【ITニュース解説】The 8 Most Shocking Things I Learned from Reading Open Source Code
2025年09月13日に「Medium」が公開したITニュース「The 8 Most Shocking Things I Learned from Reading Open Source Code」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
オープンソースコードを読み解くと、教科書にはない実世界のコードの現実を知り、多くの「衝撃的な学び」が得られる。複雑なコード構造や非効率な部分、独特のコーディングスタイルなど、実践的な開発の知見を深めるのに役立つだろう。
ITニュース解説
システムエンジニアを目指すにあたり、多くの人は教科書やチュートリアルで学ぶことから始める。そこに出てくるコードは、非常にきれいに整理され、完璧に見えるかもしれない。しかし、現実の世界で実際に動いている「オープンソースコード」を読んでみると、教科書では学べない、驚くべき多くの事実に気づかされる。この解説では、オープンソースコードを読むことで得られる8つの重要な学びについて詳しく見ていこう。
まず、一つ目の学びは「コードは常にきれいであるとは限らない」ということだ。教科書のような整然とした完璧なコードは、現実のプロジェクトではむしろ珍しい。実際のコードベースは、機能追加やバグ修正の繰り返しにより、複雑で読みにくくなりがちだ。これは、複数の開発者が異なる時期にコードに手を入れるため、設計の整合性が失われたり、一時的な解決策がそのまま残されたりすることが原因である。初心者は完璧なコードを書くことを目指しがちだが、現実のコードは散らかっていることが多いと知ることで、過度な完璧主義に陥らず、実用性と継続性を重視する視点を養える。
二つ目の学びは「コメントは思ったよりも少なく、必ずしも役に立つとは限らない」という点だ。教科書では、コードの各部分に丁寧なコメントを記述することが推奨される。しかし、現実のオープンソースプロジェクトでは、コメントがほとんどなかったり、あってもコードの変更に追従できず古くなっていたりすることがよくある。コメントが少ないからといって悪いコードというわけではない。優れたコードは、それ自体が何をしたいのかを明確に示している。コードを読む際には、コメントに頼りすぎず、実際のコードの動きを読み解く能力が重要となる。
三つ目の学びは「コードの可読性は主観的である」ということだ。ある人にとって読みやすいコードでも、別の人にとってはそうではない場合がある。プログラミングのスタイルや経験、慣れ親しんだ言語やフレームワークによって、コードの理解しやすさは大きく変わる。絶対的に「最も読みやすい」とされる書き方は存在しないのだ。この事実は、コードレビューなどで他者とコミュニケーションを取る際に、自分の意見だけでなく相手の視点も尊重することの重要性を示している。
四つ目の学びは「テストコードは非常に多く、時には過剰に思えるほど存在する」という点だ。ソフトウェア開発において、品質を保証するためのテストは欠かせない。オープンソースプロジェクトでは、機能ごとに詳細なテストコードが書かれており、コード本体よりもテストコードの量が多いことさえある。これは、多数のユーザーが利用し、頻繁に更新されるソフトウェアの品質と安定性を保つために不可欠な努力である。テストコードを読むことは、プログラムがどのように動作すべきか、どのようなエラーが起こり得るかといった設計思想を理解する上で非常に役立つ。
五つ目の学びは「ドキュメントは存在しないか、古くなっていることが多い」という厳しい現実だ。ソフトウェア開発において、ドキュメントの作成と維持は時間と労力を要する作業であり、特にボランティアベースのオープンソースプロジェクトでは後回しにされがちである。そのため、最新の情報や詳細な設計意図を知るためには、結局のところ「コードを読む」ことが最も確実な方法となる。この事実は、コードリーディングのスキルがシステムエンジニアにとってどれほど重要であるかを物語っている。
六つ目の学びは「定型的なコードや繰り返しの多い記述が非常に多い」ということだ。多くのソフトウェアは、似たようなパターンや構造を繰り返し利用して構築されている。たとえば、データベースへの接続、データの取得と保存、エラーハンドリングなど、多くのアプリケーションで共通して必要とされる処理は定型化されている。このような繰り返しは、フレームワークやライブラリを使うことで減らせるが、それでもゼロになるわけではない。この定型的なコードの存在を理解することは、初めて見る大規模なコードベースでも、どこから読み始めればよいかの手掛かりになる。
七つ目の学びは「パフォーマンスと可読性はしばしばトレードオフの関係にある」ということだ。高速に動作させるための最適化されたコードは、しばしば複雑で理解しにくい形になる傾向がある。一方で、誰が読んでも理解しやすいように書かれたコードは、実行速度が犠牲になることもある。オープンソースプロジェクトでは、どちらを優先するかはプロジェクトの目的やフェーズによって異なる。このトレードオフを理解することで、単に「速いコードが良いコード」ではないこと、あるいは「読みやすいコードが良いコード」だけでもないこと、そして状況に応じた最適なバランスを見つけることの重要性を学べる。
最後の八つ目の学びは「一つの問題を解決する方法は複数あり、絶対的な正解はない」という点だ。プログラミングには様々なアプローチや設計パターンが存在する。オープンソースコードを読んでいると、同じような課題に対して、プロジェクトや開発者によって異なる解決策が採用されていることに気づく。これは、技術的な選択には常に複数の妥当な選択肢があり、それぞれの選択にはメリットとデメリットがあることを示している。一つのやり方に固執せず、多様な解決策を学び、状況に応じて最適なものを選べる柔軟な思考力が、優れたシステムエンジニアには求められる。
これらのオープンソースコードから得られる学びは、システムエンジニアを目指す初心者にとって、現実の開発現場で直面するであろう課題に対する貴重な洞察を与えてくれる。教科書的な知識だけでなく、実際のコードが持つ「生々しさ」に触れることで、より実践的なスキルと心構えを養えるだろう。完璧ではないコード、コメントの少なさ、ドキュメントの欠如、テストの重要性、定型コードの多さ、パフォーマンスと可読性のバランス、そして多様な解決策。これらすべては、システム開発の複雑さと奥深さを理解し、より現実的な視点で問題解決に取り組むための土台となる。オープンソースコードを読むことは、教科書を読むだけでは得られない、実践的な知恵と経験を積み重ねる第一歩となるだろう。