アンダーバー(アンダーバー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
アンダーバー(アンダーバー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
アンダースコア (アンダースコア)
英語表記
underscore (アンダースコア)
用語解説
アンダーバー(underscore)とは、文字の下に引かれる横線のことで、「_」という記号で表現される。プログラミングの世界では、変数名や関数名、ファイル名などに用いられ、特定の意味を持たせたり、可読性を高めたりするために活用される。正式名称は「下線」だが、IT業界では「アンダーバー」という呼び方が一般的だ。
アンダーバーの主な用途は以下の通りだ。
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変数名・関数名における可読性の向上: プログラミングにおいて、変数名や関数名は、その役割や意味を明確にするために重要な要素となる。特に、複数の単語を組み合わせた長い名前の場合、アンダーバーを用いることで単語間を区切り、読みやすくすることができる。例えば、「firstName」よりも「first_name」の方が、単語の区切りが明確で理解しやすい。この記法はスネークケースと呼ばれ、Pythonなどで広く採用されている。
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特殊な意味を持つ変数・関数名の表現: プログラミング言語やフレームワークによっては、アンダーバーを変数名や関数名の先頭または末尾に付加することで、特別な意味を持たせることがある。例えば、Pythonでは、アンダーバーで始まる変数や関数は、慣習的に「内部用」または「プライベート」なメンバであることを示す。これは、クラス外からのアクセスを制限することを意図しているが、強制的なものではない。また、ダブルアンダーバー(__)で始まる変数名は、名前修飾(name mangling)と呼ばれる処理が行われ、クラス外からのアクセスがより困難になる。これは、名前の衝突を避けるための仕組みだ。
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ダミー変数としての利用: ループ処理などにおいて、変数の値を使用しない場合に、アンダーバーを変数名として使用することがある。これは、「この変数は使用しない」という意図を明確にするための慣習的な用法だ。例えば、Pythonでは、
for _ in range(10):というように記述することで、10回ループ処理を行うが、ループカウンタの値は使用しないことを示すことができる。 -
ファイル名における利用: ファイル名にアンダーバーを用いることで、スペースの代わりに単語を区切ったり、ファイルの種類やバージョン情報などを付加したりすることができる。特に、Web開発においては、URLにスペースが含まれると問題が発生する可能性があるため、アンダーバーで代替することが一般的だ。
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SQLにおけるワイルドカード: SQLでは、LIKE演算子と共にアンダーバーを使用することで、任意の1文字を表すワイルドカードとして利用できる。例えば、
SELECT * FROM table_name WHERE column_name LIKE 'A_C';というSQL文は、column_nameの値が「A」で始まり、「C」で終わる3文字の文字列を持つレコードを検索する。
アンダーバーは、プログラミングだけでなく、データベース、Web開発など、様々な分野で利用される重要な記号だ。その用途を理解し、適切に活用することで、コードの可読性や保守性を高め、より効率的な開発を行うことができる。初心者にとっては、アンダーバーがどのような状況で使われているかを意識し、実際にコードを書いて試してみることが理解を深める上で重要となる。