【PHP8.x】RegexIterator::USE_KEY定数の使い方
USE_KEY定数の使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。
基本的な使い方
USE_KEY定数は、RegexIteratorクラスが正規表現のマッチングを、イテレータのキーに対して実行するように指示するための定数です。RegexIteratorは、配列や他のイテレータオブジェクトを内包し、その要素を正規表現パターンに基づいてフィルタリングする機能を提供します。標準の動作では、イテレータが指す各要素の「値」に対して正規表現のマッチングが行われます。しかし、このUSE_KEY定数をコンストラクタの引数である$flagsに指定することで、マッチングの対象を「値」から「キー」へと変更することが可能になります。例えば、キーにファイル名、値にその更新日時を持つような連想配列から、特定の拡張子を持つファイル名(キー)だけを効率的に抽出したい場合に、この定数が役立ちます。このフラグを指定しない場合、更新日時(値)に対して検索が行われるため、キーを基準としたフィルタリングは実現できません。このように、USE_KEY定数は、RegexIteratorの動作モードを制御し、キーに基づいた柔軟なフィルタリングを実現するために使用されます。
構文(syntax)
1<?php 2 3$fruits = new ArrayIterator([ 4 'apple' => 'red', 5 'banana' => 'yellow', 6 'apricot' => 'orange', 7 'grape' => 'purple' 8]); 9 10$iterator = new RegexIterator( 11 $fruits, 12 '/^a/', 13 RegexIterator::USE_KEY 14); 15 16foreach ($iterator as $key => $value) { 17 echo $key . ': ' . $value . PHP_EOL; 18}
引数(parameters)
引数なし
引数はありません
戻り値(return)
int
RegexIterator::USE_KEY は、イテレータがキー(数値インデックス)を返すことを示す整数定数です。
サンプルコード
RegexIterator::USE_KEYとクロージャでキーを処理する
1<?php 2 3/** 4 * 連想配列のキーを正規表現でフィルタリングし、結果をクロージャで加工します。 5 * 6 * RegexIterator::USE_KEY を使用して、正規表現をイテレータのキーに適用します。 7 * クロージャの `use` キーワードを使って、外部変数をクロージャ内で利用する方法も示します。 8 * 9 * @param array<string, mixed> $data フィルタリングする元の連想配列。 10 * @param string $regexPattern キーに適用する正規表現パターン。 11 * @return array<int, string> フィルタリングされ、加工された結果の配列。 12 */ 13function filterAndProcessWithRegexKeyAndClosure(array $data, string $regexPattern): array 14{ 15 // 1. ArrayIterator を使用して、配列をイテレータとして扱います。 16 $arrayIterator = new ArrayIterator($data); 17 18 // 2. RegexIterator を作成し、キーに対して正規表現を適用するように設定します。 19 // RegexIterator::USE_KEY は、正規表現を値ではなくキーに適用することを指示します。 20 // これにより、正規表現パターン $regexPattern が配列のキーに対して評価されます。 21 $regexIterator = new RegexIterator( 22 $arrayIterator, 23 $regexPattern, 24 RegexIterator::MATCH, 25 RegexIterator::USE_KEY 26 ); 27 28 // クロージャ内で利用する外部変数を定義します。 29 $prefix = "PROCESSED_ITEM: "; 30 31 // 3. フィルタリングされた各要素をクロージャで加工します。 32 // このクロージャは、外部変数 $prefix を `use` キーワードでスコープに取り込みます。 33 $itemProcessor = function (string $key, mixed $value) use ($prefix): string { 34 // キーと値を結合し、`$prefix` を前置して返します。 35 return $prefix . strtoupper($key) . " -> " . $value; 36 }; 37 38 $processedResults = []; 39 foreach ($regexIterator as $key => $value) { 40 $processedResults[] = $itemProcessor($key, $value); 41 } 42 43 return $processedResults; 44} 45 46// サンプルデータ 47$sampleData = [ 48 "apple" => 100, 49 "banana" => 150, 50 "apricot" => 200, 51 "orange" => 120, 52 "grape" => 180, 53 "pineapple" => 250, 54]; 55 56// キーが "ap" で始まる要素をフィルタリングする正規表現パターン 57$pattern = '/^ap/'; 58 59// 関数を呼び出して結果を取得 60$filteredAndProcessedItems = filterAndProcessWithRegexKeyAndClosure($sampleData, $pattern); 61 62// 結果を表示 63echo "--- キーが \"ap\" で始まるアイテム ---" . PHP_EOL; 64foreach ($filteredAndProcessedItems as $item) { 65 echo $item . PHP_EOL; 66} 67echo "-------------------------------------" . PHP_EOL; 68 69// 別のパターンで試す (キーに "grape" を含むもの) 70$pattern2 = '/grape/'; 71$filteredAndProcessedItems2 = filterAndProcessWithRegexKeyAndClosure($sampleData, $pattern2); 72 73echo "--- キーに \"grape\" を含むアイテム ---" . PHP_EOL; 74foreach ($filteredAndProcessedItems2 as $item) { 75 echo $item . PHP_EOL; 76} 77echo "---------------------------------------" . PHP_EOL; 78 79?>
このサンプルコードは、PHPのRegexIterator::USE_KEY定数とクロージャにおけるuseキーワードの利用方法を組み合わせて、連想配列のキーを正規表現でフィルタリングし、さらに加工する方法を示しています。
RegexIterator::USE_KEYは、RegexIteratorのコンストラクタに渡される定数で、正規表現の適用対象をイテレータの「値」ではなく「キー」に切り替える役割を持ちます。これにより、配列のキーに対して正規表現パターンが評価され、特定のキーを持つ要素のみを効率的に抽出することが可能になります。
filterAndProcessWithRegexKeyAndClosure関数は、元の連想配列$dataとキーに適用する正規表現パターン$regexPatternを引数に取ります。関数内では、まずArrayIteratorで$dataをイテレータ化し、その後にRegexIteratorに渡して$regexPatternとRegexIterator::USE_KEYを指定することで、キーによるフィルタリングを行います。
抽出された各要素の加工にはクロージャ(無名関数)が使用されています。このクロージャは、外部で定義された$prefix変数をuseキーワードでスコープに取り込んでいます。useキーワードを用いることで、クロージャの外部にある変数の値を、クロージャの内部で利用できるようになります。結果として、フィルタリングされた各要素のキーと値は、$prefixを含めて特定の形式に加工され、文字列の配列として戻り値として返されます。この機能は、特定の条件でデータを抽出し、柔軟に変換したい場合に非常に役立ちます。
RegexIterator::USE_KEYは、正規表現をイテレータのキーに適用するための重要な設定です。これを指定しない場合、デフォルトで値に対して正規表現が適用されるため、意図したフィルタリングが行われない可能性があります。クロージャのuseキーワードは、クロージャが定義された時点での外部変数の値をコピーして取り込みます。そのため、クロージャの外部で元の変数の値が変更されても、クロージャ内の値は変わりません。もし外部変数の最新の値を常に参照したい場合は、use (&$variable)のように参照渡しを指定する必要があります。正規表現パターンは、正しく記述しないと期待通りの結果が得られないため、メタ文字のエスケープやアンカー(^, $)の使用方法を理解し、正確な記述を心がけてください。
PHP RegexIterator でキーをフィルタリングする
1<?php 2 3/** 4 * 連想配列のキーに正規表現を適用してフィルタリングする関数。 5 * RegexIterator::USE_KEY を使用して、正規表現を値ではなくキーに適用する方法を示す。 6 * 7 * @param array $data フィルタリングする元の連想配列。 8 * @param string $pattern キーに適用する正規表現パターン。 9 * @return void 10 */ 11function filterArrayByKeysRegex(array $data, string $pattern): void 12{ 13 // 1. 元の配列をイテレータに変換 14 $arrayIterator = new ArrayIterator($data); 15 16 // 2. RegexIterator を作成し、キーに対して正規表現を適用するよう設定 17 $regexIterator = new RegexIterator( 18 $arrayIterator, 19 $pattern, 20 RegexIterator::MATCH, // マッチした要素を返すモード 21 RegexIterator::USE_KEY // ★ここが重要: 正規表現を「キー」に適用する 22 ); 23 24 echo "--- キーがパターン '{$pattern}' にマッチする要素 ---" . PHP_EOL; 25 26 // フィルタリングされた要素をループ表示 27 $found = false; 28 foreach ($regexIterator as $key => $value) { 29 echo " キー: {$key}, 値: {$value}" . PHP_EOL; 30 $found = true; 31 } 32 33 if (!$found) { 34 echo " マッチする要素は見つかりませんでした。" . PHP_EOL; 35 } 36 echo "--------------------------------------------------" . PHP_EOL . PHP_EOL; 37} 38 39// サンプルデータ 40$products = [ 41 'product_id_101' => 'ノートPC (Core i7)', 42 'item_code_A23' => 'ワイヤレスマウス', 43 'product_id_102' => 'ゲーミングキーボード', 44 'service_name_X' => 'クラウドストレージ', 45 'product_id_203' => '外付けSSD 1TB', 46]; 47 48// 関数の使用例1: キーが 'product_id_' で始まる要素をフィルタリング 49filterArrayByKeysRegex($products, '/^product_id_/'); 50 51// 関数の使用例2: キーに '_A23' が含まれる要素をフィルタリング 52filterArrayByKeysRegex($products, '/_A23/'); 53 54// 関数の使用例3: マッチしないパターンを試す 55filterArrayByKeysRegex($products, '/^software_/');
このPHPコードは、連想配列のキーに対して正規表現を適用し、指定されたパターンにマッチする要素のみを抽出する方法を示しています。filterArrayByKeysRegex関数は、フィルタリング対象の連想配列と正規表現パターンを引数として受け取ります。この関数は、マッチした要素を画面に出力するだけで、特定の値を返さないため、戻り値はvoidと定義されています。
このコードの重要な点は、RegexIterator::USE_KEY定数の利用です。通常、PHPのRegexIteratorは配列の「値」に対して正規表現によるマッチングを行いますが、RegexIterator::USE_KEYをコンストラクタの引数に含めることで、正規表現の適用対象を「値」から「キー」へと変更することができます。これにより、まずArrayIteratorで元の配列をイテレータに変換し、そのイテレータをRegexIteratorに渡すことで、配列のキーに基づいた柔軟なフィルタリングが可能になります。
サンプルでは、$productsという連想配列に対して、キーが「product_id_」で始まるものや「_A23」を含むものを抽出する例が示されています。これにより、複雑な命名規則を持つキーを持つデータから、特定の条件に合致する情報を効率的に検索・抽出する技術を学ぶことができます。
RegexIterator::USE_KEY定数は、正規表現を連想配列などの要素の「キー」に適用してフィルタリングする際に必須です。この定数を指定しない場合、正規表現は「値」に適用されるため、意図する動作と異なる点に注意してください。正規表現パターンは、必ずスラッシュ(/)などのデリミタで囲む必要があります。本サンプルコードではArrayIteratorとRegexIteratorを組み合わせており、大規模なデータセットでもメモリ効率よく柔軟なフィルタリングを実行できるのが特徴です。コードはPHP 8環境で正しく動作します。