【ITニュース解説】Video in which I go over AABB collision system, gravity, as well as resolution for my indie custom Engine C++ game!
2025年09月20日に「Reddit /r/programming」が公開したITニュース「Video in which I go over AABB collision system, gravity, as well as resolution for my indie custom Engine C++ game!」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
C++でゼロから開発した自作ゲームエンジンの解説動画。物体同士の衝突を判定する「AABB衝突判定システム」や、ゲーム内の重力、衝突後の動きの解決コードを紹介する。
ITニュース解説
ゲーム開発では、キャラクターが地面に着地したり、壁にぶつかったり、ジャンプしたりといった、さまざまな物理的な相互作用が不可欠である。このニュース記事は、そうしたゲーム内の相互作用を実現するための核となる技術、「衝突システム」と「物理演算」について、特にAABB衝突システム、重力、そして衝突解決に焦点を当てて解説している。これらは、インディー開発者がC++で自作したゲームエンジンでの実装例として紹介されており、ゲームの仕組みを深く理解するための非常に価値ある学習体験となる。
まず、「カスタムエンジン」とは、既存のUnityやUnreal Engineといった大規模なゲームエンジンを使わず、自分自身でゲームの基盤となるプログラムをすべて設計・実装することを指す。これは非常に手間と時間がかかる作業だが、その分、ゲームの挙動やパフォーマンスを完全にコントロールできるメリットがある。C++は、その高速性と低レベルなハードウェア制御能力から、特にゲーム開発において広く利用されているプログラミング言語である。メモリ管理やパフォーマンスを細かく調整できるため、複雑なグラフィックや物理演算を効率的に処理するゲームエンジン開発にはうってつけの言語と言える。
次に、「衝突システム」は、ゲーム内のオブジェクト同士がぶつかり合ったかどうかを判定する仕組みである。この記事で取り上げられている「AABB (Axis-Aligned Bounding Box) 衝突システム」は、数ある衝突判定方法の中でも特にシンプルで高速な方法の一つとして知られている。AABBは「軸に沿った境界ボックス」を意味し、ゲーム内の複雑な形状を持つオブジェクトを、x軸、y軸(3Dゲームであればz軸も)に完全に平行な四角形や直方体で囲んで表現する。たとえば、キャラクターの見た目が人型をしていても、衝突判定のためにはそのキャラクターをぴったりと囲む四角い箱(バウンディングボックス)を用意する。この箱の辺は常に画面の軸(横と縦)に平行である。
AABB衝突判定の原理は非常に単純である。二つのAABBが衝突しているかどうかは、それぞれのAABBがx軸上で重なっているか、そしてy軸上で重なっているか、という二つの条件を同時に満たすかどうかで判断できる。もしどちらかの軸で重なりがなければ、その二つのAABBは衝突していない。両方の軸で重なりがあれば、衝突していると判定される。このシンプルさから、AABBは特に2Dゲームや、3Dゲームにおける大まかな衝突判定(ブロードフェーズ)で広く用いられる。処理が高速であるため、多数のオブジェクトが存在するゲームでも効率的に動作する利点がある。
ゲームにおける「重力」の実装は、キャラクターやオブジェクトが自然に落下したり、ジャンプ後に地面に戻ってきたりといった物理的な挙動を再現するために不可欠な要素である。現実世界と同じように、ゲーム内の重力はオブジェクトに常に下向きの力を与え、その結果としてオブジェクトの速度が時間とともに変化し、落下していく。プログラムで重力を実装するには、通常、オブジェクトの現在の位置と速度を管理する必要がある。毎フレーム(ゲーム画面が更新されるたび)に、オブジェクトの垂直方向の速度に一定の「重力加速度」を加算する。例えば、下向きを正の方向とすると、速度.y += 重力加速度 * デルタタイム のように計算される。ここで「デルタタイム」とは、前回のフレームからの経過時間を指し、これを使うことで、ゲームの処理速度(フレームレート)が変化しても物理挙動が一定に保たれる。その後、更新された速度を基に、オブジェクトの垂直方向の位置を更新する。位置.y += 速度.y * デルタタイム のように計算され、これによりオブジェクトは時間とともに下へ移動する。キャラクターが地面に着地した際には、その落下を止めるための処理、つまり衝突解決と組み合わせることで、よりリアルな物理挙動が実現される。
「衝突解決」は、衝突判定によってオブジェクト同士がぶつかったと判断された後に、その衝突によってオブジェクトがどのように振る舞うべきかを決定し、実際にその挙動をゲーム内で再現する処理である。単に「ぶつかった」と判定するだけでは、オブジェクト同士が互いにめり込んでしまったり、壁をすり抜けてしまったりする問題が発生する。基本的な衝突解決の一つは、オブジェクトがめり込むのを防ぐための「位置の修正」である。AABB同士が衝突している場合、衝突している深さ(重なり具合)を計算し、その深さ分だけオブジェクトを衝突していない位置まで押し戻す。例えば、キャラクターが壁にぶつかった場合、壁にめり込もうとしているキャラクターを壁から外側に押し出すことで、壁の上を滑ったり、完全に止まったりといった挙動を実現する。この際、どの方向にどれだけ押し戻すべきかを正確に計算することが重要である。例えば、地面にめり込んだ場合は上方向に、壁にめり込んだ場合は横方向に押し戻す。また、衝突解決は単に位置を修正するだけでなく、跳ね返り(反発係数)や摩擦といったより複雑な物理現象を模倣するためにも用いられる。これにより、ゲーム内のオブジェクトがより多様で説得力のある物理的な相互作用を示すことが可能になる。
これらのAABB衝突システム、重力、衝突解決といった技術は、ゲームがプレイヤーにとって楽しく、そして直感的に操作できる世界を作り出す上で不可欠である。自作ゲームエンジンでこれらの要素をゼロから実装する経験は、プログラミングスキルはもちろんのこと、物理演算の基礎やゲームデザインの深い理解を得るための貴重な機会となる。システムエンジニアを目指す初心者にとって、このような実践的な開発を通じて、複雑な問題を分解し、具体的なコードで解決していくプロセスは、将来のキャリアにおいて大いに役立つだろう。