【ITニュース解説】なんとなくから脱却する GitHub Actionsグッドプラクティス11選

2024年10月24日に「Gihyo.jp」が公開したITニュース「なんとなくから脱却する GitHub Actionsグッドプラクティス11選」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

GitHub Actionsの効率的な活用方法を紹介。ワークフローの整理、再利用可能なYAML定義、ジョブ間の依存関係明示、環境変数の活用、エラー処理、セキュリティ対策など、開発者が知っておくべき11個のグッドプラクティスを解説。これらを実践することで、GitHub Actionsの利用がよりスムーズになる。

ITニュース解説

GitHub Actionsは、ソフトウェア開発の自動化を支援するツールだ。特に、GitHub上でコードを管理しているプロジェクトにとって、非常に強力な味方となる。この記事では、GitHub Actionsを効果的に使うための11個のグッドプラクティスを紹介する。これらのプラクティスを理解し実践することで、開発プロセスを効率化し、より高品質なソフトウェアを開発できるようになるだろう。

  1. Actionのバージョンを固定する

GitHub Actionsでは、様々なAction(処理の単位)を利用できる。これらのActionは日々更新される可能性があるため、バージョンを指定せずに最新版を使うと、予期せぬ変更によってワークフローが動かなくなることがある。そのため、@記号を使って、Actionのバージョンを明示的に指定することが重要だ。例えば、actions/checkout@v3のように指定することで、常にバージョン3のcheckout Actionを使用し、ワークフローの安定性を保つことができる。

  1. 不要なWorkflowの実行を避ける

GitHub Actionsの実行には、時間やリソースが消費される。そのため、必要のないWorkflowの実行は避けるべきだ。pathsbranchesフィルタを利用することで、特定のファイルやブランチが変更された場合にのみWorkflowを実行するように設定できる。例えば、ドキュメントファイルのみが変更された場合に、テスト実行をスキップするように設定すると、リソースの無駄遣いを防ぐことができる。

  1. Secretを適切に管理する

APIキーやパスワードなどの機密情報は、GitHubのSecret機能を使って安全に管理する必要がある。Secretに登録した情報は、Workflow内で環境変数として利用できるため、コードに直接機密情報を埋め込むことを避けられる。また、GitHubのSecret機能は、アクセス制御も提供しており、特定のユーザーやリポジトリのみがアクセスできるように設定することも可能だ。

  1. Job Summaryを活用する

Job Summaryは、Workflowの実行結果を簡潔にまとめたレポートだ。この機能を使うことで、Workflowの実行結果を一覧で確認したり、エラーが発生した場合に、その原因を特定したりすることが容易になる。特に、大規模なプロジェクトでは、Job Summaryを活用することで、問題解決の時間を大幅に短縮できる。

  1. 公式Actionを活用する

GitHubが提供する公式Actionは、セキュリティや品質が担保されている。そのため、サードパーティ製のActionを使うよりも、公式Actionを優先的に利用することが推奨される。公式Actionは、GitHub Marketplaceで簡単に見つけることができ、ドキュメントも充実しているため、安心して利用できる。

  1. Reusable Workflowを定義する

複数のWorkflowで共通の処理がある場合、Reusable Workflowとして定義することで、コードの重複を避けることができる。Reusable Workflowは、他のWorkflowから呼び出すことができるため、コードの保守性や再利用性を高めることができる。

  1. 環境変数を活用する

環境変数は、Workflowの実行環境に関する情報を格納する。これらの情報をWorkflow内で利用することで、柔軟な処理を実現できる。例えば、GITHUB_SHAという環境変数は、Workflowを実行したコミットのSHAハッシュ値を格納しており、この値を使って、特定のコミットに対する処理を実行することができる。

  1. Matrix Strategyを活用する

Matrix Strategyは、複数の環境で同じ処理を実行する場合に、非常に有効な機能だ。例えば、異なるバージョンのNode.jsでテストを実行する場合、Matrix Strategyを使うことで、それぞれのバージョンに対してWorkflowを自動的に実行できる。これにより、テストの網羅性を高め、様々な環境での動作確認を効率的に行うことができる。

  1. 依存関係をキャッシュする

Node.jsのnpmやPythonのpipなど、パッケージマネージャーが管理する依存関係は、Workflowの実行ごとに毎回ダウンロードする必要がある。しかし、GitHub Actionsのキャッシュ機能を使うことで、これらの依存関係をキャッシュし、再利用することができる。これにより、Workflowの実行時間を大幅に短縮できる。

  1. StepごとのTimeoutを設定する

WorkflowのStep(処理のステップ)が、想定以上に時間がかかっている場合、Timeoutを設定することで、処理を強制的に中断させることができる。これにより、Workflowが無限に実行され続けることを防ぎ、リソースの無駄遣いを防ぐことができる。

  1. linterやformatterを導入する

コードの品質を維持するために、linterやformatterを導入することは重要だ。これらのツールを使うことで、コードのスタイルを統一したり、潜在的なバグを発見したりすることができる。GitHub Actionsでlinterやformatterを自動的に実行するように設定することで、常に高品質なコードを保つことができる。例えば、JavaScriptのESLintやPrettierなどを導入し、プルリクエスト時に自動でコードチェックを行うように設定するのが良いだろう。

これらのプラクティスを実践することで、GitHub Actionsをより効果的に活用し、開発プロセスを改善することができる。最初は難しく感じるかもしれないが、一つずつ試していくことで、自然と身につくだろう。継続的に学習し、実践することで、GitHub Actionsのエキスパートを目指してほしい。

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