【ITニュース解説】🔹 Multidimensional Arrays in Java
2025年09月17日に「Dev.to」が公開したITニュース「🔹 Multidimensional Arrays in Java」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Javaの多次元配列は、テーブルや行列のようにデータを整理する「配列の配列」だ。主に2次元配列が使われ、行と列でデータを格納し、初期化や要素のアクセス・変更が可能。行ごとに列数が異なるジャグ配列や3次元配列も扱え、ゲーム盤や画像処理などに活用できる。SEの基礎知識だ。
ITニュース解説
Javaプログラミングの学習を進める中で、データを効率的に管理する方法を理解することは非常に重要である。基本的なデータ構造である配列は、一列に並んだデータを扱う際に利用されるが、実際のシステム開発では、より複雑な構造を持つデータを扱う場面が多く登場する。例えば、表形式のデータや数学で使われる行列、あるいは立体的な情報を表現する必要がある場合、単一の配列だけでは対応が難しい。このような状況に対応するために、Javaには「多次元配列」という機能が用意されている。
多次元配列は、その名の通り、複数の次元を持つ配列である。最も理解しやすい形は「配列の配列」と表現されるもので、これを一般に2次元配列と呼ぶ。2次元配列は、縦の行と横の列という二つの方向を持つ、ちょうどスプレッドシートや方眼紙のような構造を想像すると良い。このような構造は、グリッド状のデータを格納したり、データベースのテーブルを模倣したり、数学的な行列を表現したり、ゲームの盤面を管理したりするのに非常に役立つ。具体的に3行3列の整数を格納する2次元配列を宣言するには、int[][] matrix = new int[3][3]; のように記述する。これは、3つの行と3つの列からなる、合計9個の整数を保持できるスペースを確保することに相当する。このように多次元配列を用いることで、単なる一列のデータでは表現しきれない、より複雑な関係性を持つデータをプログラム上で扱う基礎が築かれる。
2次元配列を実際に使用するには、その中に値を格納する必要がある。値を初期化する方法の一つとして、宣言と同時に全ての要素の値を指定する方法がある。例えば、int[][] matrix = {{1, 2, 3}, {4, 5, 6}, {7, 8, 9}}; のように記述する。この構文では、外側の波括弧が配列全体を表し、その内側にある各波括弧 {1, 2, 3} が一つの行に対応する。この場合、matrix[0][0] は配列の最初の行の最初の要素、すなわち 1 を参照し、matrix[2][2] は3行目の3番目の要素、すなわち 9 を参照する。Javaにおける配列のインデックスは常に0から始まるため、matrix[行のインデックス][列のインデックス] という形式で特定の要素にアクセスする。この直接的な初期化方法は、配列が行と列の構造を持つことを視覚的に理解し、個々のデータがどの位置に存在するかを把握するのに役立つ。
多次元配列の中には、「ジャグ配列(Jagged Array)」と呼ばれる特殊な形式も存在する。これは、すべての行が同じ数の列を持つ必要がない、柔軟な2次元配列である。通常の2次元配列では、全ての行の列数が固定されているが、ジャグ配列では各行が異なる長さを持つことができる。ジャグ配列を作成するには、まず int[][] jagged = new int[3][]; のように、行の数は指定するが列の数は指定せずに宣言する。その後、各行に対して個別に配列を作成し、異なる長さの列を割り当てることができる。例えば、jagged[0] = new int[]{1, 2}; とすれば最初の行は2つの要素を持ち、jagged[1] = new int[]{3, 4, 5}; とすれば次の行は3つの要素を持つ。さらに jagged[2] = new int[]{6}; とすれば最後の行は1つの要素のみを持つことになる。このように、ジャグ配列は、データの構造が不規則である場合や、各行に必要なデータ量が異なる場合に、メモリを効率的に利用しつつ柔軟なデータ管理を可能にする。
多次元配列のすべての要素に対して何らかの処理を行う場合、ネストされた(入れ子になった)ループを使用するのが一般的である。例えば、前述の matrix 配列の全ての要素を画面に出力するには、外側のループで行を繰り返し、その内側で列を繰り返す。具体的には、for (int row = 0; row < matrix.length; row++) というループで行のインデックスを0から配列の総行数-1まで増やし、その内側で for (int col = 0; col < matrix[row].length; col++) というループで現在の行の列のインデックスを0からその行の総列数-1まで増やしていく。これにより、matrix[row][col] を使って配列内の各要素に順にアクセスし、表示したり計算したりといった処理を実行できる。このネストされたループの利用方法は、多次元配列内のデータを網羅的に処理するための基本的な技術であり、正確なデータの走査には不可欠である。
多次元配列に格納されている特定の要素の値を変更したい場合も、要素にアクセスする時と同様に、その要素の正確な位置をインデックスで指定する。例えば、matrix[1][2] = 10; と記述すると、matrix 配列の2行目(インデックスが 1 の行)の3列目(インデックスが 2 の列)にある要素の値が 10 に変更される。この操作は、表の中央の行の最後の要素を新しい値で上書きすることに相当する。このように、多次元配列では、行と列のインデックスを組み合わせることで、どの位置にあるデータでも直接読み取り、または更新することができる。この直接的なアクセスと変更の能力は、ゲームの状態更新や、行列の特定の要素の計算など、さまざまな場面で活用される。
2次元配列が平面的なデータを扱うのに対し、さらに次元を一つ増やした「3次元配列」も存在する。これは、奥行きを持つ立体的なデータを表現するのに適しており、複数の2次元配列が積み重なった構造としてイメージできる。3次元配列は「配列の配列の配列」と考えることができる。例えば、int[][][] cube = {{{1, 2}, {3, 4}}, {{5, 6}, {7, 8}}}; のように宣言し、値を初期化することができる。この例では、2つの2次元配列(これをブロックと呼ぶことができる)があり、それぞれのブロックが2行2列の要素を持つ構造となっている。cube[1][0][1] のようにアクセスする場合、最初のインデックス 1 は2番目のブロックを、次のインデックス 0 はそのブロックの最初の行を、最後のインデックス 1 はその行の2番目の列を指す。この指定により、値 6 を取得できる。3次元配列は、3Dグラフィックスにおける空間データ、立体的な画像(ボクセルモデル)、あるいはRGB(赤・緑・青)の各色成分をそれぞれ別の層として持つ画像データ表現など、より高度なデータモデリングに利用される。
多次元配列は、実際のソフトウェア開発において非常に多くの場面で応用されている。最も一般的な利用例の一つは、ゲームの盤面である。例えば、三目並べやマインスイーパといったシンプルなゲームから、より複雑なボードゲームまで、盤面の状態を2次元配列で管理することは一般的である。また、数学的な行列演算を行うプログラムや、デジタル画像をピクセル単位で扱う画像処理ソフトウェアにおいても、2次元配列がデータの表現に用いられる。ジャグ配列は、各行のデータ量が不定なログデータや、ユーザーごとに異なる属性を持つ動的なテーブル構造を扱う際にその柔軟性を発揮する。さらに、3次元配列は、3Dゲームにおけるマップデータやオブジェクトの形状データ、ボクセルで構成されるモデル、あるいは画像のRGB各チャンネルを独立した層として扱う場合に利用される。これらの実世界の応用例を通じて、多次元配列が単なる概念的なデータ構造ではなく、多様なプログラミング上の課題を解決するための実用的なツールであることが理解できるだろう。システムエンジニアを目指す上で、このような複雑なデータ構造を効果的に使いこなす能力は、将来のプロジェクトで直面するであろうさまざまな要件に対応するために不可欠なスキルである。