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【ITニュース解説】I Tried Using Python to Track My Sleep — And It Actually Improved It

2025年09月17日に「Medium」が公開したITニュース「I Tried Using Python to Track My Sleep — And It Actually Improved It」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Pythonで睡眠を記録するシンプルなスクリプトを作成した筆者は、自身の睡眠パターンを把握し、実際に睡眠の質を改善できた。プログラミングが日々の生活向上に役立つ事例だ。

ITニュース解説

この記事は、プログラミング言語であるPythonを使って自分の睡眠を記録し、そのデータを分析することで実際に睡眠の質を向上させたという、非常に実践的な事例を紹介している。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、プログラミングが単なる専門技術ではなく、いかに身近な課題の解決や自己改善の強力なツールになり得るかを示す好例と言えるだろう。

筆者は、自身の睡眠の質に疑問を感じていた。感覚的に「よく眠れていない」「日中に疲れを感じる」といった漠然とした認識はあったものの、それが具体的に何が原因なのか、どうすれば改善できるのかが分からなかったのだ。そこで、客観的なデータに基づいて現状を把握し、改善策を見つけ出すことを目指した。これは、システム開発における「問題定義」と「目標設定」の段階に相当する。

この目標を達成するために、筆者はまず、どのような睡眠データを収集すべきかを考えた。具体的には、就寝時刻、起床時刻、途中で目が覚めた回数や時間、そして最終的な睡眠時間といった情報だ。これらのデータは、睡眠の質を評価するための重要な指標となる。

次に、これらのデータを効率的に記録するための仕組みをPythonで構築した。手書きのメモや表計算ソフトを使うことも可能だが、Pythonを使うことで、データの入力から保存、そして後の分析までを一貫して自動化できる。筆者は、シンプルなPythonスクリプトを作成し、毎日、寝る前と起きた後に、簡単な操作でその日の睡眠に関する情報を入力できるようにした。例えば、プログラムを実行すると「今何時ですか?」と尋ね、ユーザーが時刻を入力すると、それが自動的に記録される、といった流れだ。

収集されたデータは、通常、CSV(Comma Separated Values)形式のようなファイルに保存される。この形式は、データをカンマで区切って羅列したテキストファイルであり、人間が内容を読みやすく、またPythonプログラムからも簡単に読み書きできるという利点がある。毎日、新しい睡眠データがこのファイルに追加されていくことで、筆者は自身の睡眠に関する詳細な記録をデジタル形式で蓄積していった。これは、システムにおける「データストア」の役割を果たす。

データが十分に蓄積されたら、次のステップは「データ分析」だ。単にデータを集めただけでは、そこから具体的な改善策は導き出せない。Pythonスクリプトは、蓄積されたデータを読み込み、様々な計算や集計を行った。例えば、日々の睡眠時間を自動的に計算したり、週ごとや月ごとの平均睡眠時間を算出したり、特定の曜日における睡眠時間の傾向を割り出したりした。また、途中で目が覚める回数と翌日の体調の関連性など、より深掘りした分析も可能になっただろう。

さらに、分析結果を直感的に理解するために「データの可視化」も行われた。Pythonには、matplotlibseabornといった強力なグラフ描画ライブラリがあり、これらを活用すれば、複雑な数値データを分かりやすいグラフやチャートで表現できる。例えば、日々の睡眠時間の変化を折れ線グラフで表示することで、睡眠パターンの規則性や不規則性が視覚的に把握できる。また、週末と平日の睡眠時間の違いを棒グラフで比較するなど、自身の睡眠習慣における特定の傾向や課題が明確になった。

このような客観的なデータと視覚化された情報に基づいて、筆者は自身の睡眠習慣に潜む具体的な課題を特定できた。例えば、夜遅くまでスマートフォンを操作することが就寝時間を遅らせ、結果的に睡眠時間を短縮していたり、夕食後のカフェイン摂取が途中の覚醒回数を増やしているといった、自身の行動と睡眠の質の間に隠れた相関関係を発見したのかもしれない。データが示す事実は、単なる「よく眠れていない」という感覚的な認識を、「平均睡眠時間が〇時間で、目標の〇時間より短い」という具体的な数値に基づく認識へと変え、課題の解像度を高める。

この具体的な課題認識こそが、行動変容を促す強力な動機となる。筆者は、データが示す問題点に対して意識的に対策を講じ始めた。例えば、就寝前に電子機器の使用を控える、夕食以降はカフェイン摂取を避ける、毎日決まった時間にベッドに入る習慣をつける、といった具体的な改善策を実行したのだろう。そして、これらの改善策を試した後も、引き続きPythonスクリプトで睡眠データを記録し続けた。これは、改善策が実際に効果を発揮しているかどうかを、再び客観的なデータに基づいて評価し、必要であればさらなる調整を行うという「PDCAサイクル」(計画-実行-評価-改善)の実践だ。

最終的に、筆者はPythonを使った睡眠トラッキングを通じて、自身の睡眠の質を実際に向上させることができたと報告している。この経験は、プログラミングが、専門的なシステム開発だけでなく、自己管理や日々の生活の質の向上といった、個人の課題解決にも応用できることを明確に示している。

システムエンジニアを目指す皆さんにとって、この事例は非常に重要な教訓を含んでいる。プログラミングの学習は、単にコードを書くスキルを身につけるだけでなく、現実世界の問題を発見し、それを論理的に分析し、解決策を設計し、実装する思考プロセスを養うことでもある。今回の事例で使われたPythonの機能は、データの入力、保存、計算、そして可視化といった、プログラミングの基本的な要素に過ぎない。しかし、これらの基本的な要素を組み合わせるだけで、これほどまでに有用で、実生活に影響を与えるツールを作り出せるということを示している。

この経験は、小規模ながらもシステム開発の一連のプロセスを体験することに繋がる。つまり、問題を定義し(睡眠の質の改善)、解決策を設計し(Pythonスクリプトによるデータ収集・分析)、実装し、テストを行い、運用して改善していくという、システムエンジニアの仕事の根幹をなす要素を実践的に学ぶことができるのだ。

だからこそ、プログラミング学習は、まずは自分の興味や身近な課題から始めてみることが大切だ。睡眠トラッキングだけでなく、家計管理、学習進捗の管理、運動記録、読書記録など、日常生活にはPythonで自動化したり、データ化したりできる場面が数多く存在する。そうした小さなプロジェクトを一つずつ完成させる経験が、やがて大規模なシステム開発にも繋がる確かなスキルと自信を育む土台となるだろう。プログラミングは、私たちの生活をより豊かにし、効率的にするための強力な手段なのだ。

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