Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Formatting code should be unnecessary

2025年09月08日に「Hacker News」が公開したITニュース「Formatting code should be unnecessary」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

「コード整形は不要であるべき」との記事は、プログラムコードを読みやすく整える作業の必要性を問い直す。自動整形ツールの進化や適切なコメント活用により、手作業を減らし、開発者がコードの本質に集中できるべきだと提唱。効率化と可読性のバランスが重要だ。

出典: Formatting code should be unnecessary | Hacker News公開日:

ITニュース解説

コードのフォーマットとは、プログラムのコードを見やすく整える作業のことだ。例えば、インデント(字下げ)の幅を揃えたり、適切な位置で改行を入れたり、括弧の位置を統一したりする。このような整形作業は、コードを読みやすくし、開発者がその内容を理解しやすくするために非常に重要だとされてきた。特に複数の開発者が協力して一つのシステムを作るチーム開発においては、全員が同じルールでコードを書くことで、誰が書いたコードでもスムーズに読み進められ、システム全体の保守性も高まる。そのため、多くの企業やプロジェクトでは、詳細なコーディング規約を設け、開発者にそのルールに従ってコードを書くことを求めてきたのだ。

しかし、手動でのフォーマットには限界がある。開発者がいちいちインデントの数やスペースの入れ方を気にしながらコードを書くのは手間がかかり、時間も浪費される。また、人間が手作業で行う以上、ミスも発生しやすく、統一性が完全に保たれるとは限らない。そこで登場し、広く普及したのが「自動フォーマットツール」だ。Prettier、Black、go fmtなどのツールは、開発者が書いたコードを、事前に設定されたルールに基づいて自動的に整形してくれる。これにより、開発者はフォーマットの細部に気を取られることなく、本来の仕事であるコードのロジックや機能の実装に集中できるようになった。また、コードレビューの際も、インデントがずれている、スペースが足りないといったスタイルに関する指摘が減り、より本質的な内容、つまりコードの品質や安全性についての議論に時間を割けるようになったのは大きなメリットだ。

今回取り上げる「コードのフォーマットは不要であるべき」という主張は、一見すると自動フォーマットツールの恩恵を否定しているように聞こえるかもしれない。しかし、その真意は「フォーマットが全く要らない」と言っているわけではない。むしろ、「人間が手動でコードの見た目を調整したり、特定のルールに縛られたフォーマットをコードファイルに固定したりする現状は、不必要であるべきだ」という、より進んだ考え方を提言しているのだ。この主張の背景には、開発者がコードの「意味」や「ロジック」といった本質的な部分に集中すべきであり、見た目の調整は二次的なものだという考えがある。

この主張を支えるのは、現代の統合開発環境(IDE)やテキストエディタの進化だ。最新のツールは非常に高機能で、開発者一人ひとりの好みに合わせて、コードの表示形式を柔軟に調整できる機能が備わっている。例えば、ある開発者はインデントをタブで表示し、別の開発者はスペース4つで表示するといったことが、同じコードファイルを参照しながらでも可能になっている。また、コードの特定のブロックを折りたたんだり、特定の情報をハイライト表示したりと、表示方法を自由にカスタマイズできる。

もし、エディタがそれぞれの開発者にとって最も読みやすい形でコードを「表示」してくれるのなら、コードファイル自体は、特定の細かなフォーマットルールに縛られる必要はないのではないか、という発想が生まれる。コードファイルには、最小限の、あるいは標準的なフォーマットで情報が保存されていれば十分であり、整形は表示側の責任と役割になる。つまり、人間がコードを理解しやすくするためのフォーマットは必要だが、それをファイル自体に厳格に固定したり、手動で調整したりする手間は、将来的にはなくなるべきだ、という未来像を描いているのだ。これは、コンパイラやインタープリタといったプログラムを機械語に変換するソフトウェアが、コードのインデントやスペースの有無といった見た目をほとんど気にしない、という事実とも整合する。機械にとって重要なのは、コードが記述する「命令」や「構造」であり、見た目の美しさではないからだ。

この「フォーマット不要論」は、開発者がより本質的な作業に集中できる可能性を秘めている。フォーマットに関する無駄な議論や、ツール設定の調整にかかる時間を削減し、システム開発全体の効率を高めることに貢献しうる。ただし、この考え方が主流となるためには、エディタや開発環境がさらに進化し、より高度な表示調整機能が標準的に利用できるようになる必要がある。現在の開発現場では、自動フォーマットツールがコードの統一性を保つ上で依然として非常に重要な役割を担っていることを理解しておくべきだろう。

今回の記事の「Comments」という説明は、フォーマットの議論が、コード内のコメントのあり方にも波及する可能性を示唆しているかもしれない。コードが極めて自己記述的で読みやすく、開発者の意図が明確に伝わるのであれば、補足的なコメントすらも不要になる、という極端な考え方も一部には存在する。しかし、この議論の核心は、コードの「本質」とは何か、開発者が何に最も時間を費やすべきか、という問いにある。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、コードの見た目だけでなく、その背後にある思想や開発効率化の動きを理解することは、将来のキャリアにおいて大きな力となるだろう。現在の自動フォーマットツールの恩恵を理解しつつ、将来のコードのあり方にも目を向ける視点を持つことが重要だ。

関連コンテンツ

【ITニュース解説】Formatting code should be unnecessary | いっしー@Webエンジニア