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【ITニュース解説】How I Earn ₹2000/Month By Selling Books on Google Play and Apple App Store

2025年09月19日に「Medium」が公開したITニュース「How I Earn ₹2000/Month By Selling Books on Google Play and Apple App Store」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

筆者はGoogle PlayとApple App Storeで電子書籍を販売し、月2000ルピーを稼いでいる。アプリストアというデジタルプラットフォームを活用し、個人がコンテンツを販売して収益を得る具体例だ。

ITニュース解説

この記事は、著者が自身の書いた本をGoogle Play BooksとApple Booksという二つの主要なデジタルコンテンツ配信プラットフォームを通じて販売し、月に2000ルピー(約3600円)の収益を得た体験を語っている。これは単なる個人の成功体験にとどまらず、システムエンジニアを目指す者にとっても、現代のITシステムがいかに個人のアイデアを実現し、収益化する手段を提供しているかを具体的に示唆する良い事例と言える。

著者が利用したGoogle Play Books Partner CenterとApple Books for Authors (iTunes Connect) は、言ってしまえば「デジタル書店」を運営するための強力なツールである。システムエンジニアの視点で見ると、これらは高度な「デジタルコンテンツ管理システム(CMS)」と「Eコマースプラットフォーム」が一体となったものだと理解できる。著者はこれらのプラットフォームを通じて、自分のコンテンツをアップロードし、メタデータを設定し、価格を決め、世界中の読者に販売する一連のビジネスプロセスを、複雑なサーバー構築や決済システム開発なしに実現している。これは、既存のITインフラを最大限に活用し、効率的に事業を立ち上げる現代的な手法を示している。

具体的な出版プロセスは、システム開発におけるいくつかの段階と類似点が多い。まず、アカウント登録とビジネス情報の入力は、システムへの初期設定やユーザー登録、権限管理の基礎にあたる作業だ。自分のコンテンツをどの市場に投入するか、誰に販売するかといった初期の戦略をシステムに反映させるステップと言える。

次に重要なのが、コンテンツの準備とアップロードだ。著者はPDFとePubという二つの主要なファイル形式について言及している。システムエンジニアを目指す上では、データの形式がコンテンツの表示や利用体験にどう影響するかを理解することが非常に重要になる。PDFは「固定レイアウト形式」と呼ばれ、紙の本をデジタル化したような形式だ。ページのレイアウトが固定されているため、作成者の意図通りの見た目を保証できるが、画面サイズの異なる様々なデバイスで見た場合に、文字が小さすぎたり、読みにくかったりすることがある。一方、ePubは「リフロー型」と呼ばれる形式で、コンテンツがHTMLとCSSというウェブ技術を基盤としている。これは、ウェブページがブラウザのサイズに合わせて表示を調整するように、読書デバイスの画面サイズやユーザーが設定した文字サイズに合わせてレイアウトが柔軟に再構成される特徴を持つ。これにより、スマートフォン、タブレット、専用の電子書籍リーダーなど、どんなデバイスでも快適な読書体験を提供できる。著者はePub形式の重要性を強調しており、これはコンテンツの汎用性とユーザーエクスペリエンスを最大化するための技術選択の好例だ。システム開発においても、どのようなデータ形式を選択するかが、そのシステムの柔軟性や拡張性、ひいてはユーザーの満足度に直結することをこの事例は示している。これらのファイルをプラットフォームにアップロードする作業は、開発したソフトウェアやコンテンツを本番環境のサーバーにデプロイする工程に似ている。

コンテンツがアップロードされたら、タイトル、著者名、説明文、カテゴリといった「メタデータ」を設定する。これはデータベースに情報を登録し、その情報が検索システムや推薦システムにどう認識されるかを設計する作業に等しい。適切にメタデータを設定することは、読者が本を見つけやすくするために不可欠であり、システムの「検索性」や「発見性」を高めるための重要な要素となる。

価格設定と権利管理も重要なステップだ。著者はインドの通貨ルピーで価格を設定し、国際的な読者向けにも販売している。これは、グローバルなEコマースシステムにおける通貨換算や地域ごとの価格戦略、そして著作権といった知的財産権の管理という、ビジネスロジックの設計を伴う。システムエンジニアは、このような複雑なビジネスルールをいかにシステムに組み込むかを考える必要がある。

最終的に、これらの設定が完了すると、プラットフォームによるレビューと公開のステップに進む。このレビュープロセスは、システム開発における「テスト」や「品質保証」の段階と捉えることができる。プラットフォーム側が定めた基準(技術的な要件やコンテンツガイドラインなど)に適合しているかを確認し、問題がなければ承認され、一般に公開される。これは、システムがユーザーに提供される前に、適切に機能し、セキュリティが確保され、要件を満たしているかを検証するプロセスと共通している。

著者が最終的に月に2000ルピーの収益を得ているという結果は、小さな額に見えるかもしれないが、これは「サイドプロジェクト」として、既存のITインフラを活用し、自分のコンテンツをマネタイズする有効な手段であることを示している。販売データや収益レポートをプラットフォームから確認する作業は、システム運用後のデータ分析やパフォーマンス評価にあたる。販売促進のための工夫や継続的なコンテンツの改善は、システム運用におけるPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)に通じるものがある。

この体験談から、システムエンジニアを目指す初心者が学ぶべきことは多い。第一に、複雑なシステムをゼロから構築しなくても、既存の強力なプラットフォーム(GoogleやAppleが提供するような)を理解し、活用することで、自分のアイデアを具体化し、ビジネスとして成立させることが可能であるという点だ。第二に、データの形式(PDFとePub)がユーザーエクスペリエンスに与える影響や、メタデータが情報の発見性にどう寄与するかといった、基盤的なIT知識の重要性だ。そして第三に、一つのプロジェクトを計画し、実行し、結果を分析し、改善していくという、プロジェクトマネジメントの基本的なサイクルを実体験として学べる機会であること。著者の言う「挑戦することの価値」は、システム開発においても全く同じことが言える。未知の技術やツールに臆することなく、学び、試行錯誤することで、自身のスキルと経験を豊かにしていくことができる。