xlsmファイル (エクセルエスエムファイル) とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

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xlsmファイル (エクセルエスエムファイル) の読み方

日本語表記

エクセル エムファイル (エクセル エムファイル)

英語表記

xlsm file (エクセル エスエム ファイル)

xlsmファイル (エクセルエスエムファイル) の意味や用語解説

xlsmファイルとは、Microsoft Excelで作成された、マクロを含むワークブックを保存するためのファイル形式のことである。Excelの標準ファイル形式であるxlsxファイルにマクロ機能を追加した形式と言える。システムエンジニアを目指す上で、このファイル形式を理解しておくことは、業務効率化やデータ処理の自動化において重要な意味を持つ。 Excelは、表計算、グラフ作成、データ分析など、多岐にわたる機能を提供するソフトウェアである。その中でもマクロ機能は、一連の操作手順をプログラムとして記述し、自動実行する機能である。これにより、定型的な作業を効率化したり、複雑な処理を自動化したりすることが可能になる。 xlsmファイルは、このマクロ機能を保持するために設計されている。xlsxファイルもExcelワークブックを保存するファイル形式だが、マクロを保持することはできない。xlsxファイルにマクロを記述しようとしても、保存時にxlsm形式を選択する必要がある。 xlsmファイルの中身は、XML形式で記述された複数のファイルと、マクロコード(VBA:Visual Basic for Applications)で構成されている。XMLファイルには、シートのデータ、数式、書式設定などの情報が格納される。VBAコードは、マクロとして実行されるプログラムであり、Excelのオブジェクトを操作したり、外部のデータソースにアクセスしたりすることができる。 xlsmファイルを扱う上で注意すべき点は、セキュリティリスクである。マクロは、プログラムとして実行されるため、悪意のあるコードが記述されている場合、コンピュータに損害を与える可能性がある。例えば、個人情報を盗み出したり、ファイルを破壊したり、他のマルウェアをインストールしたりするようなコードが仕込まれている場合がある。 そのため、xlsmファイルを開く際には、提供元が信頼できるかどうかを十分に確認する必要がある。Excelには、マクロの実行に関するセキュリティ設定が用意されており、マクロを無効にしたり、信頼できる場所にあるファイルのみマクロを有効にしたりすることができる。システムエンジニアは、ユーザーに対して、これらのセキュリティ設定を適切に構成するように指導する必要がある。 また、xlsmファイルを開発する際には、セキュリティに配慮したコーディングを行うことが重要である。例えば、ユーザーからの入力を適切に検証したり、不要な権限を付与しないようにしたり、セキュリティに関する最新の情報を常に把握しておく必要がある。 xlsmファイルは、Excelの機能を拡張し、業務効率化に貢献する強力なツールである。しかし、セキュリティリスクも伴うため、適切な知識と対策を持って扱うことが重要である。システムエンジニアは、xlsmファイルの仕組みを理解し、セキュリティに配慮した開発・運用を行うことで、安全かつ効果的にExcelを活用することができる。マクロを含むExcelファイルを扱う場合は、拡張子がxlsmになっていることを確認し、安易に実行しないように注意を促すことも重要である。ファイルを開く前に、提供元を確認し、必要に応じてマクロを無効にして内容を確認するなどの対策を講じることが望ましい。

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