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HT(エイチティー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

HT(エイチティー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

エイチティー (エイチティー)

英語表記

HT (エイチティー)

用語解説

HTとは、ハイパースレッディング(Hyper-Threading)の略称であり、インテルが開発したプロセッサの技術の一つである。一つの物理的なプロセッサコアを、オペレーティングシステム(OS)からは二つの論理的なプロセッサとして認識させることで、見かけ上の並列処理能力を向上させる。

従来のプロセッサは、一つのコアで一つの命令ストリームを処理していた。しかし、実際のプロセッサの動作を詳細に見てみると、常にすべての回路がフル稼働しているわけではない。例えば、メモリからデータを読み込むのを待っている間など、一部の回路がアイドル状態になることがある。ハイパースレッディングは、このようなアイドル状態の回路を有効活用することで、プロセッサの全体的な処理効率を高めることを目的としている。

ハイパースレッディングの基本的な仕組みは、一つの物理コアの中に、複数の命令を実行するための資源(レジスタや命令ポインタなど)を複数用意することにある。これにより、一つの物理コアで、見かけ上、二つの独立したスレッドを同時に実行できる。OSは、これらの論理的なプロセッサを別々のプロセッサとして認識し、それぞれに処理を割り当てる。

ただし、ハイパースレッディングは、物理的なコアを増やすわけではないため、実際の処理能力の向上は、コア数が増える場合に比べて限定的である。一般的に、ハイパースレッディングによって得られる性能向上は、20%から30%程度と言われている。性能向上幅は、実行するアプリケーションの種類や、プロセッサのアーキテクチャによって異なる。例えば、複数のスレッドを同時に実行するのに適したアプリケーション(動画編集、3Dレンダリングなど)では、より大きな性能向上が期待できる。一方、一つのスレッドで処理を集中させるようなアプリケーションでは、ハイパースレッディングの効果は小さくなる。

ハイパースレッディングは、マルチコアプロセッサと組み合わせて使用されることが多い。例えば、4つの物理コアを持つプロセッサにハイパースレッディングを適用すると、OSからは8つの論理プロセッサとして認識される。これにより、より多くの処理を同時に実行できるようになり、システムの応答性やパフォーマンスを向上させることが可能となる。

ハイパースレッディングを利用するためには、プロセッサだけでなく、OSやアプリケーションもハイパースレッディングに対応している必要がある。近年では、ほとんどのOSがハイパースレッディングをサポートしており、多くのアプリケーションも、マルチスレッド処理を行うことで、ハイパースレッディングの恩恵を受けられるように設計されている。

ハイパースレッディングのメリットは、以下の通りである。まず、物理的なコア数を増やすことなく、見かけ上の並列処理能力を向上させることができる。これにより、システムの処理能力を向上させ、アプリケーションの応答性を改善できる。次に、既存のハードウェアを有効活用できるため、コスト効率が高い。物理的なコアを増やすよりも、ハイパースレッディングを適用する方が、一般的にコストが低い。

一方、ハイパースレッディングには、デメリットも存在する。一つの物理コアで複数のスレッドを共有するため、スレッド間で資源の競合が発生する可能性がある。これにより、場合によっては、ハイパースレッディングを有効にすることで、逆に性能が低下することがある。また、ハイパースレッディングは、物理的なコアを増やす場合に比べて、性能向上幅が限定的である。より高いパフォーマンスを求める場合は、物理的なコア数を増やす方が効果的である。

ハイパースレッディングは、BIOS/UEFIの設定で有効/無効を切り替えることができる。特定のアプリケーションで問題が発生する場合や、性能向上が見られない場合は、ハイパースレッディングを無効にすることで、問題を解決できることがある。

ハイパースレッディングは、プロセッサの性能を向上させるための重要な技術の一つである。システムエンジニアは、ハイパースレッディングの仕組みやメリット・デメリットを理解し、システムの要件やアプリケーションの特性に応じて、適切に活用することが求められる。また、ハイパースレッディングの設定や、性能評価を行うための知識も必要となる。

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