XLSXファイル (エックスエルエスエックスファイル) とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
XLSXファイル (エックスエルエスエックスファイル) の読み方
日本語表記
XLSXファイル (エックスエルエスエックスファイル)
英語表記
XLSX file (エックスエルエスエックスファイル)
XLSXファイル (エックスエルエスエックスファイル) の意味や用語解説
XLSXファイルは、Microsoft Excelで作成される表計算ファイルを保存するための標準的なファイル形式である。Excel 2007以降のバージョンで採用されており、以前のバージョンで使用されていた.XLS形式に代わるものだ。 XLSXは、単にデータを保存するだけでなく、数式、グラフ、マクロなど、Excelが持つ様々な機能をファイル内に保持できる。これは、ビジネスシーンにおけるデータ分析、レポート作成、財務管理など、多岐にわたる用途で活用されていることを意味する。 XLSXファイル形式の内部構造は、Open XMLという規格に基づいている。Open XMLは、XML(Extensible Markup Language)をベースとしたファイル形式であり、ファイルの中身は複数のXMLファイルや関連ファイルをZIP形式で圧縮して構成されている。この構造を採用したことで、XLSXファイルは.XLSファイルと比較して、ファイルサイズが小さく、ファイル破損時のデータ復旧が容易になるという利点を持つ。 XLSXファイルを開くためには、通常、Microsoft Excelなどの表計算ソフトが必要となる。しかし、Open XML形式は公開されている仕様であるため、Microsoft Office以外の互換性のあるソフトウェアでもXLSXファイルを開いたり、編集したりすることが可能だ。例えば、LibreOffice CalcやGoogle スプレッドシートなどが挙げられる。 XLSXファイルの中身を詳しく見てみよう。ファイルは、複数のXMLファイルと関連ファイルがZIP形式で圧縮されていると述べた。具体的なXMLファイルとしては、ワークシートの内容を記述したXMLファイル、共有文字列を記述したXMLファイル、スタイル情報を記述したXMLファイルなどが含まれている。 ワークシートの内容を記述したXMLファイルには、各セルの値、数式、書式設定などがXML形式で記述されている。共有文字列を記述したXMLファイルには、ワークシート内で繰り返し使用される文字列がまとめて記述されており、ファイルサイズの削減に貢献している。スタイル情報を記述したXMLファイルには、フォントの種類、色、罫線などのスタイル情報が記述されており、ワークシートの見栄えを定義している。 XLSXファイルは、表計算ソフトを利用する上で非常に重要なファイル形式であり、その構造を理解することは、データ処理やファイル操作の効率化に繋がる。特にシステムエンジニアを目指す上で、XLSXファイルをプログラムで扱う場面は少なくない。例えば、データベースから抽出したデータをXLSXファイルとして出力したり、XLSXファイルの内容を読み込んでプログラムで処理したりといった処理が考えられる。 プログラミング言語を用いてXLSXファイルを扱う場合、専用のライブラリを使用するのが一般的だ。Pythonであれば、openpyxlやxlrd/xlwtといったライブラリが利用できる。Javaであれば、Apache POIなどが利用できる。これらのライブラリを使用することで、XLSXファイルの読み書き、セルの値の操作、スタイルの設定などを簡単に行うことができる。 XLSXファイルは、Excelという強力な表計算ソフトが生み出すファイル形式であり、その汎用性と拡張性の高さから、様々な分野で利用されている。システムエンジニアとしては、XLSXファイルの構造を理解し、プログラミング言語を用いて適切に扱うスキルを身につけることが重要となる。