【PHP8.x】opcache_reset関数の使い方

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opcache_reset関数は、OPcacheのコンテンツ全体をリセットする関数です。OPcacheは、PHPスクリプトのコンパイル済みバイトコードをメモリにキャッシュすることで、PHPアプリケーションのパフォーマンスを向上させるための仕組みです。opcache_reset関数を実行すると、このキャッシュされたバイトコードがすべて削除され、次回スクリプトが実行される際に再度コンパイルされるようになります。

この関数は、主に開発環境やテスト環境で使用されます。例えば、PHPスクリプトを修正した場合、OPcacheに古いバージョンのバイトコードが残っていると、変更が反映されないことがあります。このような場合にopcache_reset関数を使用することで、キャッシュをクリアし、最新の変更を反映させることができます。

opcache_reset関数は引数を持ちません。実行すると、成功した場合はtrue、失敗した場合はfalseを返します。OPcacheが無効になっている場合や、何らかのエラーが発生した場合に失敗する可能性があります。

本番環境においては、OPcacheの設定によっては、頻繁なリセットがパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。通常、本番環境では自動的にキャッシュが更新されるように設定することが推奨されます。opcache_reset関数は、OPcacheの動作を理解し、必要に応じてキャッシュを制御するための重要なツールです。

基本的な使い方

構文(syntax)

1opcache_reset(): bool

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

bool

opcache_reset関数は、OPcacheにキャッシュされているすべてのスクリプトをクリアしたかどうかを示すブール値(trueまたはfalse)を返します。trueはクリアが成功したことを、falseはクリアに失敗したことを意味します。

サンプルコード

PHP OPcache リセット処理

1<?php
2
3/**
4 * OPcache をリセットするサンプルコード
5 */
6if (function_exists('opcache_reset')) {
7    if (opcache_reset()) {
8        echo "OPcache が正常にリセットされました。\n";
9    } else {
10        echo "OPcache のリセットに失敗しました。\n";
11    }
12} else {
13    echo "OPcache 拡張モジュールが有効になっていません。\n";
14}
15
16?>

このサンプルコードは、PHPのOPcacheをリセットするopcache_reset()関数を使用する方法を示しています。OPcacheは、PHPスクリプトをコンパイルした結果をメモリにキャッシュすることで、パフォーマンスを向上させる拡張モジュールです。

opcache_reset()関数は、OPcacheに保存されているすべてのスクリプトキャッシュをクリアし、OPcacheを初期状態に戻します。この関数は引数を取らず、正常にリセットされた場合はtrue、失敗した場合はfalseを返します。

コードではまず、function_exists('opcache_reset')を使って、OPcache拡張モジュールが有効になっているか確認しています。これは、OPcacheがインストールされていない環境でエラーが発生するのを防ぐためです。

OPcacheが有効であれば、opcache_reset()関数を呼び出し、その戻り値に基づいてメッセージを表示します。trueが返ってきた場合は「OPcache が正常にリセットされました。」と表示し、falseが返ってきた場合は「OPcache のリセットに失敗しました。」と表示します。OPcache拡張モジュール自体が無効な場合は、「OPcache 拡張モジュールが有効になっていません。」と表示されます。

この関数は、デプロイ後や設定変更後など、キャッシュをクリアして最新の状態を反映させたい場合に役立ちます。例えば、ソースコードを更新した場合や、設定ファイルを変更した場合などが該当します。

OPcacheをリセットする opcache_reset() 関数を利用する際の注意点です。まず、この関数はOPcache拡張モジュールが有効になっている場合にのみ利用可能です。function_exists('opcache_reset') で事前に存在を確認しましょう。

リセット処理はサーバー全体に影響するため、実行には十分注意が必要です。頻繁なリセットはパフォーマンス低下につながる可能性があります。本番環境での利用は慎重に検討し、影響範囲を理解した上で実施してください。

戻り値が true の場合でも、リセットが完全に成功したとは限りません。エラーログなども確認し、問題がないか確認することをおすすめします。また、リセット後にはキャッシュがクリアされるため、一時的にサイトの応答速度が低下する場合があります。

PHP OPCache をリセットする

1<?php
2
3/**
4 * OPCache をリセットするサンプルスクリプト.
5 *
6 * コマンドラインから実行することを想定しています.
7 */
8function resetOpcache(): bool
9{
10    // OPCache をリセットします。
11    if (opcache_reset()) {
12        echo "OPCache が正常にリセットされました。\n";
13        return true;
14    } else {
15        echo "OPCache のリセットに失敗しました。\n";
16        return false;
17    }
18}
19
20// スクリプトがコマンドラインから実行された場合にのみ実行します。
21if (PHP_SAPI === 'cli') {
22    resetOpcache();
23} else {
24    echo "このスクリプトはコマンドラインから実行してください。\n";
25}

このサンプルコードは、PHPのOPCacheをリセットするopcache_reset()関数を利用したものです。OPCacheは、PHPスクリプトのコンパイル結果をキャッシュすることで、パフォーマンスを向上させる仕組みです。opcache_reset()関数は、このキャッシュをクリアし、OPCacheを初期状態に戻します。引数はなく、実行に成功した場合はtrue、失敗した場合はfalseを返します。

このスクリプトは、コマンドラインからの実行を想定しています。PHP_SAPI === 'cli'という条件分岐で、スクリプトがコマンドラインインターフェース(CLI)から実行されているかどうかを判断しています。CLIから実行された場合、resetOpcache()関数が呼び出され、OPCacheのリセットが試みられます。

resetOpcache()関数内では、opcache_reset()関数を呼び出し、その結果に応じてメッセージを表示します。OPCacheのリセットに成功した場合は「OPCache が正常にリセットされました。」、失敗した場合は「OPCache のリセットに失敗しました。」と表示されます。

Webブラウザからアクセスされた場合は、"このスクリプトはコマンドラインから実行してください。"というメッセージが表示され、OPCacheのリセット処理は実行されません。これは、Webサーバ経由でのOPCacheリセットがセキュリティ上のリスクを伴う可能性があるためです。コマンドラインから実行することで、より安全にOPCacheを管理できます。

opcache_reset()関数は、OPCacheの内容をクリアする関数です。この関数は、Webサーバー環境で使用すると、アクセス中のユーザーに影響を与える可能性があります。そのため、コマンドラインから実行するようにしてください。サンプルコードでは、PHP_SAPI === 'cli'でコマンドライン環境かどうかを判定しています。また、OPCacheのリセットには管理者権限が必要となる場合があります。リセットが失敗する場合は、権限を確認してください。OPCacheをリセットすると、一時的にPHPのパフォーマンスが低下する可能性があります。リセット後、OPCacheが再構築されるまで、アクセスが集中する時間帯は避けることを推奨します。

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