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【ITニュース解説】Teachable MachineとStretch3でつくるAI手洗いチェッカー

2025年09月20日に「Qiita」が公開したITニュース「Teachable MachineとStretch3でつくるAI手洗いチェッカー」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

手洗い習慣の再認識を目的とし、「Teachable Machine」とロボット「Stretch3」を組み合わせた「AI手洗いチェッカー」の制作過程を紹介する記事だ。身近なAI技術を活用し、楽しみながら手洗いの大切さを学べる、実践的なITプロジェクトを解説している。

ITニュース解説

コロナ禍で定着した手洗いの習慣が薄れてきている現状に対し、身近なIT技術を使ってその重要性を再認識させる「AI手洗いチェッカー」の制作が紹介されている。これは、私たちが手を洗っているかを人工知能が判断し、適切な手洗いを促してくれるシステムだ。

このチェッカーは、Webカメラを通して手の動きや状態を認識し、AIが手洗いをしているかどうかを判定する。もし手洗いが不十分であれば、LEDライトを点灯させたり、音で知らせたりすることで、手洗いを促し、衛生習慣の維持をサポートする仕組みである。

このシステムの中核をなすのは、Googleが提供する「Teachable Machine(ティーチャブルマシン)」というツールだ。システムエンジニアを目指す初心者にとって、AI開発は複雑なプログラミングが必要だと感じるかもしれないが、Teachable Machineはプログラミング知識がなくても、視覚的な操作だけで簡単にAIモデルを作成できる。AIの学習プロセスを直感的に体験できるため、AIの入門に最適と言える。

Teachable Machineでは、まずAIに学習させたい「クラス」、つまり分類項目を定義する。手洗いチェッカーの場合、「手を洗っている状態」と「手を洗っていない状態」の二つのクラスを設定する。次に、それぞれのクラスに該当する画像データをWebカメラで撮影し、AIに覚えさせる。「手を洗っている状態」のクラスには、石鹸を泡立てたり指の間をこすったりしている手の画像を多数入力し、「手を洗っていない状態」のクラスには、ただ手を広げているだけの画像を複数入力する。このように集めた画像をAIに与え、学習(トレーニング)を実行させることで、AIはそれぞれの状態のパターンを識別できるようになる。トレーニング完了後、作成したAIモデルはWebアプリケーションとしてエクスポートされ、他のプログラムから利用できる形になる。

Teachable Machineで作成したAIモデルの判断結果を受け取り、それを実際の行動(LED点灯など)に結びつける役割を担うのが、「Stretch3(ストレッチスリー)」というプログラミング環境だ。これは、子供向けのプログラミング学習ツール「Scratch(スクラッチ)」をベースにしており、ブロックを組み合わせるだけでプログラムを作成できるため、プログラミング初心者にも非常に扱いやすいツールである。

Stretch3を使うことで、AIの判断結果に応じて、具体的な物理的な動作を制御できる。例えば、「AIが手を洗っていると判断したら、緑色のLEDを点灯させる」とか、「手を洗っていないと判断したら、ブザーを鳴らす」といった命令を、ブロックの組み合わせで簡単に組み立てられる。Webカメラで取得した映像をTeachable MachineのAIモデルに送り、AIが判断した結果(「手を洗っている」「洗っていない」)をStretch3が受け取る。その結果に基づいて、Stretch3が接続されたハードウェアに指示を出し、光や音としてフィードバックするのだ。

このAI手洗いチェッカーのシステムは次のように動作する。手元をWebカメラで撮影し、その映像データはTeachable Machineで作成されたAIモデルに送られ、「手を洗っている」か「洗っていない」かが瞬時に判定される。その判定結果はStretch3のプログラムに伝えられ、Stretch3はその結果に応じて、例えば手洗いが不十分だと判断されれば警告音を鳴らし、しっかり手洗いができていれば「完了」を知らせる光を点灯させるといった具体的なアクションを起こす。これにより、私たちは手洗い行動がAIによってリアルタイムに評価され、必要に応じて修正できるようになり、効果的に手洗い習慣を身につけることが可能だ。

このAI手洗いチェッカーの制作を通して、システムエンジニアを目指す初心者は、AIの基本的な仕組みやプログラミングの概念を実践的に学ぶことができる。AIがどのように学習し、物体を認識するのかという原理、そしてAIの判断結果を実際のシステムに組み込む応用力を養えるだろう。ScratchベースのStretch3を用いることで、論理的な思考力や問題解決能力を楽しみながら身につけることも可能だ。身近な健康習慣にIT技術を組み合わせ、技術が私たちの生活をどのように豊かにできるか、その可能性を実感できる貴重な経験となる。複雑なコードを書かずにAIとプログラミングの基本を体験できるこのプロジェクトは、将来のシステムエンジニアにとって大きな一歩となるに違いない。

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