【ITニュース解説】Supercharge Your PostgreSQL Queries with Materialized Views! 🚀

2025年09月06日に「Dev.to」が公開したITニュース「Supercharge Your PostgreSQL Queries with Materialized Views! 🚀」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

PostgreSQLのマテリアライズドビューは、計算結果を保存し高速に読み出す仕組み。集計やJOINが多い重いSQLクエリを高速化する。データは定期的な更新が必要だが、ダッシュボードやデータウェアハウスで有効。データの鮮度、保存容量、更新時間とのトレードオフを理解して利用しよう。

ITニュース解説

データベースのパフォーマンス改善に役立つ「マテリアライズドビュー」について解説する。特に、PostgreSQLを使用しているシステムエンジニアを目指す初心者にとって、理解しやすいように、その仕組み、利用場面、注意点を説明する。

通常、ビューは保存されたクエリであり、アクセスするたびに実行される。そのため、基となるクエリが遅い場合、ビューへのアクセスも遅くなる。一方、マテリアライズドビューは、クエリの結果を物理的にディスクに保存する。これは、通常テーブルと同じように機能する。マテリアライズドビューにクエリを実行すると、事前に計算された結果を読み取るだけなので、非常に高速に処理できる。

マテリアライズドビューは、主に以下の状況で有効である。

ダッシュボードやレポート:日々の売上合計や月間のユーザー登録数など、集計されたデータを表示する必要があり、多少の遅延が許容される場合に適している。

複雑な集計:大量の計算、複数の結合、または大規模なデータセットを含むクエリを繰り返し実行する必要がある場合に有効である。

データウェアハウジング:大規模なテーブルを、分析しやすいようにまとめる場合に役立つ。

重要なのは、基となるデータがリアルタイムである必要がないことだ。

具体的な例として、製品ごとの売上合計を計算する複雑なクエリを考えてみよう。まず、マテリアライズドビューを作成する。これは、通常のテーブルやビューと同じように定義する。

1CREATE MATERIALIZED VIEW daily_sales_summary AS
2SELECT
3    p.product_name,
4    SUM(s.quantity * s.price) AS total_revenue,
5    DATE(s.sale_date) AS sale_day
6FROM sales s
7JOIN products p ON s.product_id = p.id
8GROUP BY p.product_name, sale_day;

次に、このマテリアライズドビューに対してクエリを実行する。

1SELECT * FROM daily_sales_summary WHERE sale_day = '2025-09-05';

このクエリは、テーブルから選択するのと同じくらい簡単かつ高速に実行できる。

ただし、マテリアライズドビューのデータは、更新されない限り古くなる可能性がある。そのため、PostgreSQLに明示的に更新を指示する必要がある。

1REFRESH MATERIALIZED VIEW daily_sales_summary;

このREFRESHコマンドを、cronジョブやpg_cronなどのツールを使用して定期的に実行するようにスケジュールできる。例えば、1時間ごと、または夜間に実行することが考えられる。

マテリアライズドビューには、以下のトレードオフがある。

データの鮮度:ビューのデータは、最後にREFRESHされた時点での状態になる。

ストレージ容量:結果をディスクに保存するため、ストレージ容量を消費する。

更新時間:REFRESH処理自体は、元の複雑なクエリを再実行する必要があるため、リソースを消費する可能性がある。

これらのトレードオフを理解することで、マテリアライズドビューを活用し、読み込みが多いワークロードにおいてデータベースのパフォーマンスを大幅に向上させることができる。マテリアライズドビューは、適切な場面で使用することで、データベースの効率性を高める強力なツールとなる。