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SysML(シスムル)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

SysML(シスムル)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

システムモデリング言語 (システムモデリングゲンゴ)

英語表記

SysML (シスムル)

用語解説

SysML(System Modeling Language、システムモデリング言語)は、複雑なシステム開発において、その要求分析、設計、検証、妥当性確認などのプロセスを支援するために設計された汎用モデリング言語である。これは、ソフトウェア中心のモデリング言語であるUML(Unified Modeling Language)をベースに、システムの概念的な側面から物理的な側面までを網羅できるよう拡張されたもので、ハードウェア、ソフトウェア、人間、データ、プロセス、設備など、多様な要素から構成されるシステム全体を対象とする。SysMLは、現代の複雑化するシステム開発において、設計意図を明確にし、異なる専門分野間のコミュニケーションを促進し、システムの一貫性を確保するための重要なツールとして、モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)の中心的な役割を担う。

SysMLは、システムのさまざまな側面を記述するために、いくつかの種類の図を提供する。これらの図は大きく分けて、要求図、構造図、振る舞い図、パラメトリック図の四つのカテゴリに分類できる。要求図は、システムの要求事項を定義し、それらの関係性や満たすべき条件を表現するのに用いられる。これにより、開発の初期段階から要求の一貫性を保ち、トレーサビリティを確保することが可能となる。構造図には、システムの構成要素とその関係性を記述するブロック定義図と、ブロックの内部構造や相互作用を記述する内部ブロック図がある。ブロック定義図は、システムの主要なコンポーネントやサブシステム、そしてそれらの階層構造を定義し、それぞれのコンポーネントが持つ属性や操作を明確にする。一方、内部ブロック図は、特定のブロックの内部がどのように構成され、どのようなポートを通じて外部と接続し、内部のパート間でどのようにデータやエネルギーが流れるかを示す。これにより、システムの物理的な接続や論理的なインタフェースを詳細に設計できる。また、モデルの整理を目的としたパッケージ図も構造図の一種として利用される。

振る舞い図は、システムの動的な側面、すなわち機能や処理の流れ、状態の変化を表現する。これには、システムの機能とユーザーや他のシステムとの相互作用を記述するユースケース図、複数の要素間のメッセージの流れを時間軸に沿って示すシーケンス図、特定のオブジェクトが取りうる状態とその遷移条件を記述するステートマシン図、そしてシステムやコンポーネントにおける処理の流れや並行処理を示すアクティビティ図が含まれる。これらの図を組み合わせることで、システムの動作原理やユーザーシナリオ、内部のアルゴリズムなどを詳細に分析・設計できる。特に、ユースケース図はシステムの「何をすべきか」を外部から見た視点で捉え、シーケンス図やアクティビティ図は「どのように動作するか」を具体的な手順として示す。ステートマシン図は、システムのイベント駆動型な振る舞いを理解するのに役立つ。

そして、パラメトリック図は、システムの性能、制約、物理法則、数理モデルなど、定量的な側面を記述するために用いられる。これにより、設計段階でシステムの物理的な特性や性能要件をモデルに組み込み、計算やシミュレーションを通じて設計の妥当性を検証することが可能となる。例えば、重量、電力消費、処理速度といったシステムの具体的な数値をモデルに含め、これらの制約が満たされているか、あるいは設計変更がシステム全体にどのような影響を与えるかを分析できる。これは、複雑なエンジニアリングシステムにおいて、機能的な側面だけでなく、非機能的な側面も早期に検証する上で極めて重要である。

SysMLが提供するこれらの多様な図は、それぞれが特定の視点からシステムを表現し、互いに密接に連携することで、システム全体の一貫したモデルを構築する。これにより、要件から設計、実装、テストに至る開発ライフサイクル全体で、情報の共有、認識の統一、トレーサビリティの確保が可能となる。SysMLを利用することで、開発者はシステムの複雑性を管理し、早期に問題を特定し、手戻りを減らし、最終的な製品の品質と信頼性を向上させることができる。モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)のアプローチの中心にあるSysMLは、現代の高度で複雑なシステム開発における不可欠な要素となりつつあり、システムエンジニアを目指す者にとってその理解と活用は必須のスキルとなっている。

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