XLSファイル (エックスエルエスファイル) とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

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XLSファイル (エックスエルエスファイル) の読み方

日本語表記

エクセルファイル (エクセルファイル)

英語表記

XLS file (エックスエルエスファイル)

XLSファイル (エックスエルエスファイル) の意味や用語解説

XLSファイルとは、主にMicrosoft Excelで作成される表計算ファイルの形式の一つである。Excelは、表計算、グラフ作成、データ分析など、多岐にわたる機能を提供するソフトウェアであり、ビジネスシーンを中心に広く利用されている。XLSファイルは、そのExcelで作成されたデータを保存するための、初期の主要なファイル形式だった。 XLSファイルは、具体的には、複数のワークシートを含むことができる。各ワークシートは、行と列で構成されたセルと呼ばれるマス目状の領域で構成されており、ここに数値、テキスト、数式などのデータを入力できる。数式を利用することで、セルに入力されたデータに基づいて自動的に計算を実行したり、グラフを作成したりすることが可能となる。また、セルの書式設定(フォント、色、配置など)もXLSファイルに保存される。 XLSファイル形式は、Excel 97-2003で標準的に使用されていたバイナリファイル形式である。バイナリ形式とは、データをコンピュータが直接理解できる形式で保存する方法であり、テキスト形式に比べてファイルサイズを小さくできる利点がある。しかし、構造が複雑であるため、テキストエディタなどで直接内容を確認したり、編集したりすることは困難である。 XLSファイル形式は、現在では、より新しい形式であるXLSXファイル形式に取って代わられつつある。XLSXファイル形式は、Office Open XMLという標準規格に基づいており、ZIP形式で圧縮されたXMLファイルを組み合わせたものである。XLSX形式は、XLS形式に比べてファイルサイズが小さく、互換性も向上しているため、より多くの環境で利用しやすい。 XLSファイルを開くためには、Microsoft Excelなどの表計算ソフトウェアが必要となる。Excel以外にも、LibreOffice CalcやGoogle スプレッドシートなど、XLSファイルに対応したソフトウェアは多数存在する。これらのソフトウェアを使用することで、XLSファイルの内容を表示、編集、保存することができる。 XLSファイルを扱う際には、セキュリティにも注意する必要がある。XLSファイルには、マクロと呼ばれるプログラムを埋め込むことができる。マクロは、Excelの機能を拡張するために利用されるが、悪意のあるマクロが仕込まれたXLSファイルを開くと、コンピュータウイルスに感染したり、個人情報が漏洩したりする危険性がある。そのため、信頼できる送信元からのXLSファイルのみを開き、セキュリティソフトを最新の状態に保つことが重要である。また、Excelの設定で、マクロの実行を制限することも有効な対策となる。 プログラミングの観点から見ると、XLSファイルは、様々なプログラミング言語からアクセスできる。Pythonでは、xlrdやopenpyxlといったライブラリを使用することで、XLSファイルの読み込みや書き込みが可能となる。これらのライブラリを使用することで、XLSファイルに保存されたデータをプログラムで処理したり、自動的にXLSファイルを作成したりすることができる。例えば、大量のデータをデータベースから読み込み、特定の条件に基づいて集計し、その結果をXLSファイルに出力するといった処理を自動化することができる。 このように、XLSファイルは、表計算ソフトウェアで作成されたデータを保存するためのファイル形式であり、ビジネスや研究など、様々な分野で利用されている。セキュリティに注意しながら、適切なソフトウェアやプログラミングライブラリを利用することで、XLSファイルを効果的に活用することができる。

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