【PHP8.x】get_mangled_object_vars関数の使い方
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get_mangled_object_vars関数は、指定されたオブジェクトのすべてのプロパティを、PHPの内部で管理される「名前マングル(name mangling)」された形式で取得する関数です。
PHPにおいて、クラスのプライベートやプロテクテッドなプロパティは、同じ名前を持つプロパティが異なるクラスに存在しても衝突しないよう、内部的に特定のルールに基づいた名前に変換されて扱われます。この変換された名前が「マングルされた名前」です。
通常、開発者がオブジェクトのプロパティにアクセスしたり、get_object_vars()
関数などを使用したりする際には、これらのマングルされた名前を意識することはありません。しかし、このget_mangled_object_vars
関数は、そうしたPHPの内部的なプロパティ名を直接、連想配列として提供します。戻り値の配列では、キーがマングルされたプロパティ名、値がそのプロパティの値となります。
この関数は、主にPHPのコア開発者や、デバッグツール、あるいはPHPの内部動作を詳細に調査するような非常に特殊な場面で利用されます。一般的なWebアプリケーション開発において、直接この関数を使用する機会はほとんどありません。システムエンジニアを目指す上では、オブジェクトの内部構造がこのように低レベルで管理されていることを理解するための一例として知っておくと良いでしょう。
基本的な使い方
構文(syntax)
get_mangled_object_vars(object $object): array
引数(parameters)
object $object
- object $object: 変数名やメソッド名が変更(mangled)されたプロパティの連想配列を取得したいオブジェクト
戻り値(return)
array
この関数は、オブジェクトのプライベートおよびプロテクテッドなプロパティを、PHPが内部的に使用する名前(マングルされた名前)でキーとした連想配列を返します。