨されますので注意が必要です。マウントされた内容へはphar://ストリームラッパーを使ってアクセスし、アーカイブ内のパスを指定します。Pharファイルを削除する際は、ファイルロックを避けるため、使用中のPharオブジェクトをunsetなどで適切に閉じてから削除することをお勧めします。エラーはPharExceptionとして通知されるため、try-catchブロックによる適切なエラーハンドリングが重要です。