【PHP8.x】messageプロパティの使い方

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1<?php
2
3/**
4 * MessageFormatterクラスの不正な使用によりValueErrorを発生させ、
5 * その例外からエラーメッセージ（ValueError::message）を取得するサンプルコードです。
6 *
7 * PHP 8以降、関数やメソッドの引数が期待される型や値の範囲外である場合にValueErrorがスローされます。
8 */
9function demonstrateValueErrorWithMessage(): void
10{
11    echo "MessageFormatterを使用してValueErrorを捕捉し、そのメッセージを表示します。\n\n";
12
13    try {
14        // MessageFormatterのパターン文字列に無効な書式タイプ（'invalid-type'）を含ませ、
15        // 意図的にValueErrorを発生させます。
16        // MessageFormatter::__construct() は、無効なパターンが渡された場合にValueErrorをスローします。
17        $formatter = new MessageFormatter('en_US', 'You have {0, invalid-type} items.');
18        
19        // この行はValueErrorがスローされるため実行されません。
20        echo "フォーマッタが正常に作成されました（これは表示されません）。\n";
21
22    } catch (ValueError $e) {
23        // ValueErrorを捕捉し、その'message'プロパティからエラーメッセージを取得します。
24        echo "ValueErrorを捕捉しました。\n";
25        echo "エラーメッセージ: " . $e->message . "\n";
26
27    } catch (Exception $e) {
28        // その他の種類の例外を捕捉する場合
29        echo "予期せぬ例外を捕捉しました: " . $e->getMessage() . "\n";
30    }
31}
32
33// 関数を実行
34demonstrateValueErrorWithMessage();

このサンプルコードは、PHP 8で導入されたValueError例外とそのmessageプロパティの使い方を解説しています。ValueErrorは、関数やメソッドに期待される型や値の範囲外の引数が渡された際に発生する例外です。

コードでは、国際化対応でメッセージを整形するMessageFormatterクラスを使用しています。MessageFormatterのコンストラクタに「{0, invalid-type}」という無効な書式タイプを含むパターン文字列を意図的に渡すことで、ValueErrorを発生させています。

try-catchブロックを用いることで、このValueErrorを捕捉しています。例外が捕捉されると、$e->messageのようにValueErrorオブジェクトのmessageプロパティにアクセスし、具体的なエラー内容を示す文字列を取得できます。このmessageプロパティは引数を取らず、エラーの詳細を記した文字列（string）を返します。これにより、開発者は何が問題であったかを正確に把握し、適切な対応をとることが可能になります。サンプルでは、捕捉したエラーメッセージを画面に表示しています。

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1<?php
2
3/**
4 * MessagePackのようなシリアライズデータを処理する際に発生しうるValueErrorの例を示します。
5 *
6 * この関数は、外部から受け取ったデータから導き出された値が、
7 * PHPの組み込み関数にとって不正な引数値である場合に発生するValueErrorをデモンストレーションします。
8 *
9 * @param string $serializedData 仮にMessagePackエンコードされたと見立てるデータ (ValueError発生のためJSONを使用)
10 * @return array 処理されたデータ
11 * @throws ValueError 不正な引数値が検出された場合
12 */
13function processMessagePackLikeData(string $serializedData): array
14{
15    // MessagePackデータを処理する際も、パースされたデータから導き出された値が
16    // PHPの組み込み関数（例: json_decode, array_fillなど）に不正な引数として渡されると、
17    // ValueErrorが発生する可能性があります。
18    // ここでは、json_decode関数のdepth引数に不正な値（0以下）を渡し、意図的にValueErrorを発生させます。
19    $invalidDepthForProcessing = 0; // json_decodeのdepthは1以上の整数である必要があります。
20
21    try {
22        // json_decodeは、depth引数に0以下の値が指定されるとValueErrorをスローします。
23        // これは、引数の型は正しいが、値が期待される範囲外であるためです。
24        $decodedData = json_decode($serializedData, true, $invalidDepthForProcessing);
25        
26        // ValueErrorがスローされるため、この行は実行されません。
27        return $decodedData;
28
29    } catch (ValueError $e) {
30        // ValueErrorが捕捉された場合、そのmessageプロパティにはエラーの詳細な説明文字列が格納されています。
31        echo "データ処理中にValueErrorが発生しました: " . $e->message . "\n";
32        
33        // 捕捉したエラーを再度スローすることで、呼び出し元にエラーを伝播させます。
34        throw $e;
35    }
36}
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38// サンプルデータ（実際はJSON文字列ですが、ValueErrorのデモンストレーションのために使用します）
39$sampleInput = '{"product": "keyboard", "price": 50, "specs": {"layout": "JP", "color": "black"}}';
40
41// 関数を実行し、発生するValueErrorを捕捉します。
42try {
43    processMessagePackLikeData($sampleInput);
44} catch (ValueError $e) {
45    // ここで、エラーログの記録やユーザーへの適切なエラーメッセージ表示など、
46    // 最終的なエラーハンドリングを行うことができます。
47    echo "メイン処理でValueErrorを最終的に捕捉しました: " . $e->message . "\n";
48}
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PHP 8において、「ValueError」は、関数の引数の型は正しいものの、その値が期待される範囲外や不正な場合に発生するエラーです。この「ValueError」クラスが持つ「message」プロパティは、発生したエラーの詳細な説明を文字列として提供します。

サンプルコードでは、processMessagePackLikeData関数内で、json_decode関数のdepth引数に、本来1以上の整数であるべきところを「0」という不正な値を意図的に渡すことで、「ValueError」を発生させています。

try-catchブロックでこの「ValueError」を捕捉すると、捕捉したエラーオブジェクト（$e）から$e->messageとアクセスし、エラーの原因や内容を具体的に記述した文字列を取得できます。この「message」プロパティは引数を取らず、エラーに関する情報を文字列として返します。この情報は、予期せぬ問題が発生した際のデバッグや適切なエラー処理に役立ちます。