【PHP8.x】gc_mem_caches関数の使い方
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gc_mem_caches関数は、PHPの内部で効率的な処理のために利用される様々なメモリキャッシュを明示的にクリアし、システムメモリを解放する目的で実行する関数です。
具体的には、PHPが頻繁に利用する文字列データを効率的に管理するための「インターンされた文字列キャッシュ」など、PHPランタイムが内部で保持しているキャッシュが主な対象となります。インターンされた文字列キャッシュは、同じ内容の文字列が複数回登場する場合に、メモリ上に一つだけ保持し、他の参照はその一つを指すようにすることでメモリ使用量を節約する仕組みです。
この関数は、特にPHPアプリケーションが長時間稼働するデーモンプロセスやコマンドラインツールなど、メモリ使用量を厳密に管理したい場合に非常に有用です。時間とともに増加する可能性のあるメモリ使用量を抑制し、システム全体の安定稼働に貢献することが期待できます。
ただし、キャッシュをクリアすると、次にそのデータが必要になった際に再構築されるため、一時的に処理性能が低下する可能性があります。そのため、利用する際にはアプリケーションの特性やメモリ要件を十分に考慮し、パフォーマンスへの影響を評価した上で慎重に適用することが重要です。この関数はPHP 8.4で導入されました。
基本的な使い方
構文(syntax)
<?php
$collected_cycles_count = gc_mem_caches();
引数(parameters)
引数なし
引数はありません
戻り値(return)
int
この関数は、ガベージコレクタによってキャッシュされたメモリの数を整数で返します。