【ITニュース解説】Blenderで海の表現をしてみよう
2025年02月10日に「Gihyo.jp」が公開したITニュース「Blenderで海の表現をしてみよう」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
Blenderで海の表現を学ぶ記事。物理演算の海洋設定を使用し、波の形や色、質感などを調整してリアルな海を制作する。初心者でも、Blenderの基本操作から応用まで、段階的に海の表現を習得できる。水面の動きや反射など、パラメータを変えながら効果を確認し、理想の海を作り込もう。
ITニュース解説
この記事では、3DCGソフトウェアBlenderを使って海の表現を作成する方法を解説する。Blenderには、海洋シミュレーション機能が組み込まれており、これを利用することでリアルな海の波や動きを比較的簡単に再現できる。システムエンジニアを目指す初心者にとって、3DCGの知識は直接関係ないように思えるかもしれないが、プログラミングで作成したデータを視覚的に表現したり、ゲーム開発に携わったりする際に役立つ可能性がある。
まず、Blenderを起動し、初期設定の立方体を削除する。次に、海面となる平面オブジェクトを追加する。オブジェクトの追加は、Blenderのメニューから「追加」>「メッシュ」>「平面」を選択することで行う。この平面オブジェクトが、海の基本的な形状となる。
次に、この平面オブジェクトに海洋モディファイアーを追加する。モディファイアーとは、オブジェクトの形状を変形したり、効果を加えたりする機能のこと。海洋モディファイアーは、平面を波打つ海面のように変形させる。モディファイアーの追加は、オブジェクトを選択した状態で、プロパティエディターの「モディファイアープロパティ」タブを開き、「モディファイアーを追加」>「海洋」を選択する。
海洋モディファイアーを追加すると、平面が波打った形状になる。しかし、初期設定のままでは波が粗く、リアルな海のようには見えない。そこで、海洋モディファイアーのパラメータを調整する必要がある。
海洋モディファイアーには、波の大きさ、波の細かさ、風の強さ、波の方向など、様々なパラメータがある。これらのパラメータを調整することで、様々な種類の海を表現できる。
例えば、「解像度」パラメータは、波の細かさを決定する。この値を大きくすると、波が細かくなり、よりリアルな表現になる。ただし、解像度を高くすると、計算量が増え、PCへの負荷が高くなるため、PCのスペックに合わせて調整する必要がある。
「スケール」パラメータは、波の大きさを決定する。この値を大きくすると、波が高くなり、荒れた海を表現できる。逆に、値を小さくすると、穏やかな海を表現できる。
「風の強さ」パラメータは、風の影響を波に与える。この値を大きくすると、波が風の影響を受け、不規則な動きをするようになる。
「風の方向」パラメータは、風の吹く方向を決定する。このパラメータを調整することで、波の進行方向を変えることができる。
これらのパラメータを調整することで、自分の理想とする海の表現に近づけることができる。色々な値を試して、どのような表現になるのかを確認することが重要。
さらに、海の色や質感を設定することで、よりリアルな表現になる。海の色は、マテリアルを設定することで変更できる。マテリアルとは、オブジェクトの表面の質感や色を決定する設定のこと。
海のマテリアルを設定するには、オブジェクトを選択した状態で、プロパティエディターの「マテリアルプロパティ」タブを開き、「新規」ボタンをクリックする。
マテリアルを作成したら、色を設定する。「ベースカラー」というパラメータで、海の色を設定できる。青色や緑色など、自分のイメージする海の色を選択する。
また、「粗さ」パラメータを調整することで、海の反射具合を調整できる。粗さを小さくすると、光が反射しやすくなり、ツヤのある海面になる。逆に、粗さを大きくすると、光が拡散しやすくなり、マットな質感の海面になる。
さらに、水の透明度を調整することもできる。「伝播」パラメータを調整することで、水の透明度を設定できる。伝播を大きくすると、水が透明になり、海底が見えるようになる。
これらのマテリアル設定を調整することで、よりリアルな海の表現になる。
最後に、海洋シミュレーションをアニメーションさせることで、波の動きを表現できる。Blenderでは、タイムライン上でパラメータを変化させることで、アニメーションを作成できる。
例えば、「時間」パラメータをタイムライン上で変化させることで、波が時間とともに変化する様子を表現できる。
海洋モディファイアーの「時間」パラメータを、タイムライン上でアニメーションさせることで、波が動く様子を表現できる。タイムライン上で、キーフレームを挿入し、時間の経過とともに「時間」パラメータの値を変化させることで、波が動き続けるアニメーションを作成できる。
この記事で解説した方法を参考に、Blenderで様々な海の表現を試してみてほしい。海洋シミュレーション機能を使いこなすことで、より高度な3DCG表現が可能になる。3DCGの知識は、システム開発の現場でも意外なところで役に立つことがあるため、積極的に学習することをおすすめする。