【ITニュース解説】SISTEM BILANGAN
2025年09月06日に「Medium」が公開したITニュース「SISTEM BILANGAN」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
本記事は、コンピューターの基礎である「数システム」を解説する。二進数や十六進数といった数値表現の基本を理解することは、システムエンジニアの土台となる知識。SE初心者がデジタル情報を学ぶ最初の一歩として役立つ。
ITニュース解説
「数のシステム」という言葉を聞いて、ピンとこない人もいるかもしれない。しかし、システムエンジニアを目指す上で、この数のシステムを理解することは、コンピュータの仕組みを深く理解するための非常に重要な第一歩となる。私たちは普段の生活で、十進数という数のシステムを使って数を数えているが、コンピュータは私たちとは違う方法で数を表現し、処理しているからだ。このコンピュータが使う「数のシステム」を正確に知ることは、コンピュータがどのように情報を扱い、計算し、そして私たちが作ったプログラムがどのように動作するのかを理解する上で不可欠な基礎知識となる。
私たちが日常的に使っているのは十進数、つまり0から9までの10種類の数字を使って数を表現する方法だ。例えば、「123」という数字は、百の位が1、十の位が2、一の位が3という意味を持つ。これは、それぞれの位が10のべき乗(10の0乗、10の1乗、10の2乗…)で重み付けされているためだ。私たちはこのシステムを幼い頃から学び、何の意識もなく自然に理解し、扱っている。
一方で、コンピュータが情報を扱う上で最も基本的な数のシステムが二進数だ。二進数は「0」と「1」のたった2種類の数字だけで数を表現する。これは、コンピュータの内部にある電子回路が「電流が流れている(ON)」か「電流が流れていない(OFF)」かの2つの状態しか区別できないことに由来する。ONを「1」、OFFを「0」に対応させることで、コンピュータは複雑な情報であっても、すべてを単純な電気信号の組み合わせとして表現し、処理できる。この0か1かの状態一つ一つを「ビット」と呼び、8ビットが集まると「バイト」となる。コンピュータの記憶容量やデータ転送速度の単位として「ギガバイト」や「メガビット」といった言葉を耳にするが、これらは全てこのビットとバイトに基づいている。二進数は単純な構造をしているため、回路を設計しやすく、ノイズに強く信頼性の高いデータ処理を可能にするという大きな利点があるのだ。
しかし、二進数の長い「0」と「1」の羅列は、人間が読み書きするには非常に分かりにくい。そこで、人間が二進数の情報をより効率的に扱うために、八進数や十六進数といった別の数のシステムが使われることがある。
八進数は、0から7までの8種類の数字を使って数を表現するシステムだ。八進数の一桁は、ちょうど二進数の三桁と対応している(例えば、八進数の「7」は二進数の「111」となる)。かつては一部のコンピュータシステムでメモリのアドレスなどを表現するのに使われていたが、現代では十六進数の方がより広く使われている。
十六進数は、0から9までの数字と、AからFまでのアルファベット(Aは10、Bは11、Cは12、Dは13、Eは14、Fは15を表す)を合わせて16種類の記号を使って数を表現するシステムだ。十六進数の一桁は、二進数の四桁と対応している(例えば、十六進数の「F」は二進数の「1111」となる)。二進数四桁をたった一桁で表現できるため、非常にコンパクトで効率的だ。プログラムのメモリ番地、データの内容、ウェブページの色指定(例: 赤を表す「#FF0000」)など、現代のプログラミングやシステム設定の多くの場面で十六進数が用いられている。これは、長い二進数の羅列よりも短く表現でき、かつ二進数との変換も容易であるため、人間がコンピュータの内部状態を理解したり、設定したりする際に非常に便利だからだ。
これらの異なる数のシステム間では、お互いに変換することができる。例えば、十進数の「10」は二進数では「1010」となり、十六進数では「A」となる。それぞれの数のシステムは「基数」(底とも呼ばれる)と呼ばれる基準となる数字を持っており、十進数は基数が10、二進数は基数が2、八進数は基数が8、十六進数は基数が16となる。数を表現する際には、それぞれの位にその基数のべき乗に応じた重みが割り当てられており、この重みを使って異なる基数の間で数を変換する。システムエンジニアにとって、ある数のシステムで表現された値を別の数のシステムの値に変換できる能力は、コンピュータの内部動作を理解し、プログラムのデバッグを行ったり、データがどのようにメモリに格納されているかを把握したりする上で不可欠なスキルとなる。
このように、コンピュータの世界では様々な「数のシステム」が使われている。日常生活では十進数が当たり前だが、コンピュータの根幹をなす二進数、そして人間がその二進数を効率的に扱うための八進数や十六進数といった知識は、システムエンジニアとしてコンピュータを深く理解するために欠かせない。これらの基礎をしっかりと学ぶことで、プログラムがどのようにデータを処理し、情報がどのように表現されているかをより深く洞察できるようになるだろう。コンピュータの内部で何が起こっているのかを理解する鍵は、この数のシステムにあると言える。