【ITニュース解説】Checking Out of Winter - irisCTF
2025年09月17日に「Dev.to」が公開したITニュース「Checking Out of Winter - irisCTF」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
ITセキュリティの謎解きイベントCTFで、FLAGを見つける手法を解説。参加者のブログ記事とCTFの説明文を比較し、場所(バハ・カリフォルニア・スル)、アクティビティ、食べ物、タグなどの共通点からヒントを得る。これらの情報とGoogle検索を組み合わせ、最終的に「Hilton Los Cabos Beach and Golf Resort」がFLAGとして特定できた。
ITニュース解説
セキュリティ技術のスキル向上を目的とした競技の一つに、CTF(Capture The Flag)というものがある。これは「旗を奪い取れ」という意味で、様々な形式で出題される問題に対し、隠された「フラグ」と呼ばれる特定の文字列を見つけ出すことを目指すコンテストだ。システムエンジニアを目指す人にとって、セキュリティの知識だけでなく、論理的な思考力や問題解決能力を養う非常に良い機会となる。
今回のニュース記事は、まさにそのCTFの問題を解くプロセスを具体的に示している。この問題は、OSINT(Open Source INTelligence)、つまり公開されている情報源から情報を収集・分析して、特定の情報を導き出すという手法が用いられている。現実世界に存在する手がかりをインターネット上で探し、それらを組み合わせて答えにたどり着く、探偵のような面白さがある分野だ。
まず、問題解決の第一歩として、与えられた手がかりを注意深く分析する。この問題では「adamがリゾートに滞在しており、そこにはゴルフコースがある」という情報が提示されている。これは、ただの物語の一部ではなく、これから探し出す「フラグ」につながる重要なヒントだと理解する必要がある。CTFでは、一見無関係に見えるような情報でも、実は問題解決の鍵となることが多い。
次に、「彼のフードブログをチェックしよう」という具体的な指示が与えられる。これは、問題文だけでは全ての情報が得られないため、外部の情報源、つまりインターネット上のブログを探し出す必要があることを示している。システムエンジニアの仕事でも、公式ドキュメントや既存のコードだけでなく、技術ブログやフォーラムから情報を探し出すことは日常的に行われる。
フードブログを調べてみると、いくつかの具体的な情報が確認できる。まず、滞在している場所が「バハ・カリフォルニア・スル」であることが判明する。これはメキシコにある特定の地域名だ。さらに、ブログの内容からは、アクティビティとして「ゴルフ」が挙げられており、これは最初に問題文で与えられた情報と一致する。そして、食事に関する情報として「シュレッドチキンピザ」という具体的なメニューが記述されていることや、ブログの投稿には「#cabo」や「#pizza」といったハッシュタグが付与されていることも確認できる。
ここで重要なのは、問題文とブログ、二つの情報源から得られた断片的な情報を統合し、関連性を見出す分析力だ。バラバラに見える情報の中から共通点や補完し合う要素を見つけ出すことで、より確度の高い手がかりを作り出すことができる。「場所:バハ・カリフォルニア・スル」「アクティビティ:ゴルフ」「タグ:#cabo」これらの情報は、特定の場所、特にゴルフコースを持つリゾートホテルを特定するための強力なヒントとなる。
これらの情報を手に入れたら、いよいよ検索エンジンを活用する段階に移る。多くのシステムエンジニアにとって、Googleのような検索エンジンは日々の業務に不可欠なツールだ。しかし、ただ闇雲に検索するのではなく、効果的なキーワードを使って情報を絞り込むスキルが求められる。今回の場合は、「カボのホテル」や、さらに具体的に「カボ ゴルフ リゾート」といったキーワードが考えられる。ここで「カボ」というのは、「バハ・カリフォルニア・スル」にある有名な観光地「カボ・サン・ルーカス」を指す略称であり、ハッシュタグ「#cabo」から推測できる。
実際にこれらのキーワードで検索を実行すると、多くのホテルやリゾート施設がヒットするだろう。その中で、問題文やブログから得られた情報、特に「ゴルフコースがあるリゾート」という条件に合致する施設を探し出す。すると、検索結果の中から「Hilton Los Cabos Beach and Golf Resort」という名称が浮かび上がってくる。これは、場所が「カボ」であり、「ゴルフリゾート」という条件も満たしているため、今回の問題の正解である可能性が非常に高いと判断できる。
そして、この特定されたホテル名が、まさにCTFで求められていた「フラグ」の一部となる。CTFのフラグは通常、irisctf{...}のような特定の形式で提出される。今回の場合は、irisctf{Hilton_Los_Cabos_Beach_and_Golf_Resort}という形式でフラグを提出することで、問題が正解となる。
このCTFの問題を解くプロセスは、システムエンジニアが直面する様々な課題解決に共通するスキルが凝縮されている。まず、問題の本質を理解し、何をすべきかを明確にする能力。次に、必要な情報をどこからどのように収集するかを計画し、実行する能力。そして、集めた情報を批判的に分析し、意味のあるパターンや関連性を見つけ出す能力。最後に、得られた知識を基に具体的な解決策を導き出し、実行する能力だ。
特にOSINTという手法は、サイバーセキュリティの分野で非常に重要だ。例えば、企業が抱える潜在的なセキュリティリスクを特定するために、公開されている情報(ウェブサイト、SNS、ニュース記事など)を調査する際に活用される。また、インシデント発生時には、攻撃者がどのような情報を利用して攻撃を仕掛けたのか、あるいは攻撃者の特定につながる手がかりを探すフォレンジック調査でも用いられることがある。
システムエンジニアを目指す初心者にとって、このようなCTFの問題に挑戦することは、単に技術的な知識を学ぶだけでなく、実践的な問題解決の思考プロセスを身につける上で非常に有益だ。限られた情報から答えを導き出すための洞察力、そしてインターネットを効果的に活用する情報リテラシーは、IT業界で働く上で不可欠なスキルとなる。この問題解決の楽しさと達成感を経験することは、学習のモチベーション向上にもつながるだろう。