【ITニュース解説】Understanding Neural Networks: From Neurons to LLMs
2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「Understanding Neural Networks: From Neurons to LLMs」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
ニューラルネットワークは、計算の基本単位であるニューロンが集まり層を形成する。さらに層をまとめたブロックを積み重ねることで、より大きなネットワークが作られる。大規模言語モデル(LLM)も、このブロックを大量に組み合わせたもので、複雑なAIを実現する。
ITニュース解説
ニューラルネットワークは、人間の脳の仕組みをヒントに作られたコンピュータプログラムの一種で、データの中からパターンを見つけ出し、学習して予測や判断を行うことができる技術だ。
まず、ニューラルネットワークの最も基本的な要素である「ニューロン」から見ていこう。ニューロンは、データを受け取って一つの数値を返す最小単位だ。具体的には、前の層から送られてきた複数の数値データ(入力)に、それぞれ「重み」と呼ばれる重要度を示す数値を掛けて合計する。この合計値にさらに「バイアス」という調整用の数値を加え、最後に「活性化関数」と呼ばれる特別な計算を通して最終的な出力値を決定する。この一連の計算は、「出力 = 活性化関数(Σ (重み × 入力) + バイアス)」というシンプルな数式で表せる。ニューロンは入力された数値に重みとバイアスを加えて調整し、特定の形に変換して出力する役割を担っている。重みやバイアスは、ニューラルネットワークが学習する過程で自動的に調整され、データに合わせて適切な出力を生み出すように進化していく。
次に、このニューロンが多数集まって「層(レイヤー)」を形成する。一つの層は、複数のニューロンが並行して同時に処理を行うグループのことだ。たとえば、4つの入力データを受け取り、3つの出力データを返す層を考える場合、この層には3つのニューロンが存在し、それぞれが入力データを受け取り、独自の重みとバイアス、活性化関数を使って3つの異なる出力値を生成する。これらの出力値はまとめて一つの配列として次の層に渡される。層の計算は、入力データと重みの行列乗算にバイアスを加え、その結果を活性化関数に通すことで行われる。このようにして、一つの層は入力されたデータの配列を、新しい形の配列へと変換する。この層を何枚も重ねることで、より複雑なデータ変換やパターン認識が可能になる。
さらに、現代の複雑なニューラルネットワークでは、「ブロック」という概念が重要になる。ブロックは、いくつかの層をまとめたもので、特定の機能やパターンを持った処理単位として扱われる。たとえば、入力サイズ20のデータを受け取り、途中で12個、6個の中間サイズを経て、最終的に4つの出力サイズを返すような一連の層を一つのブロックとして定義できる。これは「20 → 12 → 6 → 4」という一連の変換を行う一つのまとまりと見なせる。このように層をブロックとしてパッケージ化する理由は、同じような層の組み合わせがネットワーク内で繰り返し使われることが多いためだ。ブロックを使うことで、ネットワークの設計がモジュール化され、より効率的に、そして大規模なネットワークを構築しやすくなる。これにより、開発者は個々の層の細部に毎回こだわることなく、より大きな機能単位であるブロックを組み合わせてネットワークを構築できるようになる。
そして、これらのブロックが積み重なって「ニューラルネットワーク」という完全なモデルが作られる。ニューラルネットワークは、特定のタスクを解決するための、ブロックの集合体全体を指す。小規模なネットワークであれば一つのブロックで構成されることもあるが、多くの場合、複数のブロックが接続されて構成される。ブロックがネットワークの一部であり、ネットワークがモデル全体であるという違いを理解しておく必要がある。ネットワーク全体としては、入力データを受け取り、一連のブロックを通すことで最終的な目的とする出力を得る。
現代のAI、特に画像認識や自然言語処理の分野で目覚ましい成果を上げているモデルでは、このブロックの概念が非常に重要だ。例えば、画像認識に使われるCNN(畳み込みニューラルネットワーク)では「畳み込みブロック」が、ResNet(Residual Network)では「残差ブロック」が使われている。そして、現在主流の大規模言語モデル(LLM)の基盤であるTransformer(トランスフォーマー)モデルでは、「トランスフォーマーブロック」が中核をなしている。トランスフォーマーブロックは、自己アテンション層、フィードフォワード層、正規化、残差接続といった複数の層を組み合わせたもので、このブロックを何十、何百と繰り返して使うことで、ネットワークは数十億ものパラメータを持つ巨大なモデルへとスケールアップする。これにより、人間が書いたような自然な文章を理解し、生成する能力を獲得するのだ。
このように、ニューラルネットワークの進化は、より高度な抽象化の積み重ねによって実現されてきた。最初は単一のニューロンから始まり、単純なデータ変換を学習した。次に、複数のニューロンを並べた層が登場し、より豊かなデータ変換を可能にした。そして、層をまとめたブロックが生まれ、再利用可能なパターンとしてネットワークを深く、複雑にしていった。最終的には、何百ものブロックを積み重ねたネットワークが登場し、言語や画像など、非常に複雑なタスクを処理できるようになった。大規模言語モデル(LLM)は、まさにこの究極の進化形であり、非常に巨大なトランスフォーマーブロックの積み重ねに過ぎない。しかし、その根底にある原理は、最初の小さなニューロンが行っていた「重み付けされた合計にバイアスを加え、活性化関数に通す」という基本的な計算と何ら変わらない。この階層的な抽象化とスケールアップの考え方こそが、現代のAI技術を理解する上で不可欠な要素である。