【ITニュース解説】VIM Editor Tutorial for Beginners – Learn VIM the Easy Way

2025年09月05日に「Dev.to」が公開したITニュース「VIM Editor Tutorial for Beginners – Learn VIM the Easy Way」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

VIMはLinuxで人気の高速テキストエディタ。最初は難解だが、キーボード操作に慣れると効率的な作業が可能だ。本記事では、VIMの基本概念、モード、ファイルの開閉、テキスト編集、検索・置換といった主要コマンドを、初心者が使いこなす基本を解説する。

ITニュース解説

VIM(Vi Improved)は、LinuxやUnix系のシステムで非常に強力なテキストエディタとして広く利用されている。システムエンジニアを目指す上で、このような環境で作業する機会は多く、VIMの基本的な操作を習得することは、作業効率を大幅に向上させることにつながる。VIMは、多くのLinuxシステムに標準でインストールされており、軽量で高速に動作することが大きな特徴だ。マウスを使わず、キーボードだけでほとんどの操作を完結できるため、慣れると非常にスピーディなテキスト編集が可能になる。開発者やシステム管理者など、専門的な作業を行うユーザーに特に重宝されているエディタである。

VIMを使い始めるには、まずターミナル(コマンドライン)から特定のコマンドを入力する。既存のファイルを開く場合や、新しくファイルを作成する場合は、「vim ファイル名.txt」と入力する。もし指定したファイルが存在しなければ、VIMは自動的に新しいファイルを作成して編集画面を開く。VIMでの作業を終える際も、特定のコマンドを使って終了する。まず、キーボードの「Esc」キーを押して、現在入力モードでないことを確認する。その後、コロン「:」を入力し、続けて以下のいずれかのコマンドを入力し、エンターキーを押すことでVIMを終了できる。ファイルを保存せずに終了したい場合は「:q」、変更を保存せずに強制的に終了したい場合は「:q!」、変更を保存して終了したい場合は「:wq」、変更を保存するだけでVIMは開いたままにしたい場合は「:w」と入力する。これらの終了コマンドは、VIMを使いこなす上で非常に基本的な操作となるため、最初に覚えるべきことの一つだ。

VIMの最も特徴的な概念は、複数の「モード」が存在することである。VIMは、実行している操作によってモードが切り替わることで、キーボードの同じキーに異なる機能を割り当てている。これにより、限られたキーで多種多様な操作を実現しているのだ。主なモードは三つある。一つ目は「ノーマルモード」で、これはVIMを起動したときに最初にいるモードであり、テキストの移動や削除、コピーなど、各種コマンドの実行に使う。二つ目は「挿入モード」で、通常のテキストエディタのように文字を入力したいときに使うモードだ。このモードでは、入力した文字がそのままファイルに書き込まれる。三つ目は「コマンドモード」で、ファイルの保存や終了、検索、置換など、より複雑な操作を行う際に使用する。各モード間の切り替え方も覚えておくと良い。ノーマルモードから挿入モードへ移行するには、「i」キーを押す。挿入モードからノーマルモードへ戻るには「Esc」キーを押す。そして、ノーマルモードからコマンドモードへ移行するには「:」キーを押す。これらのモードを意識しながら操作することが、VIMを効率的に使うための鍵となる。

ノーマルモードでは、テキスト内を素早く移動するための様々なコマンドが用意されている。左右に移動する場合は「h」(左)と「l」(右)、上下に移動する場合は「k」(上)と「j」(下)のキーを使う。もちろん、キーボードの矢印キーでも移動は可能だが、タイピングのホームポジションから手を離さずに操作できる「hjkl」を習得することで、より高速な移動が可能となる。テキストの編集もノーマルモードから特定のキーを押すことで開始できる。テキストを挿入したい場合は、カーソルの現在位置の前に挿入する「i」、カーソルの現在位置の直後に挿入する「a」、現在の行の下に新しい行を開いて挿入を開始する「o」などがある。テキストの削除も簡単だ。カーソル位置の1文字を削除するには「x」、カーソルがある行全体を削除するには「dd」、カーソルがある位置から単語の終わりまでを削除するには「dw」と入力する。また、テキストのコピーと貼り付けも頻繁に使う操作だ。カーソルがある行全体をコピー(ヤンクと呼ぶ)するには「yy」と入力し、コピーした内容をカーソル位置の後に貼り付けるには「p」と入力する。作業中に誤った操作をしてしまった場合は、「u」キーで直前の操作を取り消す(アンドゥ)ことができる。さらに、取り消した操作を元に戻したい場合は「Ctrl + r」でやり直す(リドゥ)ことができる。これらの基本操作を習得することで、VIMでの編集作業が格段にスムーズになるだろう。

VIMは、ファイル内の特定のテキストを検索したり、置き換えたりする機能も強力だ。ノーマルモードでスラッシュ「/」に続けて検索したい単語を入力し、エンターキーを押すと、その単語がファイル内で検索される。検索結果が複数ある場合、次のマッチ箇所へ移動するには「n」キー、前のマッチ箇所へ戻るには「N」キーを押す。特定の単語を別の単語に置換したい場合は、コマンドモードで「:%s/古い単語/新しい単語/g」と入力する。「%s」はファイル全体を対象とした置換を意味し、「g」は行内の全てのマッチ箇所を置換するという意味だ。これらの検索・置換機能は、大きな設定ファイルやソースコードを扱う際に非常に役立つ。

VIMでの一連の基本的な作業の流れを具体的に見てみよう。まず、ターミナルで「vim hello.txt」と入力し、hello.txtという名前のファイルを新規作成(または開く)する。VIMの画面が開いたら、テキストを入力するために「i」キーを押して挿入モードに移行する。この状態で、「Hello VIM!」や「This is my first file.」といったテキストを入力する。テキストの入力が完了したら、「Esc」キーを押して挿入モードからノーマルモードに戻る。最後に、ファイルを保存してVIMを終了するために、コロン「:」を入力し、続けて「wq」と入力してエンターキーを押す。この一連の簡単なステップを通じて、VIMでのファイル作成、テキスト入力、保存、終了という基本的な作業を体験できる。

システムエンジニアを目指す初心者にとって、VIMは最初は難しく感じるかもしれないが、いくつかのヒントを実践することで、確実に習得できる。まず、ターミナルで「vimtutor」コマンドを実行してみることを強く推奨する。これはVIMの操作方法をインタラクティブに教えてくれるチュートリアルで、実際に手を動かしながら学ぶことができる。最初からVIMの全ての機能を覚えようとせず、今回紹介したような基本的な移動、挿入、削除、保存、終了といったコマンドから始めることが重要だ。そして、最初は入力速度を気にせず、正確にコマンドを入力することに集中する。繰り返し練習することで、自然と指がコマンドを覚え、効率的に作業できるようになるだろう。

結論として、VIMはLinuxやUnix環境での作業において、その高い効率性から手放せなくなる強力なツールである。最初は覚えることが多いと感じるかもしれないが、焦らず一歩ずつ基本を練習していくことで、グラフィカルなエディタを使うよりも遥かに速く、そして快適にテキスト編集ができるようになる。今すぐにでも、ファイルを一つ開いて、今回学んだコマンドを実際に試してみることをお勧めする。実践を重ねるごとに、VIMはより身近で強力な味方となるはずだ。

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