【ITニュース解説】How I Made $2,000 in a Week Automating Tasks With Python
2025年09月11日に「Medium」が公開したITニュース「How I Made $2,000 in a Week Automating Tasks With Python」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Pythonを使ったタスク自動化で、1週間で2,000ドル稼いだ事例を紹介。企業は繰り返されるわずかな時間節約に価値を見出すため、Pythonによる自動化スキルは高収入に繋がる可能性を示す。
ITニュース解説
この記事は、Pythonというプログラミング言語を使って日常的なタスクを自動化し、それによって収益を得た具体例を紹介している。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、プログラミングスキルがどのようにビジネス価値を生み出すか、そしてなぜ企業がその価値に投資するのかを理解する上で非常に参考になる内容だ。
まず、記事の中心にあるのは「タスク自動化」という考え方である。私たちの身の回りには、毎日、毎週、あるいは毎月といった定期的な間隔で繰り返される単純な作業が数多く存在する。例えば、ウェブサイトから情報をコピーして別の表に貼り付ける、特定形式のファイルを整理する、日報のデータを集計するといった作業だ。これらの作業は、一つ一つにかかる時間は短くても、繰り返されることで膨大な時間を消費し、ヒューマンエラーのリスクも伴う。
記事の著者は、まさにこのような繰り返し作業に目をつけ、Pythonを使って自動化した。具体的な例として挙げられているのは、ある会社の「顧客からの注文情報をWebサイトから取得し、スプレッドシートにまとめる」という作業である。この作業は、毎日約20分を要していた手作業だった。毎日20分と聞くと短く感じるかもしれないが、1週間で100分、1ヶ月で約400分、1年では約4,800分(80時間)にもなる。この膨大な時間を、著者はPythonスクリプトを開発することで、わずか数秒で完了できるようにしたのだ。
システムエンジニアを目指す上で、Pythonは非常に重要な言語の一つとなる。その理由の一つが、自動化ツールとしての強力な能力だ。Pythonは文法がシンプルで読みやすく、豊富なライブラリ(特定の機能を実現するためのプログラムの部品集)が用意されているため、初心者でも比較的容易に学び始められる。ウェブサイトの情報を自動的に読み込む「ウェブスクレイピング」や、データを処理・整形する機能、さらにはExcelやGoogleスプレッドシートといった表計算ソフトを操作する機能など、多様な自動化ニーズに対応できるライブラリが存在する。著者はまさに、これらのPythonの強みを活用し、手作業で行われていたデータ収集と整理のプロセスを効率化した。
ここで重要なのは、著者が単にプログラミングスキルを使って問題を解決しただけでなく、その解決策がもたらす「ビジネス価値」を明確に示し、それに対する報酬を得たという点である。著者は、自動化によって削減される年間約80時間という時間を具体的な金額に換算し、その会社が年間3,000ドル以上のコストを節約できることを提示した。そして、その節約額の一部として、2,000ドルを一括で報酬として受け取ったのだ。
なぜ企業は、たかが1日20分、年間80時間の節約のために2,000ドルもの対価を支払うのだろうか。これはシステムエンジニアとして働く上で、非常に深く理解すべきポイントだ。企業にとって「時間」は「コスト」そのものである。従業員が単純な繰り返し作業に費やす時間は、より戦略的で創造的な、企業にとって真に価値のある業務に充てられるはずの時間である。自動化によって得られる時間の節約は、従業員の生産性を向上させ、人件費の無駄を削減する。さらに、手作業によるミスが減ることで、やり直しのコストや信頼性の低下といった潜在的なリスクも回避できる。
また、記事の説明文にある「わずかな時間を繰り返し節約するだけで企業が多額を支払う理由」は、時間の節約が複利のように積み重なるという考え方に基づいている。1日20分の節約が年間80時間になるように、小さな改善が長期的に見ると莫大な利益や効率化につながる。企業は、このような将来的なメリットを見越して投資を行う。これは、システムやソフトウェアを導入する際の「投資対効果(ROI)」の考え方そのものだ。システムエンジニアは、単に技術を実装するだけでなく、その技術が企業にどのようなメリットをもたらし、どれだけの経済的価値を生み出すかを説明できる能力も求められる。
この事例は、システムエンジニアを目指す皆さんにとって、単にプログラミング言語の文法や技術を覚えるだけでは不十分であることを教えてくれる。重要なのは、現実世界の問題を見つけ出し、それを技術の力で解決し、その解決策が企業や個人にどのような価値をもたらすかを理解し、説明できる能力である。Pythonの自動化スキルは、そのための強力な道具の一つとなる。
今後、システムエンジニアとしてキャリアを積む中で、皆さんは様々なシステム開発や運用に携わることになるだろう。その際、この記事の著者のように「いかに効率化するか」「いかにコストを削減するか」「いかに価値を生み出すか」という視点を持つことが、皆さんの市場価値を大きく高めることになるだろう。Pythonの学習を通じて、まずは身近な繰り返し作業を自動化してみることから始めてみてほしい。そうすることで、技術がビジネスとどのように結びつくのかを、肌で感じることができるはずだ。